不動産一括査定サイトの追客電話してみた

大阪市内の不動産会社にお邪魔して、一括査定サイトの過去客に電話をしてみたのでその記録と考察。

日時:2022年のとある土曜日
滞在時間:14時〜17時
架電時間:1.5〜2時間
架電対象:1年ほど前の反響客
コール数:23件
通話数:11件(うち当日折返し2件、後日折返しはなし)
売却済:3件
LINEへ誘導・登録済:3件
アポ:1件

結論:
①売却する人が一括査定サイトを使っている
②追客大事(追客の定義は一旦おいておく)
③お客様も不動産会社を探している(当たり前のことだがどうも忘れがち)

何となくエンドユーザーさんと話したい、営業活動を久しぶりにしてみたいと思い立って取り組んでみました。前回電話したのは多分一年前くらい。その時が一括査定反響のお客様へ電話したのが初めてでしたが、そのときもアポが切れました。

電話をさせてもらった不動産会社さんは、インサイドセールス部署があり、セールスフォースを導入して、デジマ、プロポクラウドなどのツール管理がされている会社。それでも一年前の顧客への追客はされていない様子だった。自動メールは届いているかもしれない。システムも大事だが、営業メンバーの能動的な意欲もかなり大事だなと感じる。
一回電話をして、また電話しますーとなって、多分そのあと電話がされていない。

電話のときに心がけていること(対して意識はしていませんが)。
ぼくが聞きたいことを徹底的に聞く。営業マンとして、一個人として聞きたいことを聞きます。もう売ったというお客様との会話。
客「1ヶ月前に売った」
私「えー、ぼくの電話が1ヶ月遅かったんですね!」
客「そうやねー」
私「選ばれた不動産会社は一括査定サイトの会社ですか?」
客「結局知り合いに紹介してもらった会社」
(ここでぼくは、一括査定の不動産会社は選んでもらえないのかな?と疑問を抱く)
私「やっぱりお知り合いの会社が良いなと思われたのでしょうか?一括査定サイトなどで知り合った会社で取引する可能性はありましたか?」
客「一括査定サイトで出会った会社でも全然良かったよ。結局価格が一番高いところにした」
(ここでぼくはまた疑問が。査定価格が高いからってだけで本当に任せるのかな?なにか他に理由はないのだろうか)
私「査定価格が高いことを理由に不動産会社を選ばれたんですか?そのままの価格で売れましたか?
客「いや、うちは特殊だったから」
という感じで気になることをただただ聞いていくと、棟内に二部屋所有していた。一括で売却したかったので買取で売却。なので単純に買取価格が高いところに売却した。購入時より不動産価格が上がっており、もうすぐ下がってくると予測している。なので今売る。2〜3年賃貸に住んで、その後また周辺地域で購入する予定。だそう。とりあえず公式ラインアカウントに登録してもらった。「たまーにLINEがいくと思うけど、ミュートにしといてください。買おうかなと思うタイミングでこのLINEをおもしだしたら物件提案だけさせてください。」と依頼。すぐに登録してくれました。

こんな感じで売った人にも売却時の状況や、心理状況を聞く。個人的に興味もかなりあるが、営業としてもこれを聞いたら次のお客様との会話に活きてくる。事実そのあと話したお客様との会話にこの話題を出して、またLINE登録してもらった。4年以内にはマンションを売って、戸建てに引っ越すつもり、と。色んなお客様の話を聞けば聞くほどぼくの営業力が上がっている感じがする。でもこれは営業マンとして聞いていると、会社から言われた聞かなければならないことを聞いているだけで、まあ病院の問診みたいな感じ。初めて電話かけてきたやつに、問診されて誰も答えないやろって思ってます。
じゃあ問診しないように、自分らしく会話して聞いてみようなんて思ってもまあ難しい。まずは、自分が問診のように聞いているんだ、自分らしく話せていないんだ、会社から聞けと言われたことを聞いているんだってことに気づく。ただただ気づくだけで修正しようとしなくて良い。本当にただ気づくだけ。とりあえず1ヶ月くらいこれをやってみてほしいです。

あとは売らそうとはしないです。何なら売らなくても良いと思ってます。そもそも一括査定を使ってる時点で、なにか売る可能性があるから使ってるんだろうし。このお客さんは売らなくても良いんじゃないかなって思った時に、それを言えた方が色々と良いと思ってます。お客様からしても、そんな営業の方が信頼もしてくれるんじゃないかと思ったり。

他にも売却済のお客様がお二人。最近売却したと言っていました。一括査定利用から半年は経っている。今ズグ客は反響の10%というデータもあります。1年たつと確か40%の方が売る。事実っぽい。追客大事。

どこかで売却(または購入)するだろうお客様も数名。「こちらから何度も電話するの嫌なので、LINE登録してくれませんか?」と言いました。まだ売らない人に対して「そろそろ売りますか?」って電話するのどちらも得じゃないと思ったので。でもいつか売る人って、絶対に不動産会社さんを探していますよね?そしてここに任せたいな、信頼できるなって不動産会社を探しているはず。じゃあ追客のLINEはどうするのか?って思ったら、属人性を出すかなと考えました。
この追客電話は、ぼく(人)が電話しています。だからLINE登録をしてくれた。そして木村さん(またはこの会社)に任せたいと言ってほしい。お客様も多分そう言いたい。ぼくも対等な関係でいたい。そうなると追客の内容は単なる知識でも、物件情報でも、相場情報でも無いなと思いました。知識を伝えるにもそこに人が介在する。知識でないなら人を感じさせる。多分人を感じさせるには、動きを感じさせる。となってくるのかなー。この辺は実証していないので分からない。
でもここで、お客様も不動産会社を絶対に探しているよなって改めて思ったこの気付き。すごく大事だと個人的には感じています。そんな探しているお客様に「うちで売ってください!うち良いですよ!高値で売りますよ!」でも良いんですけど、「うちはこうです。ぼくはこうです。こういう付き合いを望んでいます。」ってだけ伝えて、お客様が能動的に選んでくれたほうが、結果色々と良い気がした。
だからこっちからプッシュ追客もいいけど、お客様が勝手にこちらの動きを追いかけてくれると、勝手に追客になるし、追いかけたいんじゃないかんと思った。ずっと見てくれてなくても、たまにぼくのブログかなにかを見た時に、変わらず動いていたら、とりあえず相談してみようってなるんじゃないかな。
あとお客様は「5年以内には」とか「今ではないけど数年後に考えている」と言っていました。多分今の気持ちとしては事実だと思います。でもこんなお客様が数ヶ月後に売っていたりすることもある。だから口に出している言葉だけを信じてはいないです。

電話から一週間後にも訪問アポがきれた。
電話したところ、今ちょうど売りに出しているとのこと。約一年前から一括査定で出会った不動産会社で売りに出しているが売れなかった。数ヶ月前に不動産会社を変えて、価格を下げて売りに出しているが反応が芳しくないとのこと。急いではないが、住んでないし早めに売りたいとのこと。価格は改定したことにより、相場程度。
多分ずっとネット掲載されていて売れ残り感が出ているのじゃないかなと思ったので、そのまま伝えて、一旦物件を休ませる提案をした。アドバイスがほしいとなって、一週間後に会うことに。
ぼくが日曜日は予定があり、土曜日の早めの時間が良かったので、そのまま伝えました。お客様は10時から予定があるそうでしたが、それでも早めが良いとお伝えしました。10時からの予定を10時半に変更して、9時から10時まで時間を取ってもらえました。いつでもいけます!って営業の人も多いけど、逆効果だと思ってます。スケジュールがら空きでも、こちらから提案した方が良い気がする。
会ったあとの予測ですが、売らせてください!ぼくが良いです!とかはほぼ言わないと思います。素直に思っていることを伝えたら、向こうからこの人にお願いしたいとなるんじゃないかなーと思ってます。ならなくても全然良いけど。この人が気持ちよく売れたら、それが一番良いんだろう。ならなかった時はAmazonの欲しい物リストからなにか送ってくださいってお願いだけはしようと思う。その時は高額商品を増やしておこう。

せっかくなのでと不動産会社の社員さんをお誘いしたろころ、二人が一緒に電話をしてくれました。どんなシステムを入れるよりも、この電話一つがこの人たちの成長や変化に繋がり、楽しく電話できて、それが考えることにつながって、自発的に楽しく行動できるようになるのが一番だなーとか考えたりしていました。多分これがないと、いくらマーケティングツールが追客タイミングを教えてくれても、人が動かなければ意味ないし、嫌々電話したってお客様も、電話してる本人も、会社も誰も得しない。
と個人的には思いました。

話が飛び飛びですが、書きながら思い出したことを。
一括査定を利用してから一年たつと不動産会社からの電話は全くなくなるそうです。当初はめちゃくちゃかかってきたとのこと(そら怖いだろうし、本当のことは話にくくなるだろうなと予測)。
ただ今もたまにメールはきているとのこと。具体的なメールの内容は聞きませんでしたが、お客様の声音や話の端々からメールの内容はあまり見ていなさそう。でもメールが届いていることは認識している。ということは内容の問題かな。依頼がきてほしいお客様像や、求める関係性をイメージして、それに基づいて送る内容を考えても面白そう。相場情報や知識を送り続けるとどんなお客様が見て、どんな人がくるんだろうか。
やっぱり追客大事って思いました。だってお客様も不動産会社を探しているはずだから。ここに任せたいなって思う不動産会社を知りたいはず。

ここからはこの先の話ですが、売るかどうか、任せてもらえるかどうか分からない人にとりあえず会いたくはないなーと思いました。向こうも別に会いたくない。そして選んでほしい。選ばせるのではなく、選んでほしい。売却後は納得感をもってほしい。何となく全体感も見えてきました。

現場に出て電話をして、お客様と対峙すると色々と見えてくるので楽しかったです。明日(土)はアポイントのお客様とお話して、また電話してみます。色々とチャレンジしてみよう。

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