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イタリア旅行記 第2回/全10回

イタリア旅行記 第2回
9月16日(月)
ローマ編

ツアー2日目、午前中はローマ市内観光だった。
ホテルを8時30分に出発し、貸切バスでの観光。
まずフォロ・ロマーノとベネチア広場を車窓から眺めながらバチカン市国に向かった。
そもそも、私はこのバチカン市国という所がどんなところか全く知らず、バチカン四国だと思っていた。
東バチカンとか北バチカンとか、小さな州都が4つ集まっているんだと思い込んでいたのだ。
ツアーガイドさんの案内を聞いているうちに、どうも私のイメージしていたものと違う気がしてきた。
自分の思い込みに不安を抱き始めたので、持って行った『るるぶ』を見ると全然違うことが判明。
カトリックの総本山で、ローマ法王が住んでいる所とのこと。
妻や周りのツアー客に自分で思い込んでいたバチカン四国のつもりで話しをしなくて良かった、思いっきり恥をかくところだった。
そのバチカン市国ではサンピエトロ広場とサンピエトロ大寺院を観光する。
ものすごく広い広場と、彫刻の凝った大寺院に言葉を失う。
想像以上にスケールが大きいし、人も多かった。
大寺院の中では30分ほどの自由時間があったのだが、ゆっくり見て回っていたらあっという間に時間がなくなり途中から急いで見て回る羽目に。
もっと観光する時間をくれればいいのに、と妻と口を揃えて話したりした。

続いてコロッセオへ。
ここもとにかくデカイ。
中に入るのは別料金のため外観の見学だけだったが、近場でカメラを構えたら全然画面に入りきらない。
部分部分を写すことしか出来ないので、もっと離れたところから全景を撮れればよかったなと思う。
ここでは参加者全員で記念撮影をした。

コロッセオでの記念撮影

画像がその時のもので、11ユーロだった。
普段の旅行ではこういう全体での記念写真は買わないのだが、せっかくの新婚旅行だし値段も安かったので思わず購入。
出来上がりも良く映っていたので買って良かった。

そして最後の観光地、トレビの泉へ。
この泉に向かってコインを投げ入れると良いことが起きるという言い伝えがあるらしい。
何でも1回コインを投げ入れるとまたローマに戻ってこられる、2回投げ入れると願い事が叶うというのだ。
その言い伝えに従い、またイタリアに来たいということもあったので妻とともに泉に1回コインを投げ入れてきた。
ちなみに妻は昔この泉に来たことがあったそうだが、その時は修復中で水が無かったためにコインの投げ入れを禁止されていたらしい。
なので、やっと念願が叶ったと大喜びしていた。
その後近くにある有名なジェラート屋さんでジェラートを食べた。
非常に種類も豊富でおいしかった。
そうそう、このトレビの泉でちょっとした騒ぎを目撃した。
やはり同じように観光で来ていた、女子大生風の日本人女性4人組がその主役である。
ツアーガイドさんに教えてもらったのだが、コインを投げる時には後ろを向いて右手でコインを持って左の肩の上から投げ入れるらしい。
もちろん私たちもそれに従って投げ入れた。
同じように彼女たちも投げたのだが、そのうちの1人の投げたコインが高く上がりすぎ、また泉よりもちょっと遠い場所から投げたこともあって、泉の縁に座っていた人の頭に直撃したのだ。
彼女らの謝る声と、みんなの爆笑で一気に騒がしくなった。
散々謝ったあげく、最後にコインを投げてぶつけてしまった張本人が一言つぶやいた。
「私はもう二度とローマには来れないんだ~」
そう言いながらその場を立ち去るのを見ながら、彼女のセンスに思わず大笑いしてしまった。

午後は自由行動になったのでショッピングに行く予定だったが、ツアーガイドさんに聞いた話ではイタリアでは13時から16時頃まではお昼休みで閉まっているお店が多いと聞いたので一度ホテルに戻ることにした。
その通り道にあったサンタ・マリア・マッジョーレ教会を見学。
ここも立派で綺麗な教会だった。
さらにすぐ近くにあったラツィオのオフィシャルショップであるラツィオポイントにも寄った。
思っていたよりも小さくて、オフィシャルグッズの扱いはそんなに多くなかった。
ラツィオ戦のチケットを販売しているようだが、残念ながら観戦は不可能だったので利用することはなかった。
壁の上の方にはラツィオが99/00シーズンに優勝した時のメンバーのユニフォームが飾られていた。
そのメンバーを眺めて、あの当時はメンバーも揃っていて強かったのにわずか3年で財政難になってしまうとは・・・としみじみした気分になってしまった。
ここではビクトリーイレブン(補足:当時Webサイトをご覧頂いた方々と実施していたイベント)用のプレゼントと、展示されていたものだが妻がデザインに一目惚れしてしまったポロシャツを買った。
確かにポロシャツはかわいらしいマークが入っていて、しかも28ユーロと安かったので買って正解だったと思う。

ホテルでひと休憩したあと、15時頃再度出発し、ショッピングの中心街であるコンドッティ通りに向かう。
ここはスペイン広場のすぐ近くにあり、平日にもかかわらず非常に混雑していた。
広場の前で、見知らぬイタリア人から「なかーたー、ななーみー」と話しかけられる。
いまさら名波と言い出すこと自体いかにも怪しそうだったが、そのノリにつきあってあげて見知らぬそのイタリア人とハイタッチ。
そのあと何かを売りつけようとしたのでサッサとその場を後にした。

そして目的としていたショップに到着。
妻がこの旅行のメインテーマとしていた、ブルガリ本店である。
旅行に行く前からここでバックを買いたいと決めていたらしく、ショップが近づいてくるにつれて目が輝いてきた。
店内は美術館のような作りで、買い物客より店員の方が多かった気がする。
まずはお目当ての一つのペンダントヘッドを見に行く。
が、あまりの値段の高さに妻が尻込みする。
これにチェーンもつけた場合はものすごい金額になってしまうのだ。
使用頻度もそんなに高くないことが、妻を躊躇させたようである。
そしてさっさと気持ちを切り替え、今度は一番のお目当てのバックコーナーに行く。
来月友人の結婚式があるので、パーティー用のバックが欲しかったようだ。
早速気に入ったものが見つかったようで、店員から値段を見せてもらうことに。
しかし、出てきた値段を見てこれまた驚く。
さすがブルガリ価格である。
ちょっと考えますと言って店員さんの名刺をもらってお店を後にした。

その後あちこちのショップを見て回ったが、なかなか妻は代わりのバックを買おうとしない。
おそらく心の中ではさっきのブルガリのバックが引っかかっていたのだろう。
そう思った私は、一つの提案をする。
「じゃあ、ジャンケンで決めよう。3回勝負で、2回勝ったらブルガリのバックを買う。俺が2回勝ったら諦める。いいね?」
で、早速ショッピング街でジャンケン。
結果、妻の2連勝で決着。
やっぱりなんとしても欲しかったということなのだろう。
こういう時の妻のジャンケンの強さは尋常ではないのだ。
もっとも、もし私が2勝してしまった場合でも、なんらかの理由をつけて買うつもりだった。
せっかくの新婚旅行で気に入ったものが見つかったのだから、買わずに後で後悔するのは避けたいと思っていた。
それにミラノでショッピングしたがっているのを、無理を言ってセリエA観戦にも付き合ってもらおうとしているのだ。
ミラノではショッピングに行く時間が取れないかもしれないので、買える時に買っておかなければ、もしも後で買えなかった時に大変である。
そんな訳で、値段は別にして私の中ではもうブルガリ本店でバックを購入することは、店員さんから名刺をもらった時点で決めていた。

ジャンケン終了後、妻はブルガリ本店に一目散で向かう。
そして、店内に入って先程の名刺を見せてさきほどの店員さんを呼んでもらい、お目当てのバックを購入した。
その時の妻の嬉しそうな顔は非常に印象に残っている。
しばらくしてとても大きな箱を抱えて店員さんが出てきた。
箱入りの新品を持って来てくれたのだ。
展示品を箱につめるのだと思っていた私はちょっと感動したものだ。

お目当ての品を購入できたが、とにかく箱が大きいし『BVLGARI』と袋に堂々と入っているのでとにかく目立つ。
ただでさえスリやジプシーに気をつけろと言われていたので、妙に不安になってきた。とにかく窃盗にあわないように周囲を厳重に警戒し、ホテルに戻ろうと歩き出した。

しかし、せっかく近くまで来たんだから、という妻の勧めで、ショッピング街の近くにあったASローマのオフィシャルショップに寄ることにする。
翌日にチャンピオンズリーグのレアル・マドリード戦を控えてる影響か、非常に店内は混みあっていた。
ここは2階まであって、オフィシャルグッズの数も多かった。
レプリカユニフォームもあったので、カッサーノを作ってもらおうか非常に迷う。
が、ACミラン戦を見れた場合はピルロのユニフォームを作るということに決めていたので、さんざん迷ったあげく見送った。
ラツィオポイントと同様、2階にはチケット売り場があり、階段の壁には選手のサイン入りの今期のユニフォームが飾ってあった。
グッズも多かったのでここでもビクトリーイレブン用のプレゼントと、今度は自分用にチャンピオンリーグのマークとASローマのロゴが入ったポロシャツを買った。

ASローマのオフィシャルショップを出たあとは周りを警戒しながら歩き、なんとか荷物も無事でホテルに戻れた。
一度部屋に荷物を置き、晩御飯を食べるためにまたホテルを出る。
しかし、あちこち歩き回ったこともあって二人とも疲れきってしまっていたので、近くにあったBARでラザニアとパニーニを買ってきて部屋で食事を済ますことにする。
ちなみにBARというのはバールと読み、お酒も飲めるが軽食やジェラートも売っているところである。
イタリア全土でとにかくあちこちで目にしたので、日本のコンビニと同じような感覚なのかもしれない。
パニーニというのは有名なカードメーカーの話ではもちろんなく、パンにハムやチーズやフライや野菜を挟んだ、サンドイッチのようなハンバーガーのようなものである。
このラザニアとパニーニは予想以上においしかった。
特にラザニアがおいしくて、妻と取り合いになるぐらいガツガツ食べてしまった。
こういう食事もなかなかいいものである。
以上で2日目は終了である。
明日はフィレンツェに向けて8時に出発である。

第3回に続く。

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