「僕がかわいそうだ。」
ある日のカードリーディングで、アドバイスにこのカードが出た。
獅子座の満月のカード。
『プライドに邪魔されないでください』
あなたの高すぎるプライドが障害になっていませんか?
この日の方は50代前半の女性で、中学生のお嬢様をお一人で育てていらして、静かで穏やかそうだし品も良いし、全然『プライドが高い』というイメージとは真逆に感じたので、わたしにはわからないそういう一面があるのかな?と少し違和感を感じた。
その数日後、恋人の背中をマッサージしていた時、彼が突然
「僕がかわいそうだ。」
と言った。
「え!?マッサージされて至福なのに、なんでかわいそうなのよ。」と笑ったら、
「こんなに気持ちよく幸せに眠れることがあると今まで知らずに生きてきた。その時間がもったいない。だから僕がかわいそうだ。」
と言った。
自分を自分で「かわいそう」と言うなんて、そんな考え方もあるんだなあ、面白い言い方をするなあと思った。
次の日もなんだかその言葉が気になって、ずっと考えていた。
わたしの恋人はいつも堂々と飄々としていて、自分のことを自分で「かわいそう」だなんて言わないような人だから、かなり意外な言葉だったのだ。
プライドが高い獅子座くんが珍しいことを言ったものだわ、と思ったその瞬間ハッと気づいた。
「ああ、あの獅子座満月のカードだ!」
『プライドが高い』というと、自分に自信があって、人に何か言われるのを嫌ったり聞かなかったり、そんなちょっと偉そうなイメージだった。
でも、一生懸命ポジティブに必死に頑張っている人こそが持つ「自分をかわいそうだなんて思ってはいけない!弱いところを見せてはいけない!強くいなければいけない!」みたいな、そういうプライドもあるのではないかと思った。
結婚して子供を産んで子育てに家事に忙しい毎日を過ごしていたり、仕事に一生懸命の毎日を送っていたり。大抵の30代〜50代はそんな感じじゃないかと思う。
それなりに歳を取った今、その結婚や子供や仕事が実はそんなにうまくいっていなくて、決して「幸せ」とは言えない現実、もよくあると思う。
でも、今までの頑張った時間は何だったんだろうと虚しくなってしまうから「私は不幸なんかじゃない」「悲しくなんかない」「私は幸せだ」と強がってしまう。
「幸せじゃないなんて認めたくない!」そんな気持ちってあると思う。
そう気づいたら、わたしにもたくさん「かわいそう」があったし、「かわいそう」を認めまいとする強いプライドもありまくりだった!
そこから自分の「かわいそう」に気をつけるようになった。
「かわいそう」な状況をなくす対処ができるものなら、なるべく早く対処する。
自分1人では動かせないような事柄だったら、私の場合はスターバックスでフラペチーノを飲んだりゆっくり湯船に浸かったり、なんてささやかなことでも、自分にとっての何かちょっとしたいいことをする。
「わたしがかわいそうじゃないか!」と思うことは可能な限りやらない、逃げる。
自分を「かわいそう」と言えるようになるとすご〜く楽だった。
もし「つらいな」「虚しいな」「苦しいな」と思う状況に今いたとして、それを素直に「わたしがかわいそうだ」と認めてしまえば、じゃあどうしたらかわいそうじゃなくて幸せになれるのかを考えることができる。その方向に行動していくこともできる。
例えば、「今までこんな幸せがあると知らないで生きてきてかわいそう」だったわたしの恋人の場合なら、自分を大切にしてくれるわたしを大事にしていけばその幸せはずっと続くわけだ笑。
人に対して「かわいそう」というのは失礼だけど、自分に対しては我慢せず無理せず「かわいそう」と認める。それが大事だと知った。
「わたしがかわいそう」は恥ずかしいことじゃない。
獅子座満月を引いた方は、お嬢様のために本当にずっと頑張って来ている感じだった。きっと「これからは自分にも優しくしてくださいね、強がらなくていいですよ」って言う意味で出たんだなと思った。
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