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映画「BLUE GIANT」お勧めと感想

 2月26日(日曜日)に福山エイーガルエイトシネマで映画「BLUE GIANT」を見てきました。
 今回はお勧めしたい点と感想について書きます。
 

お勧めポイント

・映画館で聴くジャズライブ 


 映画「BLUE GIANT」最大の魅力がジャズの演奏が流れるところだろう。
 上原ひろみ氏をはじめ日本ジャズ界のプロが演奏を担当したのもあり、聞き応えは抜群だ。
 それを映画館の音響で聞けるのだから、もはや贅沢と言えます。
 ジャズ初心者であってもこのジャズの旋律を体感するには良い作品です。

・主人公3人の伸びる姿 


 「BLUE GIANT」の主役である宮本大・沢辺雪折・玉田俊二のバンド「JASS」の3人
 この3人が無名・素人から一躍注目される存在として伸びて行くストーリーは見ていて気持ちが良いです。
 天才肌で既に上手い技術を持つ大と雪折に、ドラム初心者の玉田の3人が巻き起こすジャズの新たな風と言うストーリーでもある。
 正直、この3人のストーリーをもっと見たいなと思えた程に良いトリオなんです。
 この3人を演じる山田裕貴さん・間宮祥太朗さん・岡山天音さんの演技はキャラクターに凄くあっている。ベストチョイスと言えるぐらいです。
 アニメの主演が声優でないからと心配する方は心配無用です。
 

・アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」見た人こそ勧めたい!


 昨年放送し、今も人気が続くアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」
 これが好きな人も見て楽しめると思います。
 ロックとジャズの違いがあるとはいえ、ライブ会場を舞台に活動するアマチュアバンドと言う点では共通する部分がある。
 「ぼっち・ざ・ろっく!」で描かれたノルマや見に来てくれる客の数についてが「これ見たなあ」と分かる一方で、玉田がゼロからドラムを始めて苦闘する様子を見ると虹夏が結構凄いこと出来ているんだなと思えたり、新たな発見があると思います。

感想



 映画「BLUE GIANT」について原作は読んだ事は無い。
 でもジャスの映画として気になっている部分はあったんですよね。
 「けいおん!」・「響け!ユーフォニアム」・「ぼっち・ざ・ろっく!」で音楽を題材にしたアニメが好きなのもあった。
 見た感想としては面白かった。
 映画館で聴くジャズの素晴らしさは堪らないですね。配信やDVDで家のテレビで見る時ではこの感じは再現できないね。
 ストーリーも仙台から上京して来た宮本大が雪折・玉田とバンドを組んでのし上がる展開
 この展開で、最初のライブが客の人数が少なくて自販機で買った缶コーヒーで路上で乾杯していたのが、焼き肉で打ち上げ出来ていたりと伸びる度合いが見られるのも分かりやすい。

 初心者の玉田がバンドマンとしての成長に最後は泣ける。
 主人公の宮本大がブレないし、バンドを引っ張る頼もしさが見ていて好感が持てる。
 雪折はその性格が物語の後に響き向き合う所でより好きになれましたね。   登場する人物では大からチラシを受け取って「行くのは10パーかな」と言ったサラリーマンの兄さんがファンになっているのが良いですね。
 また玉田の成長を見守るおじさんの存在も凄く良いし、JASSの3人を見守っていたアキコさんもまた良い。
 大らJASSの3人とその周りで見守り支える人達の関係に触れているのが良いなと思えました。
 ストーリーは良い出来です。
 少し難点と感じてしまう部分はありました。
 作品終盤のライブシーン、アキコさんと玉田ファンのおじさんが泣くのは分かるけど、その他大勢のお客さんが泣くのがちょいと「?」と思えた。 すばらしい演奏を聴いて感動している感情表現として泣きの多用は少し不思議に思えた。
 次いで色々と指摘されるCGの出来は「もう少しなんとか」とは感じました。CGを使うことでモーションキャプチャーによる実際の演奏者の動きをキャラクターに反映が出来るものの、アニメとしての仕上がり具合が「もう少し・・・」と思わずにはいられない。
 とはいえライトが直に当たり暗さもあるライブ会場の光と影が極端に大きな環境と、複雑な楽器と演奏の動作がCGといえども難しいとは想像できます。



 この問題の解決は全編のキャラをCGで作るしかない。(例えばアニメ「BanG Dream!」みたいに)
 そうなると、よりキャラクター描写への違和感は強くなるかもしれない。 かと言って、2Dの描写で演奏場面を作るとなれば「響け!ユーフォニアム」を作った京都アニメーションのレベルが必要となる。
 「BLUE GIANT」のスタッフは悩んでこの形にしたのだろうと私は思う。
 こうした難点は小さなものです。
 本物のジャズと、熱い若者の物語はとても気持ちよい作品です。

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