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アメリカでドローンを飛ばすための手続きをしてみた

アメリカでドローンを飛ばすためのルールが確認できたので、実際に手続きを行いました。
ところで最近、ようやく重い腰を上げてAIを触り始めました。その関係でここ数回は扉絵をAI(MS Copilot)で描いたものを使っています。なかなか思うようなイメージに仕上がらないのですが、今後探求していきたいと思います。


0.手続きのおさらい

 これまでアメリカでドローンを飛ばすための必要な手続きを確認してきましたが、実際に手続きを進める前に、あらためて必要な作業を確認します。
※こちらの記事は2024年7月現在で、内容としては趣味目的の手続きであり、商用目的の手続きとは一部異なります
(手続き一覧)
・FAA Dronezone:アカウント登録(日本のDIPSサイトに相当)
・NOI:外国人のドローン申告
・機体登録:リモートIDの申請、機体番号の発行、登録料支払い
・TRUST:ルールの学習と受講証明書の取得

1.FAA DroneZoneへログイン

 日本のDIPSサイトに相当する「FAA DroneZone」で申請を行います。
まずは [CREATE ACCOUNT] でアカウントを作成し、ログインします。
アカウント作成に必要なものはメールアドレスです。
※日本だとマイナンバーカード等の身分証明書が必要になりますが、特にSSN(社会保障番号)などは不要。

ログイン画面

この後の事前準備として、あらかじめ以下の情報を用意します。
・ドローンの情報(メーカー、機種名、製造番号、日本での登録番号)
・米国滞在時の連絡先住所(滞在予定ホテルで申請しました)
・日本の住所、連絡先電話番号、メールアドレス
・クレジットカード(機体登録の$5支払い用)

2.NOI for Foreign Registered Drones

 国外で登録されたドローン情報の申請を行います。ログイン後に "FAADroneZone Service" 画面が表示されますので、 [+Add a Service] で手続きを選択します。

外国で登録したドローンを登録するために、[Drone Owners and Pilot] → [NOI for Foreign Registered Drones] を選択します。すると "FAADroneZone Service" 画面左側のBOXにNOI手続きが追加されます。

すでにNOIが選択された状態

[LAUNCH NOTICE DASHBOARD] を押すと申請画面に切り替わります。
その後の画面では、指示通り情報を入力していきます。住所等の入力が完了した後、続けて機体情報を入力します。

機体情報入力画面

登録画面は、ブラウザで日本語翻訳せず英語のままで進めるのが良い気がします。日本語翻訳したい場合は、ブラウザのタブを複製で同じ画面を複製させ、複製画面を日本語翻訳させるようにしていけばよいかと思います。
※実際、後述するTRUSTでは日本語翻訳画面で進むと画面がうまく進まないことがありました。

機体登録結果

登録後の注意画面にもありますが、これはあくまでもNOIの申請であって飛行許可ではなく、機体登録は必要になります。有効期間は1年間で、NOI証明書はメールにてPDFファイルで届きます。

NOI証明書

3.Drone Owners and Pilot

 次に機体番号登録とリモートID申請のため、機体登録を行います。
"FAADroneZone Service" 画面が表示されますので、 [+Add a Service] で手続きを選択します。[Drone Owners and Pilot] → [LAUNCH DRONE OWNER AND PILOTS DASHBOARD] を押すと機体登録に進みます。

サービス選択画面

"UAS Operator : Account Type" では、右側の "Recreational Flyer"(レクリエーション操縦者)を選択します。

Account Type 選択

レクリエーション操縦者(Recreational Flyer)の [SET UP RECREATIONAL FLYER ACCOUNT] を押すとプロフィール登録画面に切り替わるので、画面に沿って入力します。
・電話番号の欄が日本の携帯番号フォーマットそのままで入力できないので、とりあえず090XXXXYYYと最後の1桁が切れる状態でエラーが消えたので、そのままで済ませておきました。(+81~とか頭の0消とかもダメでした)もし何かあればNOIで正しく電話番号登録ができているので、きっと大丈夫と思うことにして先に進めました。
・住所欄については、NOIのときとは異なり、米国外の住所が選べるので日本の住所を設定しました。

プロフィール入力画面

プロフィール入力後の画面で安全ガイド確認画面が表示されるので、チェックして [NEXT] で進みます。すると機体が未登録になっていると注意画面が出るので、右上の [ADD DEVICE] で機体登録に進みます。

安全ガイドラインの確認画面

機体登録画面では ”REMOTE ID” の項目をYESに選択、あとは適当なニックネーム(多分機体の愛称とか入れるのでしょう)、メーカー、機種、シリアルナンバーを入力します。

機体登録画面

入力完了後のあと、最後に支払い画面となります。登録料として$5が請求されるため、クレジットカード情報を入力して、支払い完了で登録は終了します。これら、すべてが完了すると機体番号が払い出されますので、こちらの番号を機体に掲示すれば登録手続きは完了です。

登録完了画面

機体登録の有効期間は3年間です。また、登録結果はNOIのときと同様にメールで届き、同じく証明書がPDFファイルで添付されています。

UAS登録証明書

登録した情報や申請内容は、いつでもDashboardで確認できます。

Dashboard

4.TRUST (The Recreational UAS Safety Test)

 最後にアメリカのドローンルールを学習して証明書を発行してもらう必要があります。講習は多数の団体にて実施されており、無料で受講可能ですが、どこが良いのか差がわからないので、リストの一番上の団体(Academy of Model Aeronautics :AMA)で受講しました。

FAAサイトのTRUST説明ページ

AMAのサイトに移動するとTRUSTの説明があり、講習にかかる時間は15~30分程度の内容とのこと。実際に受講していきます。

Academy of Model Aeronautics (AMA)

こちらのサイトでも日本語訳したければ、そのページをタブ複製し、複製ページを日本語に翻訳して確認します。(日本語翻訳ページからだと受講サイトを正常に進むことができませんでした)

受講の概要ページ

講習内容は、日本のルールを既に理解していれば決して難しいものではなく、事前に確認した米国の飛行ルールを理解し、日本と異なる点などが判断できれば、あとはほとんど常識的な内容なので問題ありません。なお、日本と異なる点としては、高度制限の高さ、飛行制限エリアの分類、FPV飛行時のルールなどが主なものでしょうか。

全体を通してのトーンは技能試験のように厳格な知識を求めるというより、最低限知らないといけないルールを学び、操縦者が責任をもって安全に飛ばしてね、といったトーンであると感じ、趣味目的で飛ばす人々に対してルールを訴求することが目的となっているように思いました。

役所(FAA)のサイトでも機体登録完了メッセージががCongratulations!(おめでとう!)といった表記だし、随所の表現がフレンドリーなところもアメリカらしいですね。

テストの例

また途中で数回テストがありますが、1問回答毎に正誤が判定され、仮に回答誤りがあれば再回答でき、正解すれば次に進むというものですから、安心して受講してください。

講習を最後まで進めば、最終画面にて受講証明書が発行されます。証明書はWEB上でPDF形式にて発行されますので、ファイルを忘れずダウンロードし、印刷して携帯するようにします。(証明書の再発行はできないので、その場合は再受講となります)

TRUST受講にあたっては事前に個人情報やアカウント登録も必要がなく、講習完了後に名前を入力するだけで証明書が発行されます。興味本位でも良いので、気軽にアメリカのルールについて受講してみるのも日米の違いが知れて面白いですよ。

TRUST受講証明書

5.手続き完了

 これですべての手続きが完了しました。実際に飛行する際には、それぞれの手続きで発行された証明書類を印刷して携帯する必要があります。パスポートなどと一緒にまとめておいて、旅行に持っていくのを忘れないように気を付けましょう。

・NOI申請証明書
・機体登録証明書
・TRUST受講証明書
・機体に登録番号を掲示(リモートIDのインポートといった作業は不要)

6.あとがき

 TRUSTの講習は全国のラジコン趣味クラブのような団体が多く実施しており、正しくルールを理解して安全に飛ばすための訴求活動と感じました。 この取り組みは、野良ドローンや事故を無くすためにも、ぜひ日本でも取り入れた方が良いと思いました。(免許は不要だけど講習の受講は必須)

また、ドローンと関係ないですけど、日本で電動キックボードなどの免許不要の乗り物は、最低限でもこのような講習は必須にしてほしいですね。

そして今回アメリカのルールを勉強しましたが、基本的なルールは日本と大きく変わりなく、むしろアメリカのルールの方が厳しい場合もあります。また、手続きに関しては日本と比較するとスマートでフレンドリーと感じる部分が多々ありました。

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