骨折の整復をするときに考えること

整形勤務柔整のかわです。

私の職場では骨折が来るとレントゲンを見ることから始まります。
パッとレントゲンを見てこういう骨折だからこうしようなんてことを考えながら他の業務にあたっています。
実際その患者さんの番になると患部を見てエコーを見てまたレントゲンを見て、どういう固定にするかを考えます。
たとえば橈骨遠位端骨折であれば
◉転位の大きさ
◉関節面に骨折線が入っているか
◉掌側転位
◉尺骨骨折の合併
この4要素を含んでいれば不安定な骨折と判断しロングアームでの固定にしようと決めます

整復は患部をしっかり持って1度転位方向に煽ってから牽引し、もとの位置に戻すのを基本にしています。
また橈骨遠位端骨折(背側転位型)を例に挙げますが
橈骨の整復では
①末梢に牽引する(関節面のステップオフの整復)
②転位方向に煽る
③背側の骨折端を合わせるため引き出す
④橈側転位を整復する
⑤関節面やリスター結節部など広がりやすい部分を圧着する
という順序で整復します。

整復する際患者さんには
①深呼吸してもらう
②動かないようにしてもらう
深呼吸してもらうことで過呼吸や、気分が悪くなることを防ぎます。
動かれると上手く整復できません。
成人男性の患者さんは力が強かったり、途中で一回やめて!とかいわれることがあります。
そうなりそうな時にはこんな説明をすることがあります。
「整復はジェットコースターに乗るのと同じです。途中で止めてと言われても止まれません。
途中で止まることはかえって危険です。必ずゴールまで向かいます。」
といっておくと患者さんも覚悟決めてくれることが多いです。ぜひ使ってみてください。
あと、子供であれば待合室から処置台に向かうまでに整復すると本人には伝えません。子供が移動してから親に整復することを伝えます。
本人が居るまえで言ってしまうと泣き出して行かないってなると大変だからです。
わざわざ事を大きくする必要ないんです。

以上簡単ではありますが、私が整復する時に考える事でした。
また少しずつ更新しますのでまたみてください。

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ではまた。

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