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かわいい表紙に一目惚れしたら、世間のレッテルに縛られずに自分の精神を装う勇気をもらった。

可愛いが着たい!こと砂糖です。

今日は、川野芽生さんのエッセイ
「かわいいピンクの竜になる」の
感想を語っていきます!

・容姿や衣服など、自分らしい装いとは?
・女性らしさってなんだろう?
・フリルやリボン、可愛いもの大好き!

と思う人には共感できる部分が多い本です!





まず、作品に入る前にどうしても言いたい。
表紙可愛すぎない!?
私の中でピンクと水色の掛け算はだいたいかわいいというのがありますが、私の癖でも知ってるんですかというほど美しく、正直表紙で読もうと決めたくらいです。
(表紙・挿絵は水野みやこさんが描かれたそうです)


装いで貼られるレッテル

川野さんはロリータファッションが好きな方ですが、同時にアセクシャル(性的欲求・恋愛感情がない)でもあります。

私は「女の子」だからそういう服を着るのではなく、ただ好きだから着ているのだし、私が好きなタイプの服を、男性や中性やその他の性別の人が着たってまったくおかしくないのに。

#1 少女は従わない

アセクシャルだからこそ、世間・社会の女性らしさや着る服で勝手に付けられるイメージ(例えば、ピンクのスカートを履いているから異性にモテたいみたいな)の葛藤が多く、その中でも自身の好きを貫いていくスタイルはとても憧れを感じました。


 

解像度が高くて美しい文章


川野さんのことはこの本に出会うまで、存じ上げなかったのですが小説家であり、歌人であり、文学研究者でもあり、とにかく言葉が美しかったです! 

特に、イギリスで行われた「Tolkien 2019」での話や
架空の香水を考える部分、コスメ・ロリータ服のフリルや刺繍など、可愛くてキラキラした感じが言葉だけでも伝わってきて、可愛い大好きな私も読んでてウキウキになりました。

精神を装いに表現する 

 私は、自分の容姿がブスだからという理由で、あまり可愛い服は着ていません。
しかし、この本を読んで、
「ブス」というのも、世間や社会が作り上げたイメージなのではないか…?という疑問を持ちました。 

「服は内面の一番外側」という言葉があります。
これまでの私は自分の外見をよく見せようという気持ちで服装を選んでいました。内面の可愛いが好きという気持ちを無視して。

しかし、川野さんは、自分の精神や魂を装いに表現していて、そこに自分の顔に似合うとかパーソナルカラーとか骨格とか顔タイプとかは関係なない。ほんとに自分の精神なんだなと感じました。

なにより、本文の中で

どんな肉体の持ち主であっても、
着たい服を着ていいはずだ。

#8 妖精に身体はない

と書いてあったことが純粋に嬉しかったです。
もちろん、意図は違うかもしれないけど、やっぱり可愛い服は誰だって着たい。自分も着ることを諦めたくないと改めて思えました。



「かわいいピンクの竜になる」ですが、
"#1 少女は従わない"が左右社のnoteで無料公開されているので、ぜひ読んでみてください!

川野芽生さんに出会えてよかった!
ここまで読んでくださりありがとうございました


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