選んだ恐怖
東京の舞台に立てる機会。
〆切まで残り2日で決めるのは今日しかない。
先生に、出演の了承を得てからでないと申し込みすらできない。
やりたいですの一言が言えなくて怖くなって、
少し離れた椅子に座って「どうしようどうしよう」とひとり頭の中でぐるぐるしてた。
けど、言わなかったら後悔するし絶対に成長できないと思い、やりたいですと言いに行った。
そしたら、自分の感覚では、うーんできるの?という感じが先生から伝わってきて、一瞬にして言ったことを後悔した。
ハードだよ。難しいよ。基礎はできる前提で作ってるからできなくてもそこはスルーしちゃうよ。と。
あぁやんわり断られてるんだと思って、なんだか泣きそうになった。やりたいと伝えたことを、恥ずかしくも思った。
けど、そのあとに続けて、本気でやるっていう覚悟があるならぜひ出てほしい。これを終えたら確実にスキルが上がってると思うし、挑戦するにはいい機会だよ、と。
完全に自分次第だった。
決めるのは今日しかなくて、決めないといけなくて。だから「やりたいです」と言ってしまっていた。
帰り道、やると言ったのは自分なのに、ものすごい恐怖心に襲われた。
自分だけできなくて、ダサくて、遅れて、アウェイだったらどうしようって、急に怖くなってきて気づいたら2駅分歩いてた。
でも、やれないから、できないからやるんだと。こわくなきゃ挑戦じゃない、と。
もうすでに怖くて泣きそうになったけれど、他に頑張りたいと思えることがないし、なによりもっと上手くなりたい。
その日は、すごくドキドキした日だった。
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