女子は、しんどい

うちの娘は中学二年生で、今回沖縄に引っ越すにあたり近所の公立中学校へ転入した。彼女が中学校に通う理由はただ一つ。

「普通を体験してみたい」

娘は小学校受験をして東京ではそこそこ有名な伝統校に入学した。そこは女子校。楽しく通っていたけれど小学三年の時点で学校教育の矛盾や大人の顔色を伺い個性が消えていくことなどがきっかけでデモクラティックスクールを選びそちらに通った。大人の顔色を伺うことや学校教育の矛盾なんて誰もが通る道だし「当たり前でしょう」と流してしまいがちだけれど、わたしたち夫婦は娘のそれを当たり前だと流したくなくて伝統校を辞める恐怖や（受験をして勝ち取ったことを手放す恐怖）世間からの目を気にしないで生きていく強さみたいなものを試されながら彼女の生き方を見ていた。

そんな彼女が四年間ろくに勉強もせず好きなように生きていたのに「沖縄に引っ越したら普通の学校に通いたい」と言い出した。いわゆる公立中学校のことだ。

ろくに勉強もしていないのでいつか社会に出たら必ず困ることが起きるだろう。誰かに迷惑もかけるだろう。そう思っていたし、困る経験は悪いとは思っていないのでどこかのカミナリ親父みたいな人や、お節介なおばちゃんみたいな人に叱られながら大人になるのかなぁなんて思っていたけれど「勉強をしたい」と言い出したのだ。

「普通の学校に通って勉強をしたい」と。

いざ、教育委員会へ！