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嘘グルメ 第二十一話「孔雀の羽」

「孔雀」は宇宙からきた生き物だと思うんだ。いやね?太古より孔雀は縁起が良い物とされていて、推古天皇に孔雀を献上したと記された書も残っている。だが書に残っている孔雀の歴史はここまで、、孔雀はいつ生まれた?いつから地球にいたのか?それはまだ誰にも分かっていない。そこで学会で僕が発表した論文が「孔雀タイムパラドックス説」だ。まぁ、まずはコーヒーでも飲みなよ。ここから長くなるよ(笑)

…まあそんなこんなで、今もFBIからマークされているって訳だ。ああ、額で少し膨らんでる所にはGPSも埋め込まれているんだよ?フフフ、一気にこんな話をされても疲れたろう。8杯目のコーヒーのお代わりはいかがかな?でね、そんな風に孔雀について調べてたら、調べていないことがあると気付いたんだ。「あ、孔雀を食べたことがない」ってね(笑)

学者の性分だね。先に調べたら面白くないから、なんの知識も入れずに自分で孔雀の料理の仕方を模索したんだ。素焼きで食べたり、ステーキにしたり、唐揚げにしたり、最初はとても食えたもんじゃなかったよ。カレーに入れたら臭みが気にならないとか、ゴマ油をちょいとつけると旨いぞ?いやゴマ油をつければなんでも旨くなるから反則だ!だのなんだの一人で一年間毎日孔雀を料理し続けたよ。そしたらある部位がとてつもなく旨いことに気が付いたんだ。そう、それが、、、、、、、羽だよ。ごめんね溜めすぎたね。

孔雀の羽は瞳のような模様がいくつもあるだろ?あそこだけ味が違うんだよ…!あの部分だけ旨味成分が異様に高いんだ!数値を調べると、新幹線の売り子が売っている「貝のひも」と同じ数値の旨味成分があることが分かったんだ!!しかし、これだけでは無かったんだよ。孔雀には稀に七色の羽を持つものがいるんだが、その羽の味が、、、、、、、、、違ったんだ。ごめんね、また溜めて。

稀にいる七色の羽を持つ孔雀を絞めて、羽を取る。七色の羽根を広げた状態でパリッパリに焼く。あの羽根はそれぞれの色で風味が変わる七色の味なんだ…!緑は野草の風味、赤は辛味、黄色は甘く、という具合に食べ進めると味が変わる「味変の羽」なんだよ!!贅沢なのは扇子をたたむみたいにして、たたんだままかぶり付くと七色の味が口の中で混ざり合う!!これが、、、、、、、うまいんだよ。

孔雀の学者に聞く、孔雀の幻のグルメ。これは是非とも一度くらいは、、、、、、、食べてみたいものだ(笑)

「孔雀の七色の羽の素焼き」

材料(4人分)

孔雀の七色の羽 1枚

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