⓸個人の春闘

 シェアハウスに住まいを構える魅力は、低家賃実現、マイ所有物削減できることで引っ越し経費の低減も図れます。に加えて仕事さえも、協業化・集合化することができることはお判りだと思います。
 過去から若者が勤めやすい業界とは、サービス業や飲食業でした。ただこれからの大貧乏時代とは、そのサービス業や飲食業に漫然と勤めていたら、賃金アップは期待できないばかりか将来を語ることもできなくなります。なぜってその業界のほとんどが中小・零細企業ってことで、賃金も待遇もほとんど変えられないことが理由です。
 
 スマホ使い回せる現代人はいくらでも情報を集められますけど、フェイクなものも多数ありますから、自分に必要と思える情報を得るのは難しい時代になったとも言えます。それでなくてもオンライン広告での呼びかけでは、PR商品を使うと痛みがとれる、痩せる、綺麗になる、健康になるなんてすごい効果がいっぱいなものばかり。
 そう謳ってる企業の中には大手企業もあるんですから、本当のところはどうなんでしょ。信用して買ったはいいけど、最後は効果には個人差がありますなんて言われたらだまし討ちにあったとしか…そんな時代だからこそ、信頼度の高い情報網作る必要にあるんです。
 
 お話は変わりますが会社には昔から労働組合があるものでして、その労働組合とは、社員の賃金や労働環境改善などを社員の代表として会社側に折衝し、要求する組織であることはご存知だと思います。そしてその要求が会社側に認められなかった時=交渉決裂した場合には、ストライキを実行してさらなる交渉を続け、労働者側の納得する結論を経営者側から引き出す努力をしてくれる頼りになる存在でした。
 古い話ですが、わたくしの高校時代(およそ、50年前)、目蒲線で西小山駅から目黒駅に向かう途中にオートバイメーカー・“メグロ”って会社がありました(正式には目黒製作所)。この会社がまあその時期〈春闘〉になりますと、た~くさんののぼり旗立ててストライキを延々とやっていたのを思い出します。
 とにかく当時の労働組合とは、労働者にとって必要不可欠な情報をたくさん提供してくれる、強くて頼りになる組織だったことは確かです。
 
 労働組合のことを過去形でお話するのは、現代とはその労働組合が弱体化してこの世からなくなってしまったとさえ思えるからです。その結果我が国労働者の環境改善は長く実施されることなく、逆に悪化してしまったとさえ思える状況になってるんです。
 国も企業も、ある時から労働者の要望を聞こうとしなくなったばかりか、彼らは結託して派遣法なんて制度を考え出し、たくさんの非正規社員層を作り出してしまった。以来続々と生まれた派遣会社が、企業と労働者の間に入ることで、会社と社員の関係を希薄化させてしまったと言えます。
 
 非正規社員って企業の言いなりになるしかない労働者がどんどん増えて、低賃金と長い労働時間を押し付けられたその期間が、まさに我が国にとって失われた30年、その労働環境に耐えなければならない貧乏時代が形成されました。それってまさに日本の労働者にとって、長い悲しい時の経過を余儀なくされた時代になったというお話です。
 
 前にもお伝えしましたように、日本のおバカさんたちが国民目線で政治を行わなくなり、また現代の企業が昔の企業に比べて、明らかに労働者に対して優しくなくなった。こんな両者がタッグ組んだのでは、総理大臣が自助・共助・公助なんて順で物申すはず。
 自助=自分で努力せよ、なぜなら共助(=国内の会社は人口減少で給料上げられない)、公助(国は防衛費に税金を使う)から最低時給は1,000円前後が我慢して下さいなんだから。こう言われたら国民=労働者としてどう考えるべきか、この状況と戦う以外にないと思いませんか。
 ご存知でしょうけど春闘とは春季闘争の略語でして、以前から労働環境改善や賃金アップは黙っていて実現することではなく、闘争が必要であったが判ります。だから現代の労働者も、戦う準備しなきゃならないと申し上げてるんです。
 
 繰り返しますが国が派遣法を作り、派遣会社が労働者の企業就職の際に介入するようになってから、日本の労働者の貧乏時代が始まったと言えます。その上労働組合がなくなったと言える状態なのですから、待遇改善の問題解決の要求は派遣会社のレベルで打ち消され実施されることはありませんでした。そんな現状からして、これからの大貧乏時代を予測する以外にはないのです。
 再び労働組合が労働者のために戦ってほしいと期待したいのですが、残念ですけどそうなる気配はあまりありません。なぜなら現代のわが国企業と国とはとても仲が良くなっていて、その間に労働組合(労働者)が割って入る余地などないからです。
 労働組合が頼れないのですから、自助(自分)しかいないことになる。こんな状態に置かれたら、労働者はどう戦いの準備をしたらよろしいのか。その具体的な行動方法が、個人の集化なんです。
 
 情報で、「インバウンドが戻ってきていて、お店がまたまたお客でいっぱい」なんて話聞きますと、そうなのかな~なんて気にもなるのが自然。そこで派遣会社に問い合わせたとしても、適切な情報を教えてもらえるかどうかです。その情報はコロナ前に比べてどうなのか、コロナ前を100とした場合現在は??
 インバウンドが戻ったと言っても、中国からの旅行客がコロナ前に比べて減ったまま。その状態で店は収益を上げられているのか、その上で賃金上がったの?待遇も良くなったの?が気になります。派遣会社ととしての立場は確実に企業側ですから、そんな立場から発せられる情報とは企業側の内容が過大に紹介されるケースが多いと思って間違いありません。ですからしっかりした情報得ることなしに勤めちゃったら、またこき使われてしまうのが落ちじゃないかな~と思うんです。
 
 そこで確かな情報得られるように行動するってのが、集化の大きな理由です。集化したグループの中に、コロナ後に飲食・サービス業に勤めてたor勤めてる人がいたら、新&真の情報が得られるかの生は高いです。そういう人がいなくても、グループで調べれば一人より確実に新&真情報ゲットは間違いなしでしょう。
 独りで社会と戦おうとしても勝利できる可能性は低いと言えますから、集団を組んで日々戦闘モード盛り上げて行動することなんです。集化した中に飲食業に勤めている人or勤めていた人がいない場合、それ以外の業種に足を踏み入れなければならなくなる。そこでもさらに役に立つのが、集化した仲間から出て来る新情報と真情報。

 わたくし考えるこれからのシェアハウスとは、自分に必要な情報を得られる住居環境になると考えてほしいんです。そこには年齢や業種で区別されることなく付き合える集団があって、そんな仲間からの情報は、今の時代にはとても貴重なものと言えるんです。
 
 集団を組んで闘争なんて言うとなんか争い事仕掛けるみたいですけど、実際はそんなことじゃなく、弱い者同士がサポートし合って【赤信号みんなで渡れば怖くない】の精神で行動するってこと。
 またサービス業ではなくプログラミングやクリエイティブ系の仕事をする人が集まって、仕事をシェアしたり補助的仕事をさせてもらうなど副業が得られる可能性も。ここまで考えますと、後述する起業家同士の集まるシャアハウス計画も生まれましょう。
 自助努力しろと言われても、人間一人でできることには限りがあるものですから、弱い個人同士がつるんで事に当たることを考えるべきなんです。それがこれからの、集化時代の始まり。
 先般参考記事としてFacebookに添付しましたペット共生のシェアハウスなど、目的を一つにした人たちの集まりには、起業の可能性を大いに高める集化活動だと思えないでしょか。


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