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6時26分の阪急神戸線塚口駅先頭車両がガラガラな謎

ガラガラである。
6時26分発梅田行き塚口発の阪急神戸線先頭車両は余裕で座れるほどに空いている。
後部車両群はごった煮の様相をみせつつある中でここは特異点と言ってもいい。
なぜ先頭車両群はこんなにも空いているのだろうか。
今朝はこの謎とからめて塚口にまつわるアレコレを語ってみよう。

6時23分、通勤特急に乗り遅れるな

塚口駅は西宮北口や三宮ないし宝塚に匹敵するハイポテンシャルを持ったステーションだ。
いや正確を期せば、つい20年前ぐらいまではって全然正確ではないが、より幅を持たせて25年ぐらい前までは西宮北口なんぞ敵ではなかった。
だがあれよあれよという間に西北が駅前再開発を加速させ、西宮ガーデンズという禁断の果実に手を伸ばし悪魔に魂を売ることで逆転されてもた。

この西宮北口と塚口の力関係が如実に現れているのが「特急の停車駅か通過駅か?」という命題である。
塚口の住民は特急が通過するのをただただ忸怩たる思いで座視するほかない。
だがこの力関係は通勤時間帯においては極限まで縮小する。
阪急塚口には通勤特急ないしそれに類するものが停車するからだ。
6時23分の通勤特急、塚口発梅田行き。
これは多くの朝早い塚口民の頼みの綱である。




6時26分、普通電車

この6時23分発の通勤特急を乗り過ごすとどうなるのか?

すぐさま普通電車がだるそうに滑り込んでくる。
わずか3分で次の電車がやってくるから通勤特急を乗り過ごしても良いと思われがちだが、梅田までの到達時間に雲泥の差がある。
特急ならば10分を切り、普通なら15分。
この5分の差は早朝においてとてつもなく大きい。
だが誰でも寝過ごしたり、いい大人が可愛い犬を見つけて朝一番で戯れることだってあるさ。事実さっきそうした事象がメタ認知された。

だから6時26分塚口発の普通電車にもニッチを集結させた強いニーズがある。
だが何度も何度も寝過ごしてこの普通電車に乗ってみるとわかるのだが、先頭車両近辺はなぜかガラガラなのだ。
あの芦屋があらせられる阪急電車神戸線で座席にすわるというドリームが朝一でかなえられる訳だ。

後部車両セグメントはすでに混み合っており、先頭車両セグメントはガラガラというコントラストは異様である。


なぜなのだろうか?



伊丹線との連結犯説

    伊丹  伊丹空港
   新伊丹
    稲野
     ↓
   【伊丹線】
     ↓
西北→ 塚口 →  至梅田
  【阪急神戸線】

このように塚口駅は伊丹、新伊丹、稲野の人々の死命すらも託されている。
塚口は伊丹線を従え、かつて伊丹空港から海外に飛び立つ人々を優しく送り出していたのだ。
この伊丹線の存在が6時26分発の普通電車先頭車両がガラガラの理由ではないかと仮説を立ててみた。
伊丹線は神戸線と気脈を通じており、神戸線の特急が到着する寸前に伊丹線車両が塚口駅におっとり刀で駆けつけて伊丹界隈の人々を特急へと送り出すのだ。

6時22分 伊丹線が塚口駅に到着        
6時23分 神戸線梅田行きの通勤特急が塚口駅に到着
6時26分 神戸線梅田行きの普通が塚口駅に到着

時系列で並べるとこのようになる。
だから、
「23分の通勤特急で22分にやってきた伊丹界隈のお客さんも片付いてしまう。したがって26分の先頭列車はガラガラなのではないか」という仮説を導いたのだ。
しかしながらこれだと、26分の普通電車があまねくガラガラになっていないと間尺が合わない。
26分の普通電車は先頭車両近辺こそガラガラだが、後部車両は混み合っていることはすでに述べた。
よって「23分の通勤特急で22分にやってきた伊丹界隈のお客さんも片付いてしまう。したがって26分の先頭列車はガラガラなのではないか」という伊丹線連結犯仮説は真たり得ない。




ロマノフ朝陰謀説
内調の予算調整説
中津の祟り中川家のとばっちり説
茶屋町通勤バイアス説

改札口の西側かたより主犯説

ここまで読者とともに口角泡を飛ばし様々な仮説を検証してきたが、どれも決定打には至らなかった。
だがよくよく考えてみれば、塚口駅は異様な形状をしていることがわかる。
改札の位置が一目瞭然で西側に偏っているのだ。

   →北改札
至西北    塚口  至梅田
西  →南改札      東

この改札口の明確なかたよりこそが原因なのだ。


どういうことか?
説明しよう。

西側改札から入ってきた乗客は必然的に後部車両に近いところを歩く。

   →北改札                 
西北 →後部車両 塚口 先頭車両→ 至梅田
   →南改札


通常であればそのまま塚口駅のプラットフォームの中を東側にむかって歩き、できる限り梅田において有利となるポジション取りが繰り広げられる。
つまりは時間の経過とともに先頭車両セグメントに乗客が押し寄せてくる。

だが23分に通勤特急がやって来て、すぐさま26分に普通が追いかけてくるダイヤにおいてはこのプリンシパルは通用しない。

6時23分 神戸線梅田行きの通勤特急が塚口駅に到着
      通勤特急が乗客を一掃
 西方向改札から入場した新乗客は駅西方に留まる
6時26分 神戸線梅田行きの普通が塚口駅に到着

この3分間ではとても先頭車両セグメントまで移動している余裕がないのだ。
だから新たな乗客は駅内部西方に留まっており、そのまま目前にやってきた26分の普通後部車両に乗り込むのだ。

   →北改札 
     ↓↓                
西北 →後部車両 塚口 先頭車両→ 至梅田
     ↑↑
   →南改札

したがって26分塚口発の普通先頭車両近辺はガラガラになる訳である。



なぜ塚口駅東側に改札はないのか??

6時26分塚口発梅田行き普通電車の先頭車両がガラガラである謎は集合知によってものの見事に氷解した。
だが新たな謎が浮かんできた。
それは「なぜ阪急神戸線塚口駅の東側には改札口がないのか?」という問いだ。

   →北改札
至西北    塚口  至梅田
西  →南改札      東


なぜ塚口駅の東側には改札口がないのだろうか?
東側に改札があれば利用客の利便性が高まるのは明白であり、尚且つ駅東側には改札をつくる余裕がこれでもかとあるのに関わらずだ。


塚口駅の東側には昔から問題がある。
いや塚口の東と書いた方が良いだろう。
では塚口から向いて東側には、一体どんな問題があるのだろうか??




・・・




・・・・・・・





そんなん、書けるかっっっ。



東側を再開発して西宮北口をぶっちぎれ

  →北改札   未開発エリア
至西北    塚口      至梅田
西  →南改札  未開発エリア  東

塚口はコンパクトシティ化の潮流に乗り遅れている。
西側の再開発は戦後の闇市の位置関係などが複雑に絡み合い遅々として進まない。
このままでは西宮北口やJR尼崎の後塵を拝し続けることになる。

だが西北もJR尼崎もまとめて抜き去る「秘策」がある。


ズバリその秘策とは「駅ナカマンション」だ。

駅直結マンションなどと悠長なことを言ってほくそ笑んでいてはいけない。
特に駅前の規制が強い塚口ではそんな牧歌的な寝言は寝てから言えっ。

   →北改札
至西北    塚口   至梅田
西  →南改札       東
          JR塚口

          JR尼崎


塚口の問題点は「阪急塚口とJR塚口の商圏が離れていて密度ならびに密度の経済が働かない」という一点に集約できる。
裏返して書き直せば、
阪急塚口とJR塚口の商圏並びに人口つまりは「モノ・コト・ヒト・カネ」を有機的に結合させてやればこの問題は解決する。
そのための銀の弾丸が「駅ナカマンション」なのだ。



阪急塚口、JR塚口、JR尼崎を結ぶ巨大商圏をつくれっっ


駅ナカマンションについてはひとまず上記リンクを見てもらうことにして先を急ごう。

 阪急塚口       
     JR塚口(1km)
     JR尼崎(3km)

阪急塚口だけでなんとかしようという考え方が躓きの一里塚だ。
JR塚口はもとよりJR尼崎も実のところ至近にある。
至近と言っても阪急塚口からJR塚口までは1kmの徒歩13分。
阪急塚口からJR尼崎までは3kmの徒歩30分強。

歩くのは苦しいが繋げない距離ではない。
塚口の問題点は阪急塚口とJR塚口で商圏が分断されていることだった。
だからまず阪急塚口とJR塚口の商圏を結ぶ。
阪急塚口の東側エリアは未開発であり、JR塚口の西側エリアも未開発であるから、
ここを連結することでシナジー逞しい経済効果が見込める。
これだけでまず西宮北口を一蹴できる。
さらに話しはここで終わらない。
返す刀でJR尼崎まで商圏をつなげてしまえば、西北どころか三宮すら視野に入ってくる。

阪急塚口       
     JR塚口(1km)
       ↕️ 工場エリア
     JR尼崎(3km)

いみじくもJR塚口とJR尼崎の間には工場群がひしめいており、ここは開発が比較的容易だ。
もはや第二次産業の時代ではない。
第三次産業への移行は時代の趨勢である。
だから官がその気になればJR塚口からJR尼崎を結ぶ巨大商圏の再開発は夢物語ではない。

この計画に今後5年のうちに手をつければ塚口に大いに商機と勝機が訪れる。
繰り返しになるが、
そのための銀の弾丸となるのが「駅ナカマンション」なのである。



駅ナカマンションでW塚口を結びつけろ

至西北   阪急塚口   至梅田
西              東
          JR塚口

          JR尼崎

この位置関係において阪急塚口からJR塚口さらにJR尼崎までの広大な土地エリアをまとめて結ぶのは難儀なように思える。

だが実はチョロいもんだ。

確かに新たな土地を一から所得して権利関係を・・・とやり始めると気が遠くなる。
だが土地ならばすでに阪急塚口からJR塚口ひいてはJR尼崎まで綺麗に通路が舗装されているではないか。


至西北   阪急塚口🔳🔳   至梅田
西          
🔳     東
          JR塚口
🔳
          JR尼崎

線路の上にマンションならびに商用ビルを建設すれば良いのだ。
上図における🔳🔳
        🔳 

        🔳       
の「🔳」部分をすでに阪急とJRの2社はパーフェクトにおさえているではないか。
これは阪急塚口からJr尼崎までをむすぶに当たって最も効率的かつ利便性の良い土地の連続であり、それを利用すればいいのだ。

線路の上にマンションを建てられないだろう?


こうしたツッコミが予想されるが、
それは単に固定観念であって「今まで誰もやらなかっただけ」という類のものだ。

最初にやった奴が大きくリードする。
だからさっさとやればいい。
マンションをつくってその中に電車を通すだけで良いのだ。


駅ナカコンパクトシティという新機軸

特に阪急塚口のように駅前の再開発が諸事情によって困難な場合において、この「駅ナカマンンション」「線路上商用施設」によるいわゆる「駅ナカコンパクトシティ」は大逆転の銀の弾丸になり得る。

他の自治体がやっていることの猿真似では埒が開かない。
だから駅ナカコンパクトシティで一気に西北も三宮も抜きさってギャフンと言わせるべきだ。

駅ナカコンパクトシティ計画

阪急塚口🔳🔳
🔳
    JR塚口
🔳
    JR尼崎





まとめ


・・・


・・・・・・・



・・・・・・・・・・・






塚口に特急を止めろっっっ。

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