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イタリア旅行記 第4回/全10回

イタリア旅行記 第4回
9月18日(水)
フィレンツェ編

ツアー4日目、午前中はフィレンツェ市内観光である。
今日の観光はウフィッツィ美術館からスタートである。
ちなみに、この美術館は非常に混むということで、開館時間の8時15分前から並ぶ必要があるとのこと。
そうしないと平気で入場に2時間近く待たされるらしい。
そんなわけで、ホテルを7時半に出発し、昨日晩御飯を食べに行く時に通った道を通り、みんな早足で美術館に向かう。
ホテルから近いことと、急いだこともあって10分ぐらいで美術館に到着、早く出たこともあり待っている人も50人程とそんなに多くなかった。
開館時間までは他のツアー客と世間話をしながら過ごした。

開館時間となり、ほとんど待つことなく入場することができた。
このウフィッツィ美術館には、知らない人はほとんどいないであろうというぐらい有名な作品がある。
ボッティチェッリの作品、「ヴィーナスの誕生」である。
歴史や美術の教科書などで必ずといっていいほど載せられているし、最近では日清カップヌードルのコマーシャルにも使われているあの絵である。
いざ実物を見ると呆然とする。
絵自体のサイズもとても大きく、しかも色使いや線の描写がとても綺麗で、美術の成績が5段階評価の2しかなかった私でさえ、その凄さに感動と興奮を覚えた。
その他には同じボッティチェッリの作品である「春(プリマヴェーラ)」、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品である「受胎告知」、ラファエロの作品である「ヒワの聖母」などなど、素晴らしい作品が展示されていた。
なるほど、この美術館が非常に混むという理由がはっきりとわかった見学だった。

美術館を出ると、外は大行列。
建物の外壁に沿って1周する列が出来ていた。
おそらく、200人近くは並んでいたのではないかと思う。
その行列を横目に見ながらシニョーリア広場に向かう。
ここには数々の彫刻が飾られ、歴史の教科書などで載っているダビデ像のレプリカなども飾られていた。

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂

一通りの説明を受け、今度はドゥオモへ向かう。
このフィレンツェのドゥオモには日本人観光客が大変多く集まっていた。
ピンと来た方もいるかもしれないが、ここは映画「冷静と情熱の間」の舞台となった場所なのだ。
正式名称は、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂といい、画像の所がそうである。
中にも入って見たのだが、天井のフレスコ画が非常に素晴らしく、また各所にちりばめられたステンドグラスの美しさには惚れ惚れしてしまった。

外に出たところでいくつかの説明を受けたあと、その場で午前中の観光は終了し解散となった。
解散直前に、約90m上方のドゥオモの最上部に登れるという話しを聞かされる。映画のワンシーンに自分たちをダブらせたいという意見がツアー客のあちこちから聞こえてきて、そもそもその映画を見たことが私たち夫婦もつられてその気になった。
たが、次の瞬間みんなの口から言葉が消える。
「ちなみにここは有料で6ユーロかかります。それからエレベーターが設置されていないので、約440段の階段を自力で登っていただくことになります。」
これを聞いてさすがに同じツアーの人で登ろうとする人は激減。
未確認だが、32人中わずか2人しか登らなかったようである。

午後はオプショナルツアーを申し込んでいたが、集合時間まで時間があったので一度ホテルに戻ることにする。
その途中でバールに寄って、パニーニと飲み物を調達。
食事を取りながらのんびりとホテルで過ごし、14時頃再出発した。
申し込んだオプショナルツアーはピサ半日観光である。
かの有名なピサの斜塔見学が一番の目的である。
ピサ半日観光は10人以上で催行となっていたのだが、同じツアーからの参加者は私たちを含めて4名しかいなかった。
そのため他のツアーからの希望者がいない場合には中止になってしまうと言われていた。
幸い前日になって他のツアーから9名ほどの希望者が出てきたために催行されることになったのだが、そのメンバーが最悪だった。
マナーが悪い、集合時間を守らない人ばかり。
特にオバサン軍団のあまりのマナーの悪さに、同じ日本人として恥ずかしくもあり、さらには怒りさえも覚えた。
あんな人たちと同じツアーでなくて本当に良かったとつくづく思った。

ピサの斜塔

ピサでは画像の斜塔の他、洗礼堂と大聖堂も見学した。
画像の通り、本当に傾いている姿を目の当たりにし、日本人に限らず、世界各国から来た観光客のすることはだいたい一緒。
斜塔の傾斜にあわせて自分も傾いて見たり、傾いているのをささえるようなポーズを取ったりして記念撮影をしていた。

洗礼堂には無料で上部に登る階段があったので登ってみることにした。
一番上に行くのには140段ぐらい登ることになったが、角度がキツかったこともあり、登りきった時には息を切らせてしまった。
フィレンツェで440段に挑戦しなかったのは正解かもしれないとつくづく感じたものである。
洗礼堂上部からみる景色はとても素晴らしかったので、登った価値はあったと思う。

ピサを16時頃に出発し、18時頃ホテルに戻って来た。
その間、私たち夫婦は全く記憶が無い。
バスに乗った直後から2人して熟睡してしまったのだ。
一回部屋に戻った後、19時半頃に食事の為に外に出る。
ツアーコンダクターさんのお勧めのお店に食べに行くことにしたのだ。
この時期のイタリアではボルチーニというキノコが旬ということで、それを食べるのが目的だった。
ちなみにボルチーニというのは、日本でいうマツタケと同じようなものらしい。
同じツアーの方々も3組ほどお勧めに従ってやって来ていた。
私たちはイタリア語メニューに悪戦苦闘しながら、お目当てのボルチーニを使ったラビオリを注文。
確かにこれはおいしかった。
秋の味覚を満喫し、ツアー4日目も無事終了。
明日は私が今回の旅行で一番期待している都市、ヴェネツィアに向けて出発である。

第5回に続く。

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