夢も希望も無いと言われる学校に通っていた話
あれはいつかの冬。そんなに昔の話ではない。
倍率2倍以上の面接を潜り抜け、期待と不安が入り混じりながらも卒業後の未来を想像しワクワクしながら向かった入学式。
今思えば、何故入学前に気づかなかったのだろうか。
高い倍率だと知っていたからあんなにも学校の事を調べたはずなのに…
1. 講師の不気味な発言について
入学してからしばらくは特に何もなく、平穏無事な毎日を過ごしていた。朝早い起床の為眠気と闘いながらも、授業に置いていかれまいと必死に食らいつく。難しい授業があった日はクラスメイトと共に放課後勉強にいそしむ。
2か月後。
新たな科目が始まり、講師が変わる。
少し声が大きいくらいで、温和で人当たりも良さそうなので勉強や進路の相談もしやすそうだと感じた。
一通り自己紹介が終わった後、講師の方は言う。
「夢も希望も無いと言われるこの学校へよく来ましたね。」
教室が凍り付く。
講師はすぐに、なんてねと笑いながら発言を流し授業に入る。
生徒同士で目を見合わせすぐに視線を前へ戻すが、一抹の不安を抱えながら講師の授業を受ける。
2. クラスメイトの怪奇現象の体験談
授業中、私の後ろの席のクラスメイトが突然、廊下を歩いていた別の講師に叱られた。してはいけないことをしたようなのだが、本人は腑に落ちていない。が、学校で決められている事なのであれば仕方ないといった感じで、すみません。と謝る。
授業をしてくれていた講師は、「叱った講師の勘違いの可能性もあるから後で私から説明しておきます」と叱られていた私の後ろの席の生徒に向かって申し訳なさそうに言う。
してはいけないことをしたことは確かだが、それがダメだと生徒には知らされていなかったし、しかもそれが理由で怒られた訳ではなかったのだ。
3. 学校の秘密
いよいよ、夢も希望も無い学校の秘密が明かされる。
それは、またしても授業中に訪れる。
授業の一環でPCを使用するのだが、インターネットであるサイトを開く。
そして講師は言う。
それは…幽霊が出たことがあるというのだ。
…
ではなく、
この学校の住所をネット上で検索すると出てくる写真があまりにも切ないというものだった!!!!!!!!!!
教室の入り口を掲載しているのだが、その写真だけ見て誰が通いたいと思うのだろうかと思うほどだった。
確かに、これは夢も希望も無い…。
クラスメイトが体験した怪奇現象だが、すべての教室で特定のソフトが使用できなくなり、それが彼がログインした個人アカウントのせいだということで叱られた。
しかし、個人アカウントでログインしたのはいつもログインしている学校のアカウントが使用できなかったからで、それが直接の原因ではない。
恐らくアップデートか何かが入り、再度ログインしなければならなくなったのだろうと思う。
勘違い…でしょうね。
m(__)mナム
ちなみにその学校はとてもいい学校だし、私も無事卒業してきちんと就職が決まった。
ありがとう、夢も希望も無いと言われる学校。
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