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【子育て難しいんじゃ】読み聞かせて候

親として何を教えてあげられるものか。自分自身が大きい子供であるからして与えられそうなものがないに等しい最中それでも子供は成長し私を見て黙っていても光のような速度で大きくなっていく。



流石の私も大学を出て会社員経験もボチボチであるからしてひらがなぐらいは読むことが出来る。いまだに出汁を「でじる」と言ってボケたりすることはあるが、そうやってボケ続けるのは本当に読めない漢字がある時に周りへ動揺を伝えないためであって。

心の中では「へ、へぇえええ〜そうやって読むんだあ・・・」と漫画でいうところの心の吹き出しがコマいっぱいに広がっている。そんな心理描写である。


淡々と絵本を読むというのもあんまり面白くない(子供がそんな面白さを求めているかは別として)ので、非常にリアクション大きく、それはそれは登場人物の心理描写に則って演技の如く気合を入れて読むようにしている。

イメージとしては吹き替え版映画を撮っている様な、さながら私はトムハンクス。クラコウジア!!!と叫ぶあのシーンを日本語でどう表現するか(ターミナル)そこが焦点に当たる。まじめに!とさっき妻が言ったような気がするが気にしない。

おまけにハンクス以外にもナレーション(大塚芳忠さん)も実施しなくてはいけないし、ヒロイン(アンハサウェイ)だってやらなくてはいけない。
ちなみにその人たちが一堂に会している作品はこの世に存在していない。というか映画ですらないぞ。


毎度毎度キャラクターを演じつつ、「本というのはただ読むだけではなく、いろんな楽しみ方があるんだよ」ということを欲張りに伝えようとしているのだけど。


「もう一回読んで!」


と言われるとこれがまたどうしたもんかわからない。


セリフのやり直しとかではなく、全編にわたって同じ演技をしなくてはいけない。そうしないとさっきの物語なんだったん?ってなっちゃうからサ。
だから父さんは努力はするよ?うん。自分で始めた物語だし。



でもそれが三度も四度も続いてくるとチョメハンクスになり、大塚芳チョメになり、チョメチョメイなんてしまう。あぁ。原型を留めていない。誰だか分からないハリウッド俳優女優と日本屈指の声優もどき。言葉はどんどん弱々しくなり最終的にいつものお父さんになってしまう。「全演出:父」目も当てられない。

お父さん!さっきのおもしろかったからもう一回やって!!!なんてリクエストは受けるのだけど。もう正直今日の朝ごはんも思い出せないような記憶容量なうえ、完全な台本なしのアドリブだったから頭には何の足跡も見当たらない。
加えて子供たちも純粋無垢だから何で笑っているの分からない。ちっとも分からないぞ。



そうなるとすぐうんちんネタに走ってしまいがちだが・・・そんなものは絵本にはそうそう出てこないため乱用は難しい。あと妻に怒られる。


伝えたい事は本の読み方は自由であるという事、「書いていないじゃないか!そんなこと」と勝手にセリフを増やして怒られる事もある。でもそうだっていいじゃないか。でももし学校の授業とかで勝手に台詞増やしたら怒られそうだな・・・なんて事思いながら今日も子供絵本を読んであげるのだった。

想像力豊かな子供に育ってほしい。そしていつだって自分も想像力豊かでありたい。

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