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レビュー:ペスカドーラ町田 vs 湘南ベルマーレ 2022.1.16 @町田市立総合体育館

前節ペスカドーラ町田はホームのフウガドールすみだ戦で6-2で大勝。序盤からリードし、追加点を奪い、最後はパワープレー返しで2得点。盤石の勝ちパターンでフウガドールを退けた。一方、湘南ベルマーレは4日前にアウェイでバサジィ大分と対戦し、5-1で敗れる。この敗戦をもって優勝の可能性はなくなった。しかし、今回の戦いはFリーグが始まる前からのライバルチーム同士の対戦。前回対戦はホームのベルマーレが序盤で2点のリードを奪うがその後ペスカドーラが追いつき3-3の同点。この一戦で前回の決着をつけようとどちらのチームも最後まで勝ちにこだわるだろう。2021ー2022シーズン リーグ戦のラストを飾る「境川決戦」。両チームのファン・サポーターが大勢詰めかけ、チケットは販売終了。満員の町田市立総合体育で、2位ベルマーレと3位ペスカドーラ。勝利を手にするのはどちらのチームだろうか!

スタメン

ペスカドーラ町田
GK イゴール  #1
FP  伊藤 圭汰  #8
FP  ヴィニシウス #10
FP  倉科 亮佑  #22
FP  本石 猛裕  #39

試合前順位  3位 勝ち点36 10勝5敗6分
金山 中村 伊名野がベンチ外

湘南ベルマーレ
GK  フィウーザ  #87
FP  高橋 広大 #14
FP  鍛代 元気 #15
FP  内村 俊太 #17
FP  浦上 浩生 #21

試合前順位  2位 勝ち点40  12勝5敗4分

切り替えが早くタフな20分

ペスカドーラ町田は一番起用回数の多いセットでスタート。リーグ最終盤で最適なスタメンセットが完成したのだろう。いつもの試合同様、ポゼッションを高め、ピヴォに当てからの決定機創出を狙う。対する湘南ベルマーレは連動したディフェンスで高い位置からプレスをかけ、奪ったところからカウンターの一発を狙う。ペスカドーラはピヴォの本石、毛利にボールは収まるが、そこから崩せない。前回対戦ではその本石、毛利が得点を決めていたため、ベルマーレの牧野は反転シュートへの警戒心を高め、集中してディフェンスしていた。そして両チームともゴールを守っていたのはリーグを代表するゴレイロ。ゴール前を狙ったパスもクリアし、チャンスの芽は早々に摘んでいた。運動量が豊富な両チーム、プレス強度は落ちること無く球際も激しい。そして、スコアは動かない。

1stピリオド残り5分過ぎから徐々にペスカドーラがベルマーレゴールを脅かすシーンが増える。コート中央付近からボールを奪った毛利がディフェンスを1枚かわしシュート。これはフィウーザが身体でブロック。その直後にも右サイドを抜け出した福田がフィウーザと1対1となるがシュートは枠外へ。ペスカドーラはハーフタイム前に迎えた2つの決定機をどちらもものにできず、1stピリオドを終了する。

両ゴレイロが相手のゴールチャンスを潰し、壁として立ちはだかった。ベルマーレとしては1stピリオドを無失点で抑え、打ち合いの展開を避ける意図があったのかもしれない。ピヴォに収まるのはある程度許容しながら、それでもGK中心にディフェンスをしていた印象があった。逆にペスカドーラもいくつかの場面でパスミスがあり、きれいな崩しで決定機を作ることができなかった。

1stピリオドで無得点だったのは今シーズン3試合目(7節浦安戦(延期分)、13節北海道戦、22節湘南戦)。

This is フットサル

2ndピリオド立ち上がり、ペスカドーラ町田にビックチャンスが生まれる。バックパスを受けたイゴールが左サイドでフリーの本石へ。本石はゴール前にランニングしたヴィニシウスへ縦パスを入れる。湘南ベルマーレGK フィウーザがボールを奪おうとスライディングするが、それがヴィニシウスの脚をかけたと判定され、ペスカドーラがPKを獲得する。ファールをもらったヴィニシウス本人がGKとの駆け引きからゴール左隅に決め、先制点を奪う。
リードを奪ったペスカドーラはさらにプレスを強め、追加点を狙う。そして、28’26 左サイドのキックインからのリスタートの場面。一度イゴールに戻されたボールは右サイドの山へ。山中はボールを細かくタッチして、左サイド奥の福田へ柔らかい浮き球のパス。受けた福田はワントラップし、ゴール前に走った山中へワンタッチで折り返す。ディフェンスを置き去りにした山中が左足で合わせ追加点。これでペスカドーラはリードを2点に広げる。

試合をコントロールした状態で2点のリードを保ち、終盤を迎えたいペスカドーラだったが、31’34にベルマーレ陣内からのロングパスを受けた高橋と飛び出したイゴールが交錯。このプレーが危険なプレーと判断され、イゴールは1発レッドカードを受ける。ペスカドーラはここから2分間、1人少ない状態でディフェンスをすることになる。31’38 右サイドからのキックインを山崎に決められ(記録はオウンゴール)1点差に詰め寄られる。残り4分でベルマーレはタイムアウトを取り、パワープレイを開始する。選手を動かしフリーの選手を作り、ゴールを狙う。そして、37’38 にベルマーレの左サイドの本田からの折り返しを山崎が合わせてスコアは振り出しに戻る。

終盤はお互いの選手のファールから荒れた試合になったが、スコアはこのまま動かずタイムアップ。境川決戦は3-3、2-2のどちらも同点。お互いに実力を出し切った好ゲームになった。

ヴィニシウスの先制点
山中の追加点
終盤2失点

2ndピリオド立ち上がりでPKを獲得し、先制点を奪取。さらにダイナミックなワンツーから山中ゴールで追加点を奪ったペスカドーラ。ペスカドーラペースで試合が進んだが、31’34 にGKイゴールの退場により流れはベルマーレへ。数的有利な時間で早々にゴールを決め、パワープレイで同点に追いついた。引き分けに終わったが、攻守の切り替えの速さ、球際の強さ、チームの連動性など、最終順位2位、3位の両チームがフットサルの魅力を十分に伝えてくれた最終節だった。

まとめ

ヴィニシウスが8試合ぶりの得点。チームでPKでの得点は今シーズン初

ヴィニシウスと山中が得点を伸ばす

この試合のシュート本数は21本。前回対戦が32本だったので-11本。ベルマーレはペスカドーラのオフェンス対策をして、この試合に臨んだ。そのため前回ゴールを決めた毛利はシュート3本、本石はシュート0本に終わった。

前回対戦よりもシュート数が-11
対策を立てられシュートが打てない
遠目からのヴィニシウスはフィウーザに任せる
毛利、本石の反転シュートは徹底的にブロックされた

ホームでの戦績は7勝2負2分

ホームでは序盤の北海道、大阪以外には負けなし

観客数がシーズン最多1065人。終盤から右肩上がり!

結果は引き分けに終わったが、ペスカドーラ町田は2021-2022シーズンは昨シーズンと同じ3位でフィニッシュ。若手の躍進、ベテランの経験値などチームの成長が見えた。また、シーズン終盤にはクラウドファンディングを実施し、ペスカドーラのチーム、運営スタッフ、ファン・サポーターが一体になれたのではないだろうか?

マイナースポーツのフットサル。Fリーグやチームの運営はまだまだ厳しいですが、それでもチーム、ファン・サポーターでリーグを盛り上げ環境を改善させ、魅力あるFリーグになっていくことを切に願っています。

今回も読んで頂きまして、誠にありがとうございました。
今シーズンのリーグ戦のレビューは終わりましたが、今後ともよろしくお願い致します。

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