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パパっ子のむすめと母

ある日、3歳のむすめに「おかあさん、だいきらい!」と言われた

「おとうさん、だいすき!」に、心えぐられる



その前から、「お父さん、だいすき!」ということは度々あった
私には一度も言わない
「お母さん、はな(むすめ)のこと大好きだよ」と私が言うと、
「はなは、おとうさんがすき!」とむすめ
だめおしで、「おかあさん、だいきらい!」と寝言で言われた

もともとパパッ子のむすめ
保育園の送迎もお風呂もご飯も、一緒に遊ぶのもパパ
絵本を読もうとすると、
「おとうさんと!」と拒否されるし
「お風呂、お母さんと入ろうか」と何度聞いても、
「おとうさんと!」と言う
純度100%、まじりっけなしのパパっ子
もうちょっと母も混ぜてくれよ・・・

家に居場所がないって、こういうことか~


私の役割は、寝かしつけだけだったのだ
おなかをぽんぽんして寝かしつける
それだけは夫がすると嫌がった
それが心の支えだったのに、
いい父である夫は、新たな技を繰り出してきた
電気を消した後、暗記したお話をする
「ジャックと豆の木」とか「3匹の子ブタ」とか
むすめは寝る前も、
「おとうさん、おはなしして」と言うようになった

いや、ちょっと待て!
もはや私、いる意味なくない?
5年妊活して、やっとこさ授かった子ども
何があってもかわいい、と思っていたけれど、
つらーーーーーーーっっ

「パパッ子でつらい」を検索したら、余計に落ち込んだ


キャッキャと笑っている仲睦まじい夫と娘を見ていると、
胸にキリッと痛みが走る
で、そんな自分の器の小ささに、打ちのめされる

周囲の友人に話しても、
「楽でいいね~」と言われた
ネットで「パパッ子でつらい」と検索するも、
あまり投稿がなくて、つらみが増した
たまにあっても、兄妹児がいて、
下の子の世話にママがかかりきりになって、
その間にパパッ子になるパターン
それはね、もう状況のせいやん
一人っ子のうちとは、また違うんすよ

つらさに拍車をかけたのが、「ママなのに」だった
ママッ子は、まぁ多いじゃないですか
ここまで純度100%のパパッ子って、そうそういない、のでは
自分自身が母っ子だったこともあり、
子どもってお母さん大好きなんじゃないの?
って思っちゃったんだよね

夫は確かにいいパパだ、それに不満はない。だけどさ…


夫は優しくて、いいパパだ
むすめと積み木をしたり、廃材でオリジナルのおもちゃを作ったり
公園の砂場で3時間あそぶこともある(3時間て…)
夫に聞くと、全部もともと好きなことなんだって
夫とむすめは好みが似ているのだろう
私にはマネできん…

私はもともとのんびりしたタイプで、
むすめへの対応は、きつくはない
(むしろ甘やかしてないか不安なほど)
夫に「私、改善したほうがいいところ、あると思う?」と聞くと、
「いや~、思い当たらないなぁ」と言わわれて、つんだ
どうしていいか分からない

何かを変えねば、と焦った私

このまま家庭に居場所がないなら、
社畜になるしかないか…と思ったけれど、
いったん踏みとどまって、何かを変えねばと思った
ネットで、「パパッ子過ぎてつらい」を検索しまくっていたら、母と子2人で過ごす時間を作るといい、という情報があった

で、保育園へ朝送るのを、私が行くことにした 
保育園へ車で送った後、
いったん家に戻って車を置き(往復30分)、バス通勤をする
朝、1日分のご飯の作っているから、
時間の余裕はまったくなくなった
在宅勤務の夫に行ってもらう方が、私的には楽だ
けど、ここは踏ん張りどころだ、という気がした
週末は、半日でも娘と二人で出かける時間を作った

始めて2カ月
少しずつむすめが変わってきて、
「おかあさんと」が混ざるようになった
今でもパパッ子度合いは強いけれど、
お風呂は私がデフォルトになったし、
一緒に遊んだり、ご飯を食べることも増えた

間一髪、だったような気がする

子育ては、想定外のことばかり起きる 
夫婦2人の平坦だった毎日が、懐かしい
けど、むすめがいない世界はもう想像ができない
喜びも大変さも、色濃い日々だ







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