僕は道端で泣いてる子ども

 靴下は軍足にかぎる。どこのメーカーでもほぼ同じデザイン同一メーカーならなおよし。左右の違いもない。しかも安い。綿100%。
 この靴下の利点は洗濯後に左右を揃えるという作業がなくなる。もう一つの利点は、片方に穴があいてもほつれてもゴムが伸び切って使い物にならなくなっても、すぐに替えが効く。軍足普及協会を名乗って十数年、ちっとも軍足が流行らない。まあそうなんだ。私はいつもモードの最先端なのだ一般人どもは私の数十年後に遅れてやってくる。そう、今のおまえらには理解できんのだ。

 朝の今の調子の目だと本ががしがし読める。半日以上PCモニターをみながら大嫌いなやつの悪口を書き込んだあとだと本も読めないなんか人生もったいない。でもどっちが楽しいかといったらかなり微妙だ。

 きっと三か月ぶりくらいで浴槽にお湯を溜める本気のお風呂にするなぜなら寒いから。お湯を溜めるきっかけは「寒いかどうか」が基準となる。今日は寒い。温かくなる身体もきれいになる眉毛を整える男前が上がる。化粧水美容液の儀も終わる。香水をばしゃばしゃふりかける。今日はきっとどこにも行かないつもりだったが、男前もあがったし整った眉でもみせびらかしにでかけようかでも他人の眉なんて見てるやつこの世にだれもいないはずなんだけどな。
 電車で他人の靴下をみてるやつがいないのと同じ。自分では揃ってない微妙に同じ色の靴下はいてしまったので(冒頭に戻る、軍足だとそんなことは一切起きない)、一日中他人の目を気にして過ごすなんてくだらないことさ僕は道端で泣いてる子ども。

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