見出し画像

「3年日記」を2,500日続けて気づいた「3つのメリット」

勝手にメンターProfile

私は2014年7月から3年日記を書いています。7年分(約2,500日分)の日記を書いて気づいた3年日記のメリットについて改めて考えてみました。

日記を始めたきっかけ

私の祖父は、頑固で口数は少なく実の息子である父も多くを話したことはないそうです。

そんな祖父が毎日就寝前に本棚から一冊の本を取り出し、いつにもまして神妙な面持ちで何かを書いている姿は、独特な雰囲気を醸し出していました。

小学校低学年だった私は何を書いているのか気になり、また一種の儀式のようなその風景になぜか心惹かれていました。

それが3年日記だったと分かったのは祖父が亡くなった後のことです。先立たれた祖父を想い、祖母が大事そうに数十冊に及ぶその日記を大事そうに見返していました。ときおり垣間見える祖母の幸せそうな笑みが印象的でした。

時を経て、2014年、私は結婚しました。結婚するにあたり、「これから、人生はこれまで以上に大きな変化に溢れるはず。それらを記録できたら、後々振り返ることもできるし、きっと面白い」という思いで3年日記を始めることにしました。

ただ、今こうやって振り返ると、幼い頃に見た、いつになく静かに日記を書いていた祖父の姿や日記を通じて亡き夫を思い出す祖母の笑顔が、自然と日記を書くことを後押ししてくれていたのかもしれません。

それから7年。私の人生は大きな変化の連続でそれらの日々を綴った私の日記は、人生で最も重要な書物となっています(あまり考えたくはありませんが、私が亡くなった後は妻や子供達の手に渡り、読み返してくれることもあるかもしれません)

今回は7年間続けて気づいた「3年日記」だからこそ得られるメリットについてまとめました(日記ですので、自分の考えを言語化することで、自分の気持ちを客観的にみつめられるという日記本来のメリットも勿論ありますが、ここでは割愛します)。

3年日記とは

3年日記とは、同じページに3年分の同じ日付が載っている日記です。1日あたりの分量は数行と通常の日記帳に比べて短いのが特徴です。

(私が使っている高橋書店さんの3年日記

画像2


「過去」の自分が「今」の自分を励ましてくれる

3年日記は2年目から、その威力を発揮します。2年目に入ると、1年目の同じ日何をしていたかが一目で分かる構造になっているため、ついつい去年の同じ日に何やっていたかに目が及びます。

例えば、2016年7月11日の日記にはこう書いていました。

「今日から朝活スタート。中国語の英会話レッスン開始」

前向きに頑張っていた自分の姿を思い出すことで、「最近サボり気味だったけど、また頑張ってみようかな」という気持ちにもなります。

2017年7月13日の日記には

「妻のお腹のなかで赤ちゃんが動いた!」という初めての子どもに興奮する私の気持ちが書かれていました。

こういうのを読むと、子どもが生まれてきたときの喜びを思い出し、「今日は子どもの相手あまりできなかったな」という自省とともに「明日はもっと一緒に遊ぼう」などという気持ちも芽生えてきます。

また、2016年7月12日の日記には

「今日も思い通りに行かなかった一日。チームメイトへの仕事の振り方が悪くタスクの進捗が良くなかった」

と初のマネジメント経験に悩んでいる自分を見つけました。私はやや心配性のところがあり、一つの問題に当たると「それが永久に続くのではないか」と不安に思うクセがありました。

日記を通じて、こういう課題に直面していた自分を思い出すと、「当時は大変だったけど、今振り返れば大した問題ではなかったな」という風に自分の悩みについて「時間が経てば大した問題ではなくなる」ということに気づきました。結果、今の自分の課題を一歩引いて捉え直すことができます。この気づきにはかなり助けられました。仕事やMBA受験で辛い時も「いっときの辛抱。この問題は長くは続かないから今頑張れば良い」と日記のおかげで気づくことができたからです。

目標管理のツールとして最適

行数が少なく習慣化さえできれば、毎日続けるハードルが低いという3年日記の特性上、目標管理のツールとしても有用です。

私の場合は、日記の一番上に、①長期目標、②中期目標を書き、それらの目標に対する③日々の行動計画とそれに対する達成度を簡記しています。

例えば、MBA受験中は以下のように利用していました。
① MBAトップスクール合格、②TOEFL105点、③R〇、L〇、S×、W×
※R:Reading、L:Listening、S:Speaking、W:Writingの各練習をその日に出来たかどうかで〇×で振り返り

このように毎日書くことで、長期の目標を意識しつつ、具体的な日々の行動に落とし込み、毎日を過ごすことができるので有用でした。

備忘メモとして有用

毎年同じ日付で記入するので、年次で発生するイベント(お中元などの贈答や誕生日など)を思い出すツールとしても便利です。

2017年12月8日の日記には「年賀状書き始めた!」ということを書いていました。これを2018年12月8日に見たときは、「やばい、去年の今日はもう年賀状書いていたのか。はやくやらないと」ということを思ったことでしょう。

また、日ごろの忙しさで友人などへ誕生日のお祝いメッセージを送り忘れることもあるかと思うので、友人の誕生日なども記入していたりもします。

唯一の問題は、3年に1回新しい日記に更新されるので、その際に重要なイベントは新しい日記帳に転記しておく必要があります。

日記を続けるコツ

このようなメリットがあると分かりつつも続けることが苦手な方もいるでしょう。私なりのコツは以下2つです。

①1行でもOK。とりあえず続けることを目標に、その日あった出来事を書きます。「今日の夜ご飯で作った麻婆豆腐美味しかった」とか何でも良いです。

②書く時間を決める。私の場合は祖父と同じく寝室に向かう前に書くことを習慣としています。


是非皆さんも3年日記始めてみてください。

始めるのに遅いということはないと思います。どのライフステージにいる方でも1日1日が大切で、それらを束ねた3年日記はあなただけの人生が詰まった面白い一冊の本になるはずですから。

私がこれまで書き溜めた7年分の日記も祖父の日記に比べればまだまだ序章に過ぎません。まだ白紙の日記帳をこれからどんな言葉で埋めていくのか、また、将来それらの日記を通じて人生を振り返るのを想像するとワクワクします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?