優しい人
昔、遠いとおい昔の話し。当時お付き合いしていた彼氏はわたしと仕事帰りに会うと家につくギリギリのところまで送り届けてくれた。年齢が10歳ぐらい離れていたので心配だったのだろうけれどわたしは嬉しいようなすこし重いような複雑な気分だった。(おかげで電車に乗り遅れてタクシーで帰るような生活ではなかったので支出は少なかったから助かったけれど)彼は心配性でちゃんと帰れたかどうか自宅の固定電話にも連絡をするほどだった。最初のうちは「あら、束縛?そんなに心配なのね」ぐらいだったけれどこれも続くと「おいおい、大丈夫かいな?そんなに信用ないですか?」と変わるから人間というのはこわい生き物です。
ここから先は
1,442字
¥ 100
あなたからのサポートで新しいネタを探してきます!!