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東日本大震災 復興関連│福島県双葉町 現在も再建困難 各神社の合祭殿 完成 全国初│記事まとめ

ごきげんよう。
福島県双葉町中野地区内にて「│合祭殿《ごうさいでん》の│竣工奉告祭《しゅんこうほうこくさい》と記念植樹式が執り行われたとのニュースを拝見して、詳細が気になったのでネットで調べてみましたが、記事内容が様々あって、個人的にわかりづらかったのでまとめてみました。

【ニュースまとめ】

福島県双葉町中野地区に│鎮座《ちんざ》します「中野 八幡神社」の御社殿は、東日本大震災による津波にて流失いたしました。

令和2(2020)年3月、双葉町中野地区は避難指示が解除となり多くの方々のご支援によって今年に御社殿が再建できる運びとなりました

再建に伴いまして、東京電力福島第一原発事故の影響による帰還困難区域内にて、現在も再建が困難となっている各神社を遠くからでも参拝できるよう、│遙拝《ようはい》場所としても兼ねる計画がなされまして、結果、中野 八幡神社内にて合祭殿(遙拝殿)」が設けられる事となりました。

そして、今年の6月29日に、中野 八幡神社跡地にて「│上棟祭《じょうとうさい》」が執り行われ、│造営《ぞうえい》がはじまりました。造営の木材には、│伊勢神宮《いせのじんぐう》にて使用されていた│式年遷宮《しきねんせんぐう》後の古材が提供されているとのことです。

8月8日には、八幡神社の│ 竣工祭《しゅんこうさい》が執り行われましたのちの9月14日に、│合祭殿《ごうさいでん》の│竣工奉告祭《しゅんこうほうこくさい》と記念植樹式が執り行われました

このような合祭殿を設ける事は全国初ということです。

福島民報』ウェブサイト「被災地の合祭殿完成 氏子と神社の絆つなぐ 福島・双葉」記事によりますと、

…丹治庁長、県神社庁双葉支部の宇佐神正道支部長(木戸八幡神社)、八幡神社の高倉洋尚宮司がオオシマザクラを記念植樹した。関係者がクロマツやスダジイなどを植えた。

…阪神淡路大震災で被災した兵庫県の野島八幡神社のおみこしがお披露目された。伊弉諾(いざなぎ)神宮の本名孝至宮司の提案で、東日本大震災の被災地、いわき市のアクアマリンふくしまに寄贈された。

今回、同館から八幡神社の再建と合祭殿建設に合わせておみこしが贈られた。

福島民報』ウェブサイトより被災地の合祭殿完成 氏子と神社の絆つなぐ 福島・双葉」令和3(2021)年09月15日付記事より引用

と述べられております。

また、『NHK 福島 NEWS WEB』ウェブサイト「再建困難な神社の「合祭殿」完成」記事 内ニュース動画によりますと、現在も再建困難の神社は、計44社あるとのことでした。

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【註】わかりやすかったので動画映像より転載しました(撮影:筆者)

計画当初は、八幡神社にて、各神社の御祭神をあわせておまつりする「│合祀《ごうし》」が検討されたそうなのですが、各神社の再建が難しくなると地元の神職方から反対の声があがり、結果、│合祭殿《ごうさいでん》として設けて、各神社の祭典時のみ、合祭殿に御祭神をお迎えして祭典を執り行い、通常は各神社の│遙拝殿《ようはいでん》とされたとのことです。

上掲のNHK福島ニュースにて、インタビューを受けました、福島県神社庁 丹治 正博 庁長は、「この合祭殿というものが、いつまでも活用されるということは、はっきり言えば あまり望ましい事ではありませんで、一刻も早く、それぞれの地域の神社に人が戻って、お祭りが再開することができるというのが最終目的であります。」(ニュース動画より)と申されておりました。

御社殿の造営にまつわるお話について、朝日新聞社・力丸 祥子記者の記事に詳細がございましたので引用いたしますと、

…合祭殿の工事を担った住宅メーカーの親会社「創建」(大阪市)は、地震や原発事故からの復活を望みながら資金難に苦しむ神社を毎年1棟、無償で再建している。合祭殿の再建費は義援金などで賄われたが、創建は県内の他の神社の再建も進めている。

「創建」の神社再建事業を支えているのは、グループ会社「木の城たいせつ」(北海道)。宮大工の高度な技術を機械化しており、今回の合祭殿の建設も担った。

両社の会長を兼ねる吉村孝文さん(72)は「神社は人々のよりどころ。人々のつながりを取り戻すことこそが、本当の復興につながる」と考える。2018年に熊本地震で倒壊した熊本県の神社を再建して以降、宮城、福島両県で神社の支援を続ける。再建費は1棟およそ4千万円。福島県神社庁の丹治正博庁長(65)も「ありがたい」と話す。 

木の城たいせつは、リーマン・ショック時の08年に経営破綻(はたん)した。当時は創建グループではなかったが、吉村さんは「同社の技術は世の中に必要だ」と、創建自体の経営も苦しい中で事業を引き継いだ。

14日、大阪からの記念植樹の参加をコロナ禍で見送った吉村さんは、「完成時の宮司さん、氏子さんたちの表情を見るのが楽しみだったので残念。再建した神社に地域の人たちがまた集い、にぎやかになれば最高」と話した。

朝日新聞 DIGITAL』ウェブサイト東日本大震災 3.11 震災・復興-双葉町に合祭殿感染 記念植樹で祝う」 (力丸 祥子記者)令和3(2021)年09月15日付記事より引用

とのことで、御参列された方々のコメントを以下に引用いたしますと、

①上掲、力丸 祥子記者の取材記事引用

…県神社庁双葉支部長の宇佐神正道さん(66)は「ふるさとの神社が手つかずのままになり、お祭りもできない状況で、氏子の心が離れてしまうことが心配だった。合祭殿はそれぞれの地区の人たちが集い、心の安らぎを感じられる場所になってほしい」と話した。

上掲「朝日新聞 DIGITAL東日本大震災 3.11 震災・復興-双葉町に合祭殿感染 記念植樹で祝う (力丸 祥子記者)令和3(2021)年09月15日付記事より引用
8月8日「中野 八幡神社 竣工祭」に参列された 氏子総代のコメント

…氏子総代で須賀川市に避難する高倉伊助さん(65)は「何もなかった場所に心のよりどころ、津波で亡くなった人たちの冥福を祈る場所ができ、感謝している。次世代に継承していきたい」と語った。

朝日新聞 DIGITAL東日本大震災 3.11 震災・復興-合祭殿を兼ねる双葉町の神社が再建」(力丸 祥子記者) 令和3(2021)年8月10日付記事より引用

②NHK 福島 NEWS WEBの取材記事引用

…浪江町の帰還困難区域にある5つの神社の神職、井瀬信宏さんは「震災から10年がたってもお祭りができず住民も避難して帰ってきませんが、気軽に来てお参りできる場所ができたことはいいことだと思います。神社のお祭りの時に合祭殿を使わせてもらえたら」と話していました。

NHK 福島 NEWS WEB』ウェブサイト再建困難な神社の「合祭殿」完成|令和3(2021)年9月14日 16時29分 付記事より引用

とのことでございました。

ニュース記事のまとめは以上となります。
皆々様がおだやかな生活におもどりになられますよう、心よりお祈り申し上げます。拝

【関連ニュース記事まとめ】(時系列順)


① 『日本経済新聞』ウェブサイトより被災神社の「合祭殿」福島で 災害から再建は初」記事 |令和元(2019)年5月16日付記事

②『 福島県神社庁 』公式ウェブサイトより神社庁報-双葉町八幡神社・合祭殿(遥拝殿)│上棟祭斎行《じょうとうさい さいこう》」記事 │令和3(2021)年6月30日付記事

③『一般社団法人ふたばプロジェクト 公式 Face book』より本日、中野八幡神社竣工祭が行われました!」|令和3(2021)年8月8日付記事

. 本日、中野八幡神社竣工祭が行われました! 震災前は境内で地区のお祭りが毎年開催されており、人々が集う場でもあった八幡神社。 津波により社殿が流失してしまい、土台と壊れた鳥居が残る状態が10年続いていました。 竣工祭では奉納神楽が披露...

Posted by 一般社団法人ふたばプロジェクト on Sunday, August 8, 2021

④『朝日新聞 DIGITAL』ウェブサイトより東日本大震災 3.11 震災・復興-合祭殿を兼ねる双葉町の神社が再建」記事 (力丸 祥子記者) 令和3(2021)年8月10日付記事

⑤『福島民報』ウェブサイトより14日に合祭殿の竣功奉告祭 福島県双葉町の八幡神社」記事 |令和3(2021)年9月11日付記事

⑥『一般社団法人ふたばプロジェクト 公式 Face book』より合祭殿の竣工奉告祭と記念植樹式が行われました!」|令和3(2021)年9月14日 14時36分 付記事

⑦ 『NHK 福島 NEWS WEB』ウェブサイトより再建困難な神社の「合祭殿」完成」記事 |令和3(2021)年9月14日 16時29分 付記事

⑧『福島民友新聞 みんゆうNet』ウェブサイトより双葉に『合祭殿』完成 八幡神社、被災地の神社と氏子をつなぐ」記事 |令和3(2021)年09月15日 午前 9時05分 付記事

⑨『福島民報』ウェブサイトより被災地の合祭殿完成 氏子と神社の絆つなぐ 福島・双葉」記事 |令和3(2021)年09月15日 午前 9時17分 付記事

⑩『朝日新聞 DIGITAL』ウェブサイトより東日本大震災 3.11 震災・復興-双葉町に合祭殿感染 記念植樹で祝う」記事 (力丸 祥子記者)令和3(2021)年09月15日 午前 10時30分 付記事