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「デザイナー」とは、良い関係性を設計する仕事

noteでデザインチームのリーダーをしている川井田です。

今回は久しぶりにデザインに関する記事、特に最も基本になる「デザイナーって何をする仕事なのか」について、主に非デザイナー向けに書いてみようと思います。

デザイナーの仕事、とりわけUXデザイナーという仕事は抽象的で広い範囲に及ぶことが多く、また会社やポジションによって業務の範囲が異なるため、デザイナーでない職業の人から見たときに捉えにくいことが多いかと思います。実際にnoteでも社員が増えてきて、改めてデザイナー以外の人にむけてデザイナーの仕事について説明しといたほうがお互いに楽そうだな、と思い社内LTを実施したので、そこで説明した内容をnoteにもまとめます。

デザイン≠見た目を整える仕事

Designという言葉を辞書で調べると、大抵の場合「設計、計画、図案、意匠」のように出てきます。この中の言葉のうち、本質的にデザイナーの仕事に近いのは計画や設計という意味の方です。

「きれいなロゴを作ること」「かっこいいポスターを作ること」「アプリの綺麗な画面を作ること」といったわかりやすく見た目を整える仕事は、デザイナーが計画する業務のほんの一部のアウトプット部分です。

例えばロゴを作るときも、「どういう印象を持ってもらいたいか」や「今後どういうふうに使われるか」を計画しながら作ります。そのため、目的や状況によってはただ綺麗なロゴを作るだけが正解じゃない場合もあるし、本質的に大事なのはロゴの形よりも運用の方であるときも大いにあります。目的や状況を考慮して計画を提案し、具現化させるのがデザイナーの仕事です。

「デザインとは関係性である」

ただ、計画・設計はあくまでデザイナーの仕事のプロセスの話。計画や設計だけを念頭においても良いデザインができるとは限りません。ひとりよがりな計画や、うまくいかない設計をしないために、自分が忘れないようにしている言葉として「デザインとは関係性である」という言葉を紹介します。ポール・ランドというデザイナーの言葉です。

この言葉は、「ポール・ランドのデザインの授業」という本に出てくるので、興味がある人はこの本も読んでみてください。

すごくミクロな例を出すと、広告やアプリの画面をレイアウトするときにも要素の関係性を計画して見た人と重要度のコミュニケーションを取ります。デッサンするときに、定期的に「離れてみてみる」のも客観的にそれぞれの関係性に狂いがないか確認する作業ですが、それと同じようなことをあらゆるデザインで行います。

図のように視覚的な情報処理だけに限っても、「余白」「サイズ感」「数」など、さまざまな要素の関係性によって人間の認識は変わります。

デザイナーが良いデザインを作るときに、最後まで悩みながら調整するものの一つのがこの「関係性」なんじゃないかと思います。

サービスとあらゆるものの関係性を考える

上記の例は「平面の情報伝達の要素の関係性」というすごくミクロな話ですが、サービスの体験設計に関わるデザイナーはさらに広い視点で関係性を考え、計画を立てる必要があります。


サービスの機能、仕様、グラフィックだけでなく、出した機能や施策が、あらゆる関係性においてどう作用するのか、ほかで発信していることと乖離していないか、また、ユーザーとの対話を通してそもそも認識が乖離していないか考えたり確認するのもデザイナーの仕事です。

すべての体験づくりを実行までデザイナーが関与するかはともかくとして、それぞれの発信や機能など、生み出す関係性に矛盾がないかを考えて、他のチームと連携しながらすべての体験がサービスに良い影響を与えれるように、部署間を横断しながらさまざまな施策を実行します。

特に今後は「noteが社会にどういう良い影響を与えていくか」、多くの人にも実感を持ってもらうために頑張らないとなぁと強く感じています。そのためにも、もっと積極的にnoteを使ってくれている人たちと対話して、望まれているサービスにしていけるように頑張っていきたいと思っています。

本当はここからUXについてもうちょっと深堀りしたいと思ってたんですが、思ってた以上に長くなったのでこの続きは後編にまとめます。

noteでは現在デザイナーを募集しています

ここまでで説明したとおり、noteのデザインチームは関わる業務範囲が広いため、サービスの拡大に伴ってデザイナーの増員が必要なフェイズになってきました。
より横断的に体験設計に取り組むため、UIの設計や実装の手も全体の体験設計やプロジェクトのマネジメントに関わるメンバーも増員したいと思っています。

「本質的にサービスのためになることをしたい」という気持ちの強いデザインチームなので、本質的な体験設計に興味がある、そういう力を発揮できる場所を探している という方にぜひ来てほしいです!
ここから応募するだけでなく、Twitterを通してでもなんでも気軽に連絡ください!

こないだインタビュー受けた記事はこちら。このあたりも参考にしていただければ!