理学療法士養成校はこれから先、大学教育に一本化されるのでしょうか?
はい!こんちわKATZです!
今日のテーマは「理学療法士養成校はこれから先、大学教育に一本化されるのでしょうか?」
YouTubeチャンネルの方にコメントが寄せられました。
理学療法士養成校はこれから先、大学教育に一本化されるのでしょうか? 私は将来、理学療法士の専門学校で教員になりたいと考えています。 回答よろしくお願いします
これについて解説をしていきます。
目次
結論 今すぐではないが傾向がある
日本の理学療法士養成校の数
専門学校卒と大学教育卒の傾向
社会背景と都市部偏在、地域密着
まとめ
結論 今すぐではないが傾向はある
今日の結論からお話しします、大学教育へ一本化されていくわけではないですが、傾向を見ていると徐々にそれは強くなっていると思われます。理学療法士養成校も徐々に専門学校から大学へ改組する傾向が強まってきているし、その中でも少子化が控えているわけですから、今後は募集人員の定員割れが顕著になると思われますね。現状を踏まえて、教壇に立ちたいのであればどのように考えて行動していけばいいのか、それを一緒に考えていきましょう。一番伝えたいことは何を持って教員になりたいのかってことです。原点に振り返れば大学であっても専門学校であっても指導者ができることは明確になっていくと思います。
日本の理学療法士養成校の数
まず現状で理学療法士養成校はどれくらいの数があるのか、日本理学療法士協会のHPから検索してみました。
2024年2月16時点で
学校総数は275校(そのうち募集停止をしているのが10校)
大学はおおよそ110校ほどではないかと思われる
定員は14,714名
募集停止というのは「専門職大学へ改組する場合がある」と記載
過去には専門学校が乱立した背景を含めて、大学の方が少なく、専門学校が急激に増えていったのですが、近年では専門学校と大学の割合は5:5に近づいてきており「二極化」してきていることが理解できると思います。
大学で理学療法専攻科が増えたというよりは「新規開設」もしくは専門学校から大学への改組なのだと思います。
専門学校卒と大学教育卒の傾向
自身のキャリアが20年を越したことで、専門学校卒と大学卒では以下のような違いがあることに気がつきました。
そもそも論でいくと同じ理学療法士であることには変わりはありません。ただし以下のような「傾向」
大学教育を受けてきた学生の方がよりアカデミック
大学教育ではゼミの教授の影響をより濃く受ける
専門学校卒でも基本的にはベースは同じである
専門学校卒生は地域に勤務する傾向があるのではないか(もちろん都市部勤務も多いが)
専門学校卒生の方がコミュニケーション能力は高い場合もある
ちょっと偏見もあるかもしれませんがこのような傾向があると思います。
ちなみに専門学校卒と大学卒で価値観が合わない、下にみられているとかで荒れることがあります。要するに大学卒から見たら「ふーん・・・専門卒ね・・・」っていう感じで、専門卒から見たら「ふーん、大卒だからってなんだよ」みたいなやつです。これは大卒側から見れば下に見ているわけでもなく、くだらない感情にエネルギーを使わないという合理的な判断で、専門卒からしたら、その態度が気に食わないみたいなw これ結構あるあるかなと思いますが、大人になれば何も問題ないです。
教育をする人が、いわゆる大学教授レベルとなると、教育の水準がより高度になるのは想像できますね。コロナ禍を経て卒業後に大学院へ進みたいという学生も最近は少しずつ増えてきているようです。
すなわち理学療法に関するものがよりアカデミックに、そして高度な知識と技術を求めていることの表れなのだと思います。
社会背景と都市部偏在、地域密着
さて、話を戻していきましょう。このような時代背景の中で教員を目指すというお話しでしたね。まとめると現代は理学療法士養成校の乱立というのはほぼ止まっていて、専門学校から大学への改組が主流になってきています。そこで国内の理学療法士業界の傾向を社会背景を交えてまとめていきます。
理学療法士養成校の大学、専門の割合はほぼ5:5
その中で専門学校→大学への「改組」が進んでいる
過去に起きたような「乱立」はほぼ終了した
今後少子化はさらに進み、定員割れが起きていく(いる)
理学療法の教育水準は「大学レベル」を基準にしていくと思われる
より高度な知識、技術を求めていくようになる
社会的背景においては超高齢化、少子化、そして都市部への偏在となっていく
都市部であれば交通網の発達や生活のしやすさがあり、理学療法提供のクオリティがそもそも異なる
地域でも特性を活かして理学療法を提供していくが、重要なオペや治療は都市部偏在の傾向はますます強くなるだろう。
医師の指示のもとに理学療法を提供するわけですから、どうしても医師が集中する場所に理学療法士も集中することになりますよね。都市部には高水準のものが集まり、地域には現場密着、地域密着型の教育になっていくのが想像できます。
すなわちあなたが理学療法士養成校の教員を目指す場合
専門学校の教員であれば地域性、地域密着の傾向
大学教員であれば都市部偏在、高度水準の治療
こんなところでどちらかを選択していくことが必要になってくると思われます。
まとめ
最後に、教員になるに伴って最も重要な話をします。それは「人脈」の話です。
たくさんの教員を見てきましたが、実習先の確保が本当に大変だそうです。
例えば臨床で経験した数が少ない、ネットワークが少ないとなると、教員になったとて、苦労することも多いようです。たくさんの人たちと触れて高度な知識や技術も重要ですが、学生にスピリットを伝えていくのが重要だと私は思うのですよ。
ですから教員を目指すというのは指導者になるってことですから、人を育てていくってことですよね。私の尊敬するバスケットボールの偉大なコーチの言葉を借りて今日の記事を終えたいと思います### 指導者とはどうあるべきか
1. **トム・ホーバス**
- 「夢を大きく持たなければ、目標は達成することができません。」
- ホーバス氏は、目標を高く設定し、チーム全体のモチベーションを高めることの重要性を説いています。彼の指導により、日本女子バスケットボールチームはオリンピックで銀メダルを獲得するなど、驚異的な成果を上げました。
2. **ジョン・ウッデン**
- 「他人よりうまくなろうとしてはいけない。常に最高の自分になるための努力をしなさい。」
- ウッデン氏は、競争心よりも自己成長を重視することが大切だと教えています。彼の指導哲学は、選手たちに内なる成長を促し、持続的なパフォーマンスの向上を目指すものでした。
3. **恩塚亨**
- 「指導者の役割は、選手が自分の力を信じ、自らの可能性を最大限に引き出せるようにサポートすることです。」
- 恩塚氏は、選手自身の力を信じ、その可能性を引き出すことが指導者の使命であると述べています。彼のコーチング哲学は、選手の自主性と自信を育むことに重点を置いています。
これらの名言からわかるように、優れた指導者はただ技術を教えるだけでなく、選手の心を育て、目標に向かって前進するためのサポートを惜しまない姿勢が求められます。指導者としての在り方を深く考え、実践することが成功への鍵となります。
理学療法を教える教育者にもこのようなマインドを持っていただいて、日本の理学療法教育が発展していくことを願います。今日もお読みくださってありがとうございました。
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