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ほとんどの人は、与える人・受取る人『以外の』人である

昨日、不確実性についてのnoteを書いていたら、リーダーシップについてもう一度整理したくなったので、Minervaの授業のメモを読み返してみた。

Minervaは世界で最もユニークな大学として知られている。キャンパスがなくて、学生は全員が寮生活でリモート授業。そして寮は4年間の中で何度も引っ越しが行われる。それも世界中の主要都市にある寮を転々とするのである。

学生は世界の様々な都市に一時的に住み、現地のフィールドワークをしながらリーダーシップを学習する。超ユニーク。

僕はMinervaの社会人講座を受けさせてもらったんだけど、そのときの科目がまさに適応性リーダーシップだったっけ。当時は課題に追われて消化できなかった資料が沢山あって、参考資料のURLだけが大量にたまっているのでnoteのネタがぱっと浮かばない日はそちらを使うことにする。

今日は『与える人』『奪う人』のはなし。

コミュニティ運営者と会話をしていると、メンバーが主体的に運営に関わってくれるといいよね~、どうやって巻き込んだらいいのかな~という話に花が咲く。

そのときに議論になるのが、与える人(Giver)と奪う人(Taker)の立場のコントロールだ。

Giverは積極的に運営のお手伝いをしてくれたり参加してくれる人で、コミュニティにとってのありがたい存在。貢献者と言われることもあるよね。

一方Takerはじぶんからはつくる側にはならず、Giverの作った場にのっかって楽しむ人。

当然、場にGiverが少ないと色んなタスクや仕切りを事務局がやらないとまわらなくなるので大変だよね。

この問題にどう向き合うかという話は以前noteにしたんだけど、そもそも『Giver』『Taker』がどんな人で相互にどんな影響を与えているかという観点はまだ深掘りする余地があるのではと思ってる。

そこでMinervaの教材になっていたTEDの動画をヒントにもう少し考えてみたい。

組織には『与える人』『奪う人』だけでなく『バランスをとる人』がいる

グラントの研究によると、組織には『与える人(Giver)』『奪う人(Taker)』だけでなく『バランスをとる人(以後Matcher)』が存在することがわかっている。それも56%と過半数を超えている。

あれ、組織には『与える』か『奪う』の2種類しかないと思ってた。そう思う人もいるだろう。ぼくも同じだった。なぜかというとMatcherは周りに合わせるという性質を持っているらしい。ぱっと見わからないのだ。

Matcherはどんな人かというと、公正な世界を信じている人であり、『目には目を』がモットーの人。Giverの人にはGiveをお返しして、Takerの人には懲らしめることをじぶんの使命であるかのように思う人らしい。

すると組織の中にいるGiverを大事にすればMacherがGiverに影響を受けるので良さそうだ。なんとかGiverが活躍できる環境を整えたいんだけどどうしたらいいだろうか。

まずはTakerを減らすこと。TakerがいるとGiverがもたらす好影響の2~3倍の悪影響が起こるらしい。しかもTakerが一人いるとGiverは出し惜しみを始める。ここには受け取るだけの人がいるので力を尽くすだけ損だ、という思考が働くんだね。なんかわかるわぁ。

ちなみにGiverとMatcherとの間では搾取が起こらないのでGiverは安心して与える行為ができるそう。

もうひとつ。グラントは誰もが頻繁に助けを求めやすい文化を持つことが重要だという。Giverはじぶんが受け取る側になってもいいだろうということがわかっている。

ちょっとした親切をお互いが意識することで助け合いの文化はつくられていく。それに助けを求めると他の人の出番も生まれるよね、それが次のGiverを生むきっかけになってくれる…ってあれ、コミュニティ運営にそのまんま着地しそうな展開になったな(笑)

まとめると、Giverの人がイキイキできるような場つくりをして、MacherをGiverに巻き込んでいく動きを取るべし!組織にTakerが多そうな肌感覚があってもそのうちの多くはMacherなのでGiverに変えることが可能。悲観的にならず前に進もう。そんな感じかな。

思考が深まってきたところで夜も更けてきたのでこの辺で。
今日も読んで下さりありがとうございました。

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