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人と着物をつなぐ(2020.09.18)

 着物が着られなくなった昨今、着物が身近なものではなくなってきています。着物を着たことがない人も増えてきているし、着物は高価なもので高嶺の花だと思い着物から距離を置く人もまだまだいます。とはいえ、着物のことを忘れ去りそうな流れかと言うと、そういうわけでもないようです。潜在的に着物に興味関心のある人々が多いように感じます。そこで、『月刊 岩ときもの』(※1)では、人と着物をつなぎ、着物への橋渡しをしている隠れた存在を、「人と着物をつなぐ」コーナーにて紹介しています。
 2020年9月19日号は、「清水のおっちゃんのお宅拝見」。清水のおっちゃんちには何があるのか・・・

👘 清水のおっちゃんのお宅拝見

『月刊 岩ときもの』編集長 了孔はいつも清水のおっちゃんちに行くのです。大分県大分市光吉台にあるふつーの民家におじゃまするのです。清水のおっちゃんちに入るとあらびっくり!所せましと着物がぎゅうぎゅうに詰っております。 

 住宅街の中にある普通の民家ですがあなどることなかれ!「和装 もりよし」と看板が掲げられたれっきとした着物を扱うお店で、着物の古着の委託販売をしています。その店主の清水のおっちゃんは呉服屋に生まれ、大阪や大分市の呉服屋で働き、着物ひとすじで生きている着物のプロなのです。
 着物を売りたい方、着物を買いたい方、どちらの方でも相談に乗ってくれます。お直しも、おかかえの和裁士さんに頼めるので、心強い着物の古着やさんです。

20200918号(記事-01)

 「和装もりよし」さんの良いところは、お値段がしっかり決まっているところ。値札に書かれたお値段以上にも以下にもなりません。すっきりはっきり、明朗会計!そして、呉服のプロの清水のおっちゃんと奥さんは、売りつけたりはしません。むしろ、「高いと思うなら無理して買わんほうがいいよ」と止められます。
 お二人は、様々なシーンを想定して買い求めにくるお客さんの要望に応えます。成人式の振袖なら、どんなお子さんが装うのか、予算は、どんな小物が必要かなどを尋ね、それに見合ったお着物を提供するのです。お茶、お花、踊り、趣味でコレクションしている人、普段着着物、リメイクしている人、着物を求めに来た外国人、様々なニーズに対応します。テレビの取材にお応えして、あの時代に一世を風靡したナカモリアキナ風の着付けに果敢にチャレンジしている姿もありました!

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 和装もりよしさんの明朗会計システムには、実はさらにその先があって、年に4回行われるセールがあります。その時にはお値下げの時期が来たお着物が、50%オフ、75%オフとなり、ゼロの桁数を何度も確認するくらいびっくり価格になってしまうのです。

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 『月刊 岩ときもの』2020年9月18日号のお着物は、清水のおっちゃんち「和装もりよし」さんで買い求めた単の銘仙です。ゼロの数が間違っているんじゃないか、というお値段のお着物の中から、さらにゼロの数を間違えちゃった銘仙が陽の目を見ることとあいなりました。

20200918号(表紙-02)

※1 『月刊 岩ときもの』とは、着物を着て岩場に行き写真を撮り、それを雑誌の表紙風に加工してインターネット上にアップするという活動です。紙媒体はなく、インターネット上でしか見られない雑誌で(しかも表紙ばかりがたくさん!)、コアなファンの方々からは「幻のエア雑誌」と呼ばれています。
『月刊 岩ときもの』facebookページ
https://www.facebook.com/iwatokimono/

※2 清水のおっちゃんち「和装もりよし」youtube動画
https://www.youtube.com/watch?v=pcddgkgntAE

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