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弱い自分に打ち克つのではなく、仲間に引き入れよう

僕らは普段の生活の中で、色々な敵に遭遇します。

頭の固い上司、陰湿な同期、小言のうるさい親、喧嘩の絶えない彼氏、、、いろんな敵と戦いながら日々を生きているわけですが、中でも一番強力で一番厄介な相手、それが「弱い自分」ではないでしょうか。

精神的に弱い自分が嫌い

自分の弱さって本当に嫌になりますよね。

・うまくいかないときはすぐに投げ出そうとするし
・きちんと伝えなきゃいけないことを先延ばしにしてずっと苦しんでいるし
・人から嫌われるのが怖くて自分をさらけ出すことができないし
・頭ではやったほうがいいとわかっていることをいろんな言い訳をつけてやらないし

ホント、自分はなんでこんなに弱いんだ!と激昂したくなります。そういう弱い自分に打ち克とうと努力している人もたくさんいるでしょう。

・まずは早寝早起きから
・朝にジョギングを始めてみよう
・今度こそ、あの人に伝えたいことを伝えるぞ

そうやって決意しても、弱い自分がスッと現れて「やらなくてもいいんじゃない」って囁くんですよね。

その度に耳を塞いで「うるさい!やると言ったらやるんだ!」と懸命に頑張っても、結局は途中で心が折れてしまって挫折を味わってしまうんです。

この「弱い自分」は本当に強力で、どんなに自分のレベルを上げても一向に勝てる気がしません。一体、どうしたらこの強敵を倒せるようになるのでしょうか。

世の中には「戦わずしてかつ」という戦術がある


百戦百勝は善の善なるものに非(あら)ず。戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり」(『孫子』謀攻篇)

100戦100勝するよりも、戦わずに敵の兵を抑えることができるなら、それこそが一番の善である。

中国の古典って相変わらずいい事言いますよね。そう、弱い自分を打ち負かすことだけが戦い方ではありません。戦わずして勝つという方法があるのです。

弱い自分とは戦わずに、自分の仲間に引き入れてしまえばいいのです。

弱い自分を味方につける方法

弱い自分を味方にするためには、弱い自分が心の中で囁くことを拒絶しないことが重要です。

そしてそんな弱い自分を受け入れつつ、地味に抵抗しましょう。具体的にはこんな感じ。

弱いあなた「ハハハ!またサボっちゃったな!これで周囲との差が開くばっかりだ!」
あなた「へへへ、そうなの、またサボっちゃった。ま、今の私はこんなもんよ。徐々にできるようになっていけばいいわ。」

弱いあなた「よせ、やめておけよ!そんなこと言ったら大好きな彼氏に嫌われちゃうぞ〜!お前が我慢すれば済む話なんだ。黙っておけよ」
あなた「確かにそうだね。このまま伝えても嫌われるだけわ。冷静にさせてくれありがとう。どうしたら伝わるかもうちょっと考えてみよう」

弱いあなた「そんなに努力したって無駄だぞ。今までだってうまくいかなかったじゃないか。これからだって同じことだ」
あなた「よくわかってるじゃない、私のこと。本当にそう、今まで失敗ばっかり。次も失敗するかもしれない。でも失敗しないかもしれないわ」

こんな具合に、弱い自分が放つ言葉を否定せず、受け入れるようにしていくと、弱い自分が自分を攻撃してくることが減ってきます。

そうすると、自分の心の中に余裕が出てきて、そのうち弱い自分に「ま、完璧な人なんていないんだからしゃーない。改善しようとしているだけマシだぞ。世の中には直そうとすらしようとしないやつだっているんだ」となだめられるようにさえなってきます。

こうやって弱い自分の存在を認めてあげられるようになると、弱い自分が仲間になります。弱い自分が仲間になると、他人に対して優しくなれます。そしてこれがものすごい武器になります

なぜなら人の気持ちがわかるようになるから。

弱い自分が味方になると最強のパートナーになる

弱い自分を敵にしている間は、弱い他人も敵にしてしまいます。人の失敗が許せず、人の怠慢にイラつき、他人の身勝手さに憤慨してしまう。なぜなら「自分もそうだから」です。

自分が見たくないと思っている自分を他人のその様子によって見せつけられるような気がするので、ムカついて仕方がなくなるのです(心理学の世界では、この自分の嫌な部分を他人へ投影することをシャドーと言います。)

ところが弱い自分を味方につけていると、他人の弱い部分に対して「分かるわ〜。あるよね、そういうこと」と手を差し伸べられるようになります。

逆の立場になればわかりますが、これをされた方はめちゃくちゃ嬉しい。あなたに絶大な信頼を寄せてくれるようになります。

それは血縁でも恋人でも仕事上の付き合いでも同じこと。これによって人間関係が劇的に改善していくのです。

そうしてあなたの周りにはあなたを信用してくれる人で溢れ、弱い自分一人では解決できなかったいろんなことが、その人たちの協力によって解決できるようになるのです。

弱い自分に無理に打勝とうとするとカウンターパンチを食らってさらに凹むことになります。

そうではなく、弱い自分を仲間にしましょう。そうすることであなたは人に対して優しくなれ、優しくされた人たちがあなたを助けてくれるようになります

弱い自分は倒すべき強敵ではなく、引き入れるべき仲間なのです。

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