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おそるべし 川の記憶

浜田奈美本文


まえがき
20年前、NPO法人RIVERの最初の取り組みは『水』の本を作ることでした。時代の本質を知らなければ、地域は生きていけないと思ったからです。あれから時代はどう変わったのか?このたび『川』という本を作りました。32人、各界の方々に原稿をいただき、これから先も四万十川の流域で暮らしていく私たちの「道しるべ」としたいと思います。
執筆者のプロフィールはRIVER編集部が制作させていただきました。私たちも、参加させていただきたかったのです。失礼な言い回しがあるかもしれませんが、おゆるしください。

執筆者プロフィール

浜田奈美プロフィール


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おそるべし 川の記憶

浜田奈美

 韓国のソウルに「清渓川」と書いて「チョンゲチョン」と読む川が流れている。この川辺に李氏朝鮮の時代から人々が住み着き、川と共に暮らしたが、汚染のためふさがれ、暗渠となり、長い間その上に高架道路が走っていた。ところが2000年代に入ると「川を取り戻せ」という声が上がり、2003年、時の市長は高架道路をひっぺがし、川を再生し始めた。2年で川が流れを取り戻すと、韓国全土から川をひと目見ようと人々が押しかけ、混雑のあまり橋から人がこぼれ落ちてけが人が続出する騒ぎになったという。

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