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火事にあったこと、ずっといえなかった。

 1週間前、僕は火事にあいました。その経験を人に伝えたいと、noteで「家が火事になりました」という記事を書きました。

 その後、沢山の方から、メッセージをいただきましたのですが、印象に残ったことがあります。「火事にあったことをずっといえずにいた」という方が複数いらっしゃったことでした。放火や延焼など、その方たちはむしろ被害にあった側でした。それでも、なかなか人に言えないのが、火事なのかもしれません。

 火事はすべてを奪う、といいます。

 僕らの寝室は火が回らなかったので夫婦の衣類等は無事でした。でも子どもたちの物はほとんど燃えてしまいました。思い出のつまったアルバムも、団欒をすごしたダイニングテーブルも、真っ黒い炭になりました。窓ガラスという窓ガラスは熱で割れ、もはや住むことはできません。文字通り家から「焼き出され」ました。火事は朝でしたので、子どもたちが逃げた時の格好は、パジャマに素足。靴すら履いていない状態でした。慌てて逃げたのです。それはやはり惨めな気持ちになります。また仮に延焼がなかったとしても、周囲に多大なる御迷惑をおかけします。消防車がガンガンやってくるわ、煙も来るわ、燃えうつるんじゃないかとか。

 火事は、尊厳をも奪う、のかもしれません。

 だから火事について書かれたものはすごく少ないのだと思います。今回の火事のあと、どのように行動すべきか、その参考にさせていただいたのが、こちらのマガジン。

 友人が紹介してくれたんですが、この方も「火事になったあとの情報があまりにないので」自分の経験を書こうと決意したようですが、それでも最初の記事を書くまでに3年かかっています。僕はなるべくリアルタイムで書いていこうと思っています。火事のあとに必要な手続きや、生々しい心境を書くことで、誰かの役にたてば幸いです。

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