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文明論の凱略 文明とは何か? #001#

文明論の凱略シリーズ全256話にて完結、総文字数48万以上となる。

さて今回は、

文明とは何か?
文字発明の衝撃
文字による思考の可視化
文字による思考の集団競技化
文明誕生の瞬間


これを説明しよう。

文明とは言語を用いて世界を解明するプロジェクト

文明とは、
言語わけても文字言語を用いて世界を解明するプロジェクトをいう。
文字言語による世界解明プロジェクト、
文         明  
この二文字をとって文明という。


文字の衝撃

文明とは、
言語わけても文字言語を用いて世界を解明するプロジェクトと書いた。

文字言語がなぜそれほどまでに文明を語る上で、特異点なのだろうか?


 文字による思考の可視化

なぜ文字言語の登場が人類の歴史において特異点なのか?
それは、
文字が「思考を見える化」したからだ。

「私は、、、、、、、、、であるから、、、、、、、、、あなたのことが、、、、、、、、、です」

と言った具合に文字が、「思う」と「考える」を「見える化」したためだ。
これはエポックメイキングな出来事だった。


 話し言葉では見えない思考

文字言語登場以前においては話し言葉によるコミュニケーションが専らであり、
話し言葉では思考が見えていなかった。


 私は、、、、、、、、であるから、、、、、、、あなたのことが、、、、、、、、です


と言ったところで話し言葉はすぐさま宙空に雲散霧消してしまうため、伝わり方が脆弱である。
尚且つ思考が可視化されないことが、伝わり方の脆弱性に拍車を掛けていた。


 文字による思考の集団競技化

文字の衝撃は思考の可視化だけにはとどまらない。
文字は集団で思考をシェアすることをも可能にしたのだ。

どういうことか?
説明しよう。

文字以前は話し言葉が主体であり、人それぞれが固有の概念を持っていた。
同じ話し言葉を使っていても誤差が大きく、人それぞれに言葉の意味が大きく異なっていたのだ。
だが文字によって思考が見える化されると、状況が一変した。
言葉の意味が人々で統一されたのだ。


文字によって言葉の意味が人々で統一された。
具体例をあげて説明しよう。

「妙」という字がある。
妙とは「女」が「少ない」と書く。
つまり「妙」という文字一文字で、「女が少ない」という意味を伝達しあって、意味のコンセンサスを人々は得ることが可能になったのだ。


文字の衝撃 そのまとめ

 ①思考の可視化
 ②思考の集団競技化

 ①文字による思考の可視化

「あなたがこの手紙を読んでいるということは、私はもう・・・でも、悲しまないで・・・」
と言った具合に文字は、
「思ったことと考えたこと」を見える化、可視化出来る。

 ②思考の集団競技化

“”水中の物体の重さは、それと同体積の水の重さだけ軽くなる“”

といった「法則」を、文字によって遠く離れた場所にも、時間が離れた未来にもジャンプさせられるようになった。
つまり、
思考が遠い場所の誰かに繋がり、思考が遠く離れた時間つまりは未来にも繋がり、
複数人によって情報や法則を共有シェアできるようになった。


文明誕生の瞬間

この思考の集団競技化によって、思考の発展スピードが驚異的に速くなった。
ここから人間社会が発展軌道にのる。

…文明とは、文字によって世界を解明するプロジェクトである…

文字の発見による思考の可視化、並びに思考の集団競技化、、
これが文明誕生の瞬間だった。

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