『マンガアプリ』のススメ!-フリーミアムモデルになっている新市場-
漫画をスマホで手軽に楽しめる「マンガアプリ」の利用者が幅広い世代で増えています。
私自身、紙の漫画雑誌を読んだことがなくアプリのみで漫画を楽しんでいます。
「マンガアプリ」の良いところは、書籍で読むより気軽に楽しむことができます。
また、コメント欄で感想をリアルタイムで共有することができます。
私は複数のマンガアプリをスマホにインストールしています。
複数のアプリをインストールするメリットは2つあります。
まず、色々な種類の漫画を読めるというメリットです。一つのアプリでも多くの漫画を読むことができますが、アプリによって掲載している漫画の系統が異なります。そのため、複数アプリをインストールすることでより多様なジャンルの漫画を読むことができます。
もう一つのメリットは、複数アプリに渡って連載されている漫画を無料で読み進めることができる点です。多くのアプリは1日1話配布されるチケットを使用して1話ずつ読み進めていくのですが、複数のアプリで同一の漫画が掲載されている場合、掲載されているアプリ数分の話数を一気に読み進めることができます。
★おすすめマンガアプリ4選★
今回は、複数アプリを駆使している私が利用したことのある4つのマンガアプリとそれぞれのマンガアプリの「推し作品」を紹介します。また、各アプリでの広告の出方を比較していきます。
ピッコマは、「待てば0円」というフレーズで無料で読めるマンガアプリです。1つの作品を読んでから23時間たてば次の話が読めるようになります。縦読みフルカラー漫画で、従来の漫画よりセリフが少なめでサクサク読み進められるので漫画初心者にもおすすめのアプリです。
【推し作品】
ピッコマでの推し作品は、「スピード婚~若き社長との契約~」という作品です。
彼氏と勘違いし、財閥家の御曹司と一夜をともにしてしまった主人公が、今まで経験したことのないトラブルに巻き込まれる漫画です。最初はトンデモ展開ですが、王道のシンデレラストーリーでストーリー展開もアップテンポなのでサクサク読めます。
【広告】
チケット分は広告なしで読めますが、追加で読みたいときは広告を視聴すれば最大で5話分追加で読むことができます。
ジャンプ+は、「少年ジャンプの漫画が無料で読める本格的マンガ雑誌アプリ!! オリジナル作品も毎日更新!」というフレーズで少年ジャンプの人気マンガ家による新作や歴代ヒット作が毎日無料で読める本格マンガ雑誌サービスです。
【推し作品】
オリジナル作品の多いジャンプ+は「SPY×FAMILY(スパイファミリー)」、「推しの子」を読んでいます。「SPY×FAMILY」はスパイ・殺し屋・超能力者という3人の偽りの家族が織りなすホームコメディーです。スパイアクションとどたばたホームコメディがうまい具合に混ざりあっており、いつも更新を待ち望んでいる作品です。
「推しの子」は、医者である主人公が何者かに殺され、推しのアイドルの子供として転生する物語です。芸能界の裏側を垣間見れたり、サスペンス的な要素があり展開が気になってしまうマンガです。
【広告】
話数の最後に2〜3ページありますが、すぐスワイプできるので気になりません。
マンガmeeは、集英社の女子向けマンガ雑誌が勢揃いしており、少女漫画が好きな人におすすめのマンガアプリです。歴代の名作から最新作、映像化された話題作まで多数掲載しています。各作品23時間ごとに1枚チケットが配布されるので、それを消費することで公開されているエピソードを読めます。
【推し作品】
推し作品は、「青春シンデレラ」という漫画です。
「外見くらい気にしろよ」と高校時代にひどい振られ方をしたトラウマで恋ができない主人公が高校時代にタイムスリップするマンガです。現在軸でデパコス販売員として働いていたノウハウを活かしてタイムスリップ先で無双する姿がスカッとします。絵もかわいくて読みやすいです。
【広告】
チケット分(1日1作品につき1話)は広告なしで見れます。より話数を読みたいときはボーナスコインが必要になリます。デイリーボーナスとしてアプリにログインすると「広告を視聴する」という画面が表示され広告を見れば(B)ボーナスコインを1枚ゲットできます。
Comicoは、NHN comico株式会社が運営する人気作品やオリジナル漫画を基本無料で楽しめるマンガアプリです。「タテカラ―漫画が毎日無料」というフレーズの通り、縦スクロールでフルカラーなのでとても読みやすいです。また、Comicoは作者を応援する機能があり、推しの漫画を応援できます。
【推し作品】
このアプリは学生時代に熱心に読んでいたアプリです。「ReLife」という漫画が大好きでした。「ReLife」は新卒で入社した会社を3か月で退職した主人公がニートを対象にした社会復帰プログラム「リライフ」へ参加し、謎の秘薬で見た目だけ若返り、1年間高校生として高校に通うというストーリーのマンガです。
最初は無難に過ごそうとしていた主人公が「リライフ」を送るうちにおこる変化や、それに伴う周囲の変化に心が温かくなります。
【広告】
数年前は完全無料でみることができました。現在は基本無料ですが、毎日配られるレンタルチケット分しか読み進めることができません。それ以上見たい場合は広告を見て読み進めます。(1日3回限定)
上記4つのアプリを「カラーと白黒のどちらの漫画が多いか」、「オリジナル作品か既存の作品のどちらを多く連載しているか」という2軸で分類しました。
ジャンプ+の特徴は、オリジナル連載作品が多いことです。また、同じくオリジナル作品が多いComicoは、縦読みカラー漫画を押し出している通りカラー作品が多くあります。ピッコマは、バランスよく数多くの漫画がラインナップされています。マンガMeeは、オリジナル漫画も連載されていますが大人気女子向け漫画がとにかく豊富なので少女漫画好きにはたまりません。
それぞれ、特色があるので特に読む漫画が決まっていないときは、読みたい漫画のカテゴリで該当するアプリを開いて探しています。
アプリで連載スタートでアニメ化されるケースも!
週刊誌の作品ではなく、アプリの中で連載がスタートしアニメ化までされる漫画もあります。
推し作品でも挙げた『SPY×FAMILY』もアプリ連載からアニメ化されたマンガの一つです。
ジャンプ+で2014年から連載をスタートさせた『SPY×FAMILY』は、スパイ・殺し屋・超能力者という3人の偽りの家族が織りなすホームコメディーとして大ヒットしています。
右肩上がりで読者が増え、コミックス11巻で累計3000万部突破し、2022年と2023年にアニメ化されました。また、2023年12月には映画化されることも発表されています。
デジタル上では無料で読めますが、なぜお金を出してでも単行本として手元に置いておきたいという人がそれほどまでに多いのでしょうか?
クリス・アンダーソン著作の『フリー ―<無料>からお金を生みだす新戦略-』(NHK出版 2009)では、まずは無料で集客し、一回信頼を勝ち取ってしまえば課金への壁は低くなるから、単行本を購入する人が増えると説明しています。また、「無料」は、従来はコストの付け替えに過ぎませんでしたが、デジタルの世界では限界費用(総務省による解説)がゼロに近づくので本当に無料にすることも可能となりました。
アプリ漫画発のヒット作が、無料でマンガを楽しめる今の環境を支えていて、読者が増えるとヒット作が生まれやすくなるという構造ができています。この構造によって、これからのマンガ市場はさらに拡大、深化すると思います。
マンガアプリはちょっとした隙間時間におすすめ!
マンガアプリは、1話ごと読めるので、時間を有効活用できます。通勤・通学電車の中、休憩時間、寝る前の時間など、隙間時間で簡単に読めるのがマンガアプリの良いところです。好きな漫画をお気に入り登録して読み進めたり、おすすめで出てくる漫画を試してみたり・・・
それぞれの楽しみ方でちょっとした時間でも漫画の世界に没入してみませんか?
編集猫 KAURU memo
コンビニでも雑誌の売り場は急速に小さくなって、漫画を紙で読むという習慣はすでに過去のものになっています。
フリーミアムモデルがマンガで成立するとはほとんどの人が予想していませんでしたが、無料で多くの人がマンガを読むことがデータを作り出し、ヒット作の土壌になっています。
漫画コンテンツは販促キャンペーンにも応用できるかもしれませんニャね。