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skeb利用規約違反事例 (クリエイター向け)

ご挨拶

年度はじめいかがお過ごしでしょうか、かわいそうなのは抜ける、縮めてヌケルです。わたしは最近twitterから執拗にいじめられて10代目のアカウントが凍結の憂き目にあいました。ただ女の子をいじめていただけなのに。。。
Pixivのほうをとりいそぎよろしくお願いいたします。↓リンク

Skeb独特のガイドライン

さて今回の話題は、昨今総登録者数が200万人を超え、クリエイター登録者数も10万人を超えた有償(イラスト※1)リクエストサイトの『Skeb』です。2018年にオープンしたこのサービスは、これまで敷居が高かったクリエイターに対する有償リクエストの敷居を一気に下げ、有償コミッションの文化を日本に普及させたといえるでしょう。筆者は現在多忙につきリクエストを停止中ですが、これまで100件以上の作品を納品する一方で、非公開もあわせておよそ40件近くのリクエストも送信しております。

Skeb以前にも複数の有償コミッションサービスは国内外に存在しておりましたが、Skebが日本におけるイラストコミッションサイトの代表的地位を確立するにいたった理由のひとつに、俗に「クリエイターファースト」と呼ばれる独特の利用規約およびガイドラインの存在があります。

よく話題にあがるものとしては、例えば次のような規約/ガイドラインが存在します。

「見積もり・打ち合わせ・リテイク・リクエストに関する一切の連絡が禁止」

https://skeb.jp/creator

クライアントとのやり取りを「リクエストをもらう」「納品する」の1往復に限定することで、コミュニケーションコストを下げるためのようです。

金額と完成度
「完成度はクリエイターが決定し、クライアントは完成度に異議を申し立てることができません。
キャラクター、構図、解像度、差分、ファイル形式などいかなる内容もクリエイターは従う必要がありません。
いかなる納品物でも問題ないという条件に同意できない場合、本サービスを利用することはできません。

白紙や棒線など創作性に欠ける内容はシステムが認識してアップロードできないようになっています。

https://skeb.jp/client

こちらもよく話題になるガイドラインで、ある意味「クリエイターファースト」の象徴かもしれません。納品された作品の完成度についてクライアントは一切異議申し立てができず、仮にリクエストと誤ったキャラクターや構図が納品されたとしても同様です。

納品可能な回数
納品期限まではファイルの修正と再納品が可能です。
ただし期限超過の防止を目的として、仮のファイルを一旦アップロードし後日修正する行為は禁止とさせていただきます。

https://skeb.jp/creator

よく話題になるのはただし書きの部分ですね。完成度の保証はありませんが、未完成の作品を「あとで完成品を渡すから」といって仮に納品する行為は禁止されています。

上に挙げたのはほんの一例ですが、このような独特の規約とガイドラインはクリエイターが有償コミッションを募集する敷居を下げ、結果的に多くの有名クリエイターをSkebに登録させ、Skebを急拡大させる原動力のひとつとなりました。

しかしながら登録者数と納品数の増加に伴い、規約に違反した納品が新着作品一覧に表示されては削除され、クリエイターがペナルティ※2を受けたり、アカウントをBANされたりする事例も散見されるようになりました。

本記事では、これまで筆者が目にしてきた規約・ガイドライン違反の類型を紹介し、どのような行為が違反行為としてペナルティや作品削除、アカウント停止の対象となるのかをイメージ図とともに紹介したいと思います。

なお、すべて実際にあった事例を元にしておりますが、意図的にソースは記載しません。

ガイドライン違反事例

1. 未完成品の納品

納品可能な回数
納品期限まではファイルの修正と再納品が可能です。
ただし期限超過の防止を目的として、仮のファイルを一旦アップロードし後日修正する行為は禁止とさせていただきます。

https://skeb.jp/creator
パターン①: 納品ファイルに直接未完成作品である旨を記載するタイプです。まれに新着納品一覧で見かけます。運営に発見され次第、作品は規約違反で削除され、クライアントへは全額返金される場合が多いようです。クリエイターはペナルティを受け、報酬は取り消されます。このケースでアカウントBANされたケースは筆者は感知しておりませんが、悪質な場合はあり得るかもしれません。
パターン②: 新着納品一覧で明らかに下書きやラフと思われる納品がされており、クリエイターのtwitterを確認すると、未完成である旨を自白しているパターン。この場合もパターン①と同様の措置が取られるようです。パターン①より複雑なケースで、前述の通りSkebは作品の完成度を保証しないため、クリエイターが「これで作品は完成である」と言い張り、Twitter等で未完成であると自白を行わなければ、ガイドライン違反にならない可能性もあるかもしれません※3。しかし、↓で紹介する「創作性に欠ける内容」の納品もまたガイドライン違反となっているので、そちらに該当してしまうケースもあると思われます。

2. 創作性に欠ける納品

金額と完成度
完成度はクリエイターが決定し、クライアントは完成度に異議を申し立てることができません。
キャラクター、構図、解像度、差分、ファイル形式などいかなる内容もクリエイターは従う必要がありません。
いかなる納品物でも問題ないという条件に同意できない場合、本サービスを利用することはできません。
白紙や棒線など創作性に欠ける内容はシステムが認識してアップロードできないようになっています。

https://skeb.jp/client
パターン③: 白紙納品はおそらく創作性に欠ける納品として作品削除・返金の対象となり、これを行ったクリエイターはアカウントを停止されました。ただし、新着納品一覧で白紙に見えても、psdファイルの一番上のレイヤーに白紙レイヤーを置いていたり、何らかの不具合でレイヤーがSkebのサイト上で表示されていないだけの可能性もあります。
パターン④: 納品期限超過を免れるため、過去の自作品の画像をトリミングしたものを仮納品したパターン。創作性に欠ける納品と、未完成品の納品、両方の性質を併せ持つ♥ もっとも、過去作品のリメイク等のリクエストやそれに対する納品が禁止されているわけではないようです。

3. 不明瞭化処理が不十分な納品

納品をお断りするケース
PSDファイルの内容によっては納品をお断りさせていただく場合がございます。
不明瞭化処理の分離が可能と思われるファイルについては納品時にエラーが表示されます。
エラーが表示される場合は、レイヤー構造を変更していただくか、PNGにファイル形式を変更してお試しください。
不明瞭化処理の分離が実際は不可能な場合であっても、運営側で個別に対応させていただくことはできません。ご了承ください。

https://skeb.jp/creator

「不明瞭化処理」というのは聞きなれないかもしれませんが、要するに性器に対するモザイクのことを言っています。刑法175条という悪法とその恣意的な解釈によって、多くの日本のwebサービスにおいて無修正の性器の表現が規制されております。

パターン⑤: モザイクと性器が別レイヤーのパターン。単純に不明瞭化処理がされていないパターンは省きます。不明瞭化処理不十分については、基本的に直ちに作品は削除されませんが、(公開リクエストの場合は)強制的に非公開作品にされたうえで、クリエイターはペナルティを受けるとともに、不明瞭化処理のうえ再納品をしなくてはなりません。
パターン⑥: モザイクのブロックサイズが足りないパターン。モザイクで処理される場合は単位あたりキャンバス長辺の1%以上が必要とされております。モザイクのほか、黒線(俗にいう黒海苔)等による不明瞭化処理も認められておりますが、最近は昔に比べて判定基準が厳しい印象があります。Skebの修正は保守的に行ったほうがよいですね。筆者は黒海苔修正でペナルティを受けたことがあります。
パターン⑦: 突如アナルが性器と化すパターン。通常、肛門は不明瞭化処理は不要ですが、異物が挿入される等して性器として扱われる(???)と、性器同様に不明瞭化処理が必要とSkebは主張しています。筆者はこれでペナルティを受けたことがあります。

まとめ

いかがだったでしょうか?
他にも二次創作ガイドラインが厳しい原作の場合は著作権違反による作品削除等はあるようです。「こんな違反事例もあった」というケースをご存じでしたらコメントください。Skebはクリエイターの収入確保の可能性を増やす素晴らしいサービスですが、だからこそ規約とガイドラインは順守してきたいですね。

今回はクリエイターの違反事例について取り上げましたが、クライアント側も規約・ガイドラインに違反すると最悪アカウントを停止されてしまいますので、余裕があったら別記事でとりあげたいと思います。

リクエストの募集

ちなみに筆者は多忙につきSkebの受付は一時停止させていただいております。(さらに、Twitterアカウントが全滅しているから再開するには新規アカウントを用意しないといけません。)

Pixivリクエストでワンドロプランのみは引き続き募集しているので、ご興味ありましたらよろしくお願いいたします。


  1. 当初はイラストのみを扱うサイトでありましたが、現在ではテキストや動画、ボイスや音楽など多彩なリクエストを取り扱っています。

  2. 警告を受けた利用者はペナルティとして、クリエイターとしては30日間、クライアントとしては60日間、関わったリクエストについて手数料割引の対象外とされます。また、一定期間ゼロタイム出金の対象外となります。

  3. 他の納品作品と比較してラフと思われる納品について削除されなかったものの、後日クリエイターが未完成だったとTwitterで発言した後に、作品が削除された事例がありました。


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