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Excel連結からシステム化するタイミングについての考察

これまで主に結/YUIに絡めて連結決算の概要の記事を書いてきましたが、これからはより実践的な内容(結/YUIの機能含む)を書いていきたいと思います。ということで今回はExcel連結からシステム化するタイミングについて考察していきたいと思います。


1.Excel連結のメリット・デメリット

メリットは何といっても自由度が高いことです。担当者によって微妙な好みの違いがあると思いますが、それを反映できる点がExcelのいいところです。また、Excelで完結できるのであればシステムを入れるよりもコストがかからない点も挙げられるかと思います。

一方、デメリットとしては自由度が高い分、ゼロから作り上げる必要があり、さらに作り上げるには当然ですが連結の知識(全体像、細かい論点)が必要です。自由度が高くコスト面でも魅力的ではありますが、作り上げるにはハードルが高いと言えます。特に海外子会社がある場合は換算の論点が出てきて複雑性が増してしまう点が挙げられ、その結果、よくある「属人化してしまう」(連結の知識は当然必要&練り込まれたExcelの構造の理解も必要)という事態になります。
そして、複雑化・属人化してしまうと、上記に挙げたコストがかからないというメリットが薄くなり、逆に目に見えないコスト(特定の人以外は作れない、作るのに時間がかかる、合ってるかどうか誰も確認できない、監査法人からの指摘で手戻りが多い等)がかかってきてしまいます。

少しデメリット多めで書いてしまいましたが、上記メリデメは同時に発生するのではなく、最初は作り込みのハードルがあり、それを乗り越えればしばらくはメリットを享受できるが、徐々にデメリットが出てくる、というイメージになります。

2.システム化を考えるタイミングについて

Excel連結でうまく回っているうちはそのままExcelで問題ないと思いますが、以下のような場合にはシステム化を検討するタイミングになります(思いっきりポジショントークの部分です)。

・連結子会社の数が増えてきた
・海外子会社がグループに加わった
・グループ内取引が増えてきた
・連結CFの作成負担が増えてきた
・開示システムへの転記がしんどい
・ミスが増えてきた 等々

Excel連結からシステム化を考える要素の一例

連結子会社の数が増えてきた」という点については、単純に作業量が増えてしまうという理由にはなりますが、具体的な社数としては3社くらいまでであればExcelで全く問題ないかと思います(ただし海外子会社がないことが前提)。それ以上になってくると単純に作業する方がめんどくさいと感じてきて、特に単体決算の修正が入った場合の差し替え作業はやる気が削がれてしまいます。。
海外子会社がグループに加わった」という点については、換算の論点が出てくることにより、Excelの数式が複雑になる点、さらには連結CF作成のための為替換算調整勘定の増減分析が必要になる点がシステム化検討の重要ポイントになります。
その他は「作業量の増加による負担増」や「属人化になりうる要素」になりますが、最後の「ミスが増えてきた」はこれらの要素が原因となり最終的な病状として現れてくる部分であり、分かりやすく考えるならば「ミスが増えてきた」時点でシステム化を検討するのがよろしいかと思います。

3.実例(結/YUIユーザーの場合)

「ちょうどいい」連結会計ソフト結/YUIのユーザー様の場合、どのような状況のときに結/YUIを使い始めたのか、という点です。

子会社数で言うと、上記で記載した通り結/YUIご利用前には国内子会社が3社前後あることが多いです。今まではExcelで作成していたが、工数増加と属人化からミスが目立ち始めてシステム化した、という流れです。

一方、海外子会社がある場合は、例えその1社しかなかったとしても最初からExcel連結ではなく結/YUIを使い始めてくださるケースもあります。理由としては最初の構築が大変だから今後子会社が増える予定なので、最初から属人化の排除を見越してシステム化を決めていた、とのことでした。

その他、連結CFの作成を外部の専門家に依頼していたが、内製化するためにシステム化を検討し結/YUIを選んでいただいたケースもあります。結/YUIのCFマッピングを活用して、内製化とともに効率化も実現しました。この連結CFのニーズは特にシステム化の際に大きな論点になっている実感があります。

また、開示業務を効率化したい、というニーズから、API連携している連結業務をシステム化する、という流れもありました。決算スケジュールはタイトになりますので、単体・連結・開示がAPI連携で一気通貫にできる点を重視されていました。

このように、上記「2.システム化を考えるタイミングについて」はあくまで仮説に過ぎませんが、実例を見ても概ね合っている気がしています。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。私も会計コンサル先でExcelで連結を作ってきた経験がありますので、Excelでも十分という場合があることは理解しています。ただ、その限界が来ることも実感しており、その時にシステム化するのに「ちょうどいい」連結会計ソフトとして結/YUIをご検討いただけると幸いです。


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