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イタリア旅行記 第1回/全10回

以前運営していたWebサイトに掲載していたイタリア旅行記を、noteに転載してみることにしました。
2002年9月15日(日)~23日(月)に、新婚旅行で行ったイタリア9日間ツアーについての記録です。
20年以上前に書いたものなのでおかしい文章や、コンプライアンスなどから好ましくないような記載もあるかもしれないですし、現在とは状況が変わってしまっていることばかりだと思いますが、あくまで当時の旅行記ということで、ご容赦頂ければ幸いです。

イタリア旅行記 第1回
9月15日(日)
日本出発 ~ ローマへ

待ちに待った「新婚旅行 in Italy」出発の日である。
成田空港の飛行機の出発が13時で、集合時間は11時だった。
荷物が多いので車で行くのだが、自宅からは順調なら2時間あれば空港まで着ける。
だから余裕を見て集合3時間前の8時に出れば充分間に合うだろう、と2日前までは思っていた。

しかし当日、その出発予定をさらに早めることにした。
前日14日に会社の幹部が揃って成田山参拝に行ったのだが、6時に出発したにもかかわらず到着したのが10時過ぎになってしまったそうなのだ。
世間はちょうど3連休で、東京ディズニーランド・ディズニーシーに向かう車が集中。
成田山に向かう途中で通る首都高速湾岸線が影響を受け、さらに別の場所で事故渋滞も発生してしまったらしい。
そんなこんなで4時間以上かかったという話を参拝から戻ってきた方から聞いた時、さらに出発を早める必要性を痛感したというわけである。

そんなわけで、30分出発を早めて7時30分に自宅を出発した。
さらに東京ディズニーランド・ディズニーシーの近辺を通らないルートを選ぶ。
これなら98%集合時間に遅刻しないだろう。
成田空港近くの民間の駐車場に車を預け、送迎バスで送ってもらうこと5分で空港に到着。
成田空港の到着時刻、9時10分。
得てしてこういうものである。
念には念を入れて相当早く出発したが、順調で全く渋滞に引っかからなかったのだ。
空港で集合時間まで2時間待つことになってしまったが、色々なショップを見て回ったり、早めのお昼ごはんを食べたりしたらあっという間に過ぎてしまった。

お昼ごはんを食べ、集合時間が近づいて来るまで椅子に座って待つことにした。
そのうち、背後から妙に人の気配を感じ始める。
ふと振り返ると、なんと妻のお父さんがこちらを向いて座っていた。
見送りに来てくれるという話は聞いていたのだが、空港に着いてから全然連絡も無かったし、こちらの居場所も知らせておらず、たまたま空いていた椅子に座っていたのだが、あの広い空港内でものの見事に私達を見つけ出したのだ。
別に私達はユニフォームを着ていたとか、着ぐるみを着ていたとか目立つ格好をしていたわけでもないのに。
今考えると、本当に不思議である。

集合時間になり、一通りの説明を受けたあと各自でチェックイン、搭乗手続きをした。
ツアーコンダクターさんが手を空いたところを見計らって、一番聞きたかった質問をぶつけてみた。
「すみません。9月21日(土)にミラノでサッカーの試合があり、セリエAのACミランというチームとペルージャというチームが対戦するのですが、チケットって入手できませんか?」
初めての会話が、旅行のことについてではなく、サッカーチケットの質問である。
ちなみに、ツアーコンダクターさんは女性だったので、詳しく説明しないと通じないかなと思っていた。
「わかりました、ローマに着いたら現地のオフィスに聞いてみますね」
やはりサッカーには詳しくはなさそうだが、それでも調べてもらえるということなので可能性はありそうだ。
値段がいくらになるかは気になるところだが、チケットが手配できることを祈った。

飛行機に乗ること約12時間、18時30頃ローマの空港に到着した。
その間、私達二人はほとんど記憶が無い。
飛行機に乗る前に飲んだ酔い止め薬が良く効いたおかげで、ほとんどの時間を眠っていたのだ。
ちなみに別に飛行機酔いするという理由で薬を飲んだのでは無く、長時間の飛行中に眠るために飲んだのである。
酔い止め薬には睡眠薬が含まれているらしく、以前の社員旅行の時に、環境が変わると眠れないという妻に無理やり飲ませて見事に熟睡できた実績があったので、今回もその方法を採用。
12時間のフライトを不安視していた妻も、グッスリ眠れたおかげで退屈しないで済んだと喜んだ。

ただ、その喜びを打ち消す事態が発生してしまう。
ほぼ同時刻にパキスタン航空が到着してしまったことが大誤算だった。
アメリカのテロ事件の余波で、中近東からの入国には非常に厳重なチェックが行われていたのだ。
1人あたり5分以上かかっているので、6ブースあるにもかかわらず、いくら経っても入国審査の列が進まない。
結局、入国審査で1時間半ほど待たされる羽目になってしまった。
ようやく順番が来たと思ったら、私達日本人の入国審査はパスポートに入国スタンプを押してスルー、わずか30秒程度である。先に別のブースを用意してくれれば良かったのに・・・。
バスに乗り、ホテルには30分ぐらいで到着、現地時間で20時30分頃だった。
他のツアー客もそうだったようだが、私達は疲れきってしまい、風呂に入ってすぐに寝てしまった。

第2回に続く。


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