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相手の言葉の細部まで完璧に聞き取らないと不安(強迫性障害の話)

ここに記事を書こうと強迫性障害がひどかった頃のことを思い出したりしているのですが、思い出せば思い出すほど、いろんな症状があったなーと懐かしく思えます。
あの頃は本当に苦労していたはずなのですが、今はほぼ忘れていて、思い出してももちろん強迫観念が蘇ってくるようなことはありません。

不完全恐怖や確認強迫の症状は生活の中でさまざまなことに対して発生してくるものだと思いますが、私の場合は確認強迫のひとつとして、誰かと話している時、聞き取れない言葉や、意味の分からない単語があると聞き流すことが出来ない・・・というのもありました。

大事な話ではなく、とりとめもない雑談の場合であっても気になって仕方なかったです。そのため会話をスムーズに進められないことがありました。

人の話を聞かずに失敗した経験

きっかけだったのかどうかは分かりませんが、このような症状が出る前に人の話を適当に聞いていて失敗した経験があります。
ある時仕事の打ち合わせのため取引先の会社に伺い、担当者の人と話をしていました。
仕事の話はだいたい終わり雑談をしていたのですが、正直あまり意味のない会話だったのでそろそろ切り上げたいと心の中で思っていました。
それもあって、相手の話は聞き流して相槌をうちながら他のことを考えていました。

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その時ふと気がつくと、相手が「いかがですか?」と私に回答を求めているではありませんか。
一体何の質問をされたのか検討もつきません。「聞いてなかった」と告白してしまうのも気まずい雰囲気だったので「そうですねー」という感じで笑ってごまかそうとしました。

しかしその時の質問は「そうですねー」では全く噛み合わない内容だったらしく、相手の人に怪訝な顔をされてしまいました。もしかすると私が適当に聞き流していたことに気がついたかもしれません。笑

電話だと聞こえにくいことが多く不安

この症状でよく困っていたのは電話のときでした。
直接会って会話している時よりも、電話って聞き取れない言葉がよくあるんですよね。気にしてない人は気になってないのでつまり気がついてないと思いますが、聞き取れないということにフォーカスすると実は結構聞き取れない時が多いです。

しかも私は仕事で取引先と電話する機会が多く、自分が聞き取れなかった言葉が業務上重大なことだったのでは?と思うと不安で仕方がなかったのです。
前後の会話の流れから推測して、聞き取れなかった言葉は大して意味のない部分だということを分かっていたとしても、気になってしつこく聞き返してました・・・

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この症状が起きると「今電波が悪くてちょっと途切れて聞こえなかったです」などとごまかしてもう一回言ってもらったりしてましたね。(我ながらなかなか良いごまかしかたです。笑)
しか〜し!こういう時に限って、相手も自分が発した言葉の細部の細部まで記憶しているわけではなくて、別の言葉で、伝えたいことの要点だけを伝えて来たりするんですよ。笑

私は相手が発した言葉をそのままもう一度繰り返してもらわないと気持ちが悪いのですが、そこまで相手に要求していては変な人だと思われてしまうので、この場合は諦めるしかないのですが、電話を切った後もずっとこのことが気になって会話の記憶をたどったりしてましたね。

自動音声を完璧に把握するために何度も掛け直す

例えば何かの製品のサポート窓口に電話すると、最初に「◯◯のご用件の方は1を、△△のご用件の方は2を・・・」などという自動音声が流れることがありますよね。

このときの自動音声ってあまりクリアな音質でない時が多くないですか?
こういう時もちゃんと自分が聞き取れているのか不安になってました。
そうすると一度電話を切ってまた掛け直し、一番最初から音声案内を聞き直すという無駄な時間が・・・

「◯◯の人は1を押せばいい」という要点は把握していても、その他の接続語や言い回しの細部までちゃんと正確に聞き取らないと気になる気持ちを抑えることができなくて、二回目の電話でちゃんと聞いた気持ちになれなければ、再度電話を掛け直して自動音声を完璧に聞くという意味のない努力をするという・・・ああ時間がもったいない。

まあ、今も完璧に強迫性障害が治ったわけではないのですが、ここに書いたような症状はたぶん完璧に無くなりました。
とにかく良かったです!
おしまい。

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