タニノクリスチー改造最終戦
こんにちは、こんばんは。
染色と磨きを終えたタニノクリスチーのジョッパーブーツ。
今回は履き下ろし前の最終仕上げです。
今回の内容
最終仕上げとして3つ補強を加えます。
ハーフラバーを追加
トゥブラスを追加
トップリフトの交換
と言っても私はまだ修行中の身なので先輩に委託して修理をお願いした形となります。
仕上がりの写真を交えながら補強内容をご説明させていただきます。
①ハーフラバー
今回選んだのはビブラム社の2340エクスプローションソール。
色はブラック、厚さは2mm強。
接地面が生体力学を考慮し設計されており、特に圧がかかる部分は溝のパターンが異なります。
この模様からウロコと呼ばれたりもしますね。
私の靴だと、他にオールデン1339もこれを付けています。
レザーソール×マッケイ製法の特色を活かすのであれば、1.8mm半張りを採用すべきかも知れませんが、個人的にソールの返りはさほど気にしないというか、2340程度ならなんら問題ないと思い採用。
厚さが増せば単純に持ちが良いし、このハーフラバーはグリップ力もあるので結構好きです。
また、後述のトゥブラス取り付けのために半張り必須になるという点も加味しております。
②トゥブラス
アウトソールのつま先部分は削れやすく、何もせずに擦り減らし糸を切ってしまうのも嫌なので取り付けました。
ハーフラバーを一緒に取り付けることで、ブラス取り付け時のレザーソールの削り幅を浅くできることと、ハーフラバーはつま先が圧倒的に擦り減り易いためそれを解消することの2点メリットがあります。
簡単に言えばラバーとブラスの両方を付けることで、それぞれの部材が持つ弱点を補うことができるのです。
個人的には基本この2つはセットで考えるべきかと思いますね。
そもそもマッケイ縫いが施されているソールは、糸を切ってしまう関係でハーフラバーなしでスチールのみの取り付けはしませんが...
あとヴィンテージスチールにしなかったのは単純に金色にこだわったから。
バックルと後述のコンチネンタルリフトのロゴが金色なのでそこに合わせる感じで。
スチールのほうが強度としては上ですが、スチールの金色はメッキのため剥がれてきます。
削れても真鍮であれば色を維持できるので今回はブラスを採用しました。
③トップリフト
NORA コンチネンタル プリマス。
車のタイヤでお馴染み、コンチネンタル社製のトップリフト。
極めて粘り気のあるゴム配合で耐久性とグリップ性に優れている。
ラバーのトップリフトの中で1番好きです。
あと友人がコンチネンタル社で勤務しているという贔屓目もあってですね。
金色のロゴが格好良いです。
これは金箔なので剥がれますが(笑)
完成
黒染めとアウトソールの補強3点を無事終えました。
手がかかった分既に愛着がわいてきています。
新品を買った時のような高揚感がありつつ、でも使い込んだ味あるアイテム(今回は古靴購入ですが)なので新品とも違う感覚を味わえます。
上手く言えませんが修理してもらった経験のある方であれば共感いただけるかと思います。
靴修理はただ治すだけでなく、各々の個性は残しつつ機能面や外見をアップデートさせる技術だと勝手ながら考えています。
問題があれば修理して、長く愛着をもって履いた靴はそれこそ一生ものの宝になるのではないでしょうか。
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