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フランス国鉄の世界鉄道最速記録樹立の歴史を知る動画

こんにちは、交通技術ライターの川辺謙一です。

現在は、フランスのパリでオリンピックが開催されていますね。

このオリンピックの開会式では、世界から集まったアスリートたちが国や地域別に船に乗り込み、パリ市街を流れるセーヌ川でパレードをしました。このような入場更新は、近代オリンピックの歴史としては初の試みです。

さて、このセーヌ川では、ある鉄道車両が船で運ばれ、パレードをしたことがあります。そのある車両とは、2007年に鉄輪式鉄道の世界最速記録を樹立したTGV特別編成のうちの2両でした。

このように鉄道車両がパレードをした例は、かなりめずらしいです。フランスにとっては、それだけこの世界最速記録は誇らしいものだったのでしょう。

そこで今回は、「フランス国鉄の世界鉄道最速記録樹立の歴史を知る動画」と題して、YouTubeにアップされた映像記録をご紹介します。

■ 1955年 331km/h

まず紹介するのは、1955年にフランス国鉄の試験列車(電気機関車+客車)が当時の鉄道世界最速記録(331km/h,330.9km/hとも言われる)を樹立したときの映像記録です。この映像記録は、3つの動画に分割して公開されています。

なお、ここで登場する電気機関車(BB-9004)の実物は、現在フランスのミュルーズにあるシテ・デュ・トラン(フランス鉄道博物館)に展示されています。

シテ・デュ・トラン(フランス鉄道博物館)に展示されている電気機関車(BB-9004)

■ 2007年 574.8km/h

次に紹介するのは、2007年にフランス国鉄のTGV特別編成が鉄輪式鉄道の世界最速記録(574.8km/h)を樹立したときの映像記録です。

冒頭で紹介したセーヌ川でパレードした「ある鉄道車両」は、ここで登場するTGV特別編成のうちの2両(先頭車+中間車)です。その実物は、現在営業列車に使われているようです。

なお、このTGV特別編成の模型は、現在フランスのミュルーズにあるシテ・デュ・トラン(フランス鉄道博物館)に展示されています。

シテ・デュ・トラン(フランス鉄道博物館)に展示されているTGV特別編成の模型

ちなみに、シテ・デュ・トランには、鉄輪式鉄道の世界最速記録を樹立した瞬間の運転室の写真が展示されています。なんだか誇らしげですね(とくに左の2人)。

鉄輪式鉄道の世界最速記録を樹立した瞬間の運転室の写真。シテ・デュ・トラン(フランス鉄道博物館)にて撮影

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