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1987年2~3月 初海外はドイツふたり旅 02

【まとめ】
ドイツにたどり着いて、小手調べに、ダルムシュタットに少し寄って
から、まず最初の目的地、ネッカー川沿いのエーベルバッハへ。
初の飛び込み宿探しには、なんと神の助けが??
翌日は、カールスルーエにてピラミッドに遭遇する。
それにしても、外国で宿に泊まるのには、色々と苦労がつきものです。

2月27日(金) 続き

目的地をまず、友人K勧めるところのダルムシュタットDarmstadtに寄り、そして1泊めをエーベルバッハEberbachにしようと計画する(当時、ふたりとも好きだった青池保子氏の「エロイカより愛をこめて」という漫画の影響で、登場人物の名にもあったEberbach=猪川を見てみよう、と)。
まず、空港駅からFrankfult.Mを目ざす。

空港駅

荷物預かりにスーツケースを持ってゆくが、「Eberbachまでだと明日になる」と言われてやめる。

旅の前に解説を。こういった細かい渉外はドイツ語会話のできるKが、道端で親切そうな人をつかまえてくる飛込み営業が私、という分担がこの時すでにできあがりつつあった。

電車にて移動。ダルムシュタットDarmstadtに降りて、初の市内観光。
私にとっては、初めてのヨーロッパの町並み、霧雨にけむっている。
広場Platzが点在して往年の面影を漂わせている。
スーパーの入り口に、リャマを連れた人が立っている。見世物らしい。ハンジ君、という名前だそうな。

0.5DMで写真を撮らせてもらう

初の市電にも乗る。切符は名刺大。2DM。

宮殿Schlossまで行く。今では警察署と博物館になっているらしい。
博物館はおやすみGeslossenだった。

宮殿前にて
霧雨にけぶる街

ハイデルベルクHeidelbergを通り、次の目的地へ。エーベルバッハ Eberbachに着。ここも霧雨。

街のマーク。猪と川。そのまんまやん!


土地感もなく、ウロウロしつつ宿を探す。
宗教関係のお兄さんが、この雨の中、街角に立っている。
小さなしおりを手渡され、何か話しかけられたので「宿を探してる」と言うと、なんと親切に観光案内を教えてくれた。
丁重に礼をのべ、お別れする(宗教には入らずに済んだ)。
歩いてすぐのGasthaus Engelに入る。
一泊二人で57DM。朝食付、部屋にはシャワー付。

鍵のタップは金属製
後から知った全体図

でもうまくシャワーからお湯が出ない!
ホテルの人に来てもらい、様子をみてもらうが、やっぱりうまく出ない。
小さな洗面台からお湯を出して、タオルを浸して体をふく。
部屋の照明が暗い。海外のホテルがよく分かっていないのでよけい、暗く感じる。
外をのぞくと、外も明かりが少ない。
ヨーロッパの冬って、ほんと暗いんだ~、と、とりとめもなく思いつつ、眠る。

ここまでの列車旅。

フランクフルト空港駅からダルムシュタット
ダルムシュタットからエーベルバッハ

2月28日(土)どん曇り

Eberbachから列車でいったん出発。

ホームが低い!


ヒルシュホルンHirschhorn、ネッカーシュタイナッハNeckersteinach、
Heidelbergをまた経由して、マンハイム MannheimにてICに乗り換える。

終始感心しまくりのme
こんな景色も物珍しい
マンハイム記念

Hirschhornの近く。
古い塔が見えた。

原子力発電所? カールスルーエ郊外

12:02 カールスルーエ Karlsluheに到着。

まずNordsee というチェーン店で昼食。Rheinischer Heringsstipp マヨネーズ和えのなますにイモが付いている。なますが苦手なKは、のけぞっている。

レジデンツ外観

宮殿(博物館)ギリシャ、エジプト王朝時代から、13~16世紀までの遺物。トルコとの戦い関連ものやら、アールヌーボーやら、現代のガラス製品まで。
一番最後に、Alfons Muchaの女性胸像をみつけ、感涙にむせぶ。1900年製。

絵葉書を買っていた

 駅から宮殿までは、グリフィン像、誰それさんの像(無知ですまん)、ヴィルヘルムの墓(ピラミッド)繁華街、また銅像、円形の外壁のような建物群と続き、その向こうに瀟洒な宮殿が見える。

見通しのよさと、ピラミッドのせいで不思議な空間が生れている。

カールスルーエ、ちょっと近未来な街だった。
IC ティツィアーノ Tizianoにて帰る。ICにはいちいち名前がついている。
車窓よりみた、夕暮れ。ワルキューレでも出てきそうな夕方の空。

18:04 マンハイム Mannheim停車。ドイツに着いて初めて日の光を見る。18:27 Heidelberg HBF 雨が少し降り出す。
来た道を反対に、列車で帰っていく。
車窓より、夕暮れのネッカー川がとうとうと流れているのがみえる。

車内でみたマーク

宿Engelに帰ると、まっくら。ドアは固く閉ざされていた。
KFと2人、切迫感もなく外で待つこと数分。空を見上げるとオリオン座。向こうの暗闇から、ふっと若いにーちゃんたちが湧き出してきた。ほろ酔い気分で歌など歌っている。
「お、どーしたんだ」てな風に話し掛けてきて、横の大きなドアを開けてくれる。が、中に入るための次のドアで、通せんぼうをくらわされてしまった。
また外に出ると、にーちゃんたちが心配してか、待っていてくれた。
今度は、彼らは大声で、なんと、店の主人を呼んでくれた。
宿の主人、顔色も変えず中からドアを開けて、淡々とした口調でこう、尋ねた。
「(鍵、持ってるかね)」
部屋の鍵を出してみると、なんと!今更気がついたことだが鍵が二つ、ついている(前のイラスト参照。描いていたのに気づかなかった)。
「(この小さい方の鍵で開くんだよ。)」Kと2人、思い切り納得。
「O.K?」
「おっけー!おっけー!!」
すんません、すんません、てな感じで、若者たちにも礼を言いつつ、我々は無事、宿の部屋に落ち着いたのであった。

部屋に落ち着いてしばらくしてから、トイレに行きたくなった。
部屋にはトイレがない。そこで外に出る。が、さっきの「開かずのドア」に
はばまれ、トイレに行けない。そうそう鍵はあるんだ、と、部屋に戻り鍵を
取り出したが、結局外に出るだけなのでトイレにはたどりつけない。
「外の物陰をさがそーかな…」
Kも様子を見に来てくれて、2人でそこらのドアをあちこち開けてみたが、
トイレの気配もない。
しかたなく上に戻り、よくよく見ると、隅っこに「0号室」が……
思い出した。それって、トイレだあ~!
しかもお掃除行き届いていてとてもきれい。
ほんと、素人ですんません。

宿の窓より。
若者たちに助けられた小路。

3月1日(日)

6:00 目がさめる。外は真っ暗。山にもやがかかり、鳥が鳴いている。
7:00 ネッカー川へ散歩。橋沿いの歩道にいのししの像があった。

そして川沿いは工事もいっぱい
ばらの塔。13世紀にできたらしい

9:00 教会の鐘が鳴り響いている。5分間くらいか。30分後にまた鳴り出す。

鐘の音響く街通り。
ドイツ来たんだー、って瞬間でした
宿を案内してくれた兄ちゃんと出あった辻󠄀。
今日はいなかった
どこもかしこも渋い
ロマネスク様式なのだと

10:00前 チェックアウト。
シャワーが使えなかったせいで、50DM/2にまけてくれた。
ダンケシェーン。そしてなにかとお手数おかけしました。

さて次に行きましょう
絵葉書のエーベルバッハ(エーバーバッハ)
夏は全然感じ違うんだろうね

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