帝国データバンクの評点は、51点以上? OR 50点以下?
帝国データバンクを制する者が信用を制する
企業の信用調査会社として皆さまがご存じなのが、帝国データバンクさん(以下「TDB」)と東京商工リサーチさん(以下「TSR」)の2社ではないでしょうか。
実は、企業信用調査の世界において断トツでシェアNO1なのがTDBでそのシェアは60%、次いでシェアが高いのがTSRですがそのシェアは30%でTDBの約半分のシェアとなります。
売上高はTDBが約500億、TSRが約200億、社員数はTDBが約3,300人、TSRが約1,800人と、売上高・社員数で比較してもTDBがTSRの約2倍の規模があることがお分かりいただけるかと思います。
つまり、皆さまの会社の社会的な信用度を高めたいと思った場合、まずは帝国データバンクの対応をしっかり行うことがその秘訣なのです。
まさに「帝国データバンクを制する者が、信用を制する」と言えるかもしれません。
帝国データバンクの「評点分布図」を見てみましょう
まずはこちらのグラフをご覧ください。
TDBは、各企業に「評点(ひょうてん)」という名の点数をつけています。
このグラフは、TDBの100点満点の評点をいくつかの区分に分け、各評点に何%の企業が属しているのかをまとめた表です。
この中には上場企業も含まれています。
TDBの評点は100点満点ではありますが、61点以上の企業は全体の約1.3%しかありませんので、61点以上を目指す必要は全くありません。
グラフの示す通り、41点~60点の20点の間に、全体の約72%の企業が属しています。
ちなみに、40点以下の企業が約27%ありますが、債務超過額が激しく、既に銀行の返済を止めていたり、税金を滞納していたりと、財務的に破綻している状態の企業がほとんどです。
破綻状態にない企業は、41点~60点のたった20点のレンジで信用度を競っていますので、たった1点の差が非常に大きな差になることをまずはご理解いただければと思います。
評点が51点以上であれば是非胸を張ってください!
TDBの評点のポイントを一言で言えば「51点以上か50点以下か」です。
グラフの通り、51点以上の企業は日本企業全体の約16%しかありません。
つまり、皆さまの会社の評点が51点以上ついていれば、信用の世界においては日本企業の上位16%に位置していることを意味しているのです。
評点を決める際の審査ポイントは決算書による定量評価(数値実績による評価)が7割の比重で、定性的な評価は残り3割と言われていますので、皆さまの決算書が信用度のある内容、つまり倒産しにくい内容とお墨付きを得られたことになります。
さらにそれが日本企業の上位16%に位置すると認められたことになりますので、財務改善の一つの目安・目標を帝国データバンクで評点51点を得られることとして経営目標を立てられる社長様もいらっしゃるくらいです。
帝国データバンクの評点アップ対策をしっかり行っておくことで、新規取引がスムーズに開始されたり、新たな銀行との出会いがあったりといったメリットも多く、一方で、評点が低いことで社員が住宅ローンを組めないといったデメリットもありますので、こられについては別の機会に解説させていただきたいと思います。
また帝国データバンク対策については、下記のYouTubeでも解説しておりますので、是非ご覧いただければと思います。
「中小企業の財務チャンネル」
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