銀行・信用金庫の当期純利益を比較してみましょう
「銀行はどこも一緒」と思いがちですが・・・
中小企業の社長様は「お金を借りられるならどこも一緒」と思いがちですが、同じ銀行、同じ信用金庫でも、その企業規模も社員数もみなバラバラです。
最近はコロナの影響により経済状況が悪化しつつありますので、最後まで自社の資金繰りを支えてくれる、身の丈に合った銀行選びを心がける社長様が増えてきたように感じます。
身の丈に合った銀行選びについては様々な視点から考えることができますが、本日は各金融機関の「当期純利益」を比較検討してみたいと思います。
一般的に、利益額が大きくなればなるほど、貸倒れリスク、つまり、中小企業が倒産して貸したお金が回収できなかった場合の損失に備えることができます。
その結果、利益額が大きければ大きいほど積極的な融資が行えることになりますが、一方で営業効率、つまり、より少ない労力(人件費)でより多くの収益を上げることを重視する傾向が強くなりますので、あまりに利益額が大きい巨大銀行は小口の中小企業融資は後回しになりがちという面もあります。
一方で、営業エリアも限定され、上場企業を相手に融資をすることができない信用金庫・信用組合は、地域密着金融が特徴で中小企業にとっては非常にありがたい存在ではありますが、その利益額は銀行に比べると非常に少額で、リスクをとりにくいという面があります。
信用金庫・信用組合から融資を受ける場合、まずは信用保証協会の保証付き融資を勧められるのは、彼らが多額のリスクをとれるほどの収益力がないことが影響しています。
こういったことから、各金融機関の利益額を見比べてみていただくだけでも、「銀行はどこも一緒」というイメージが変わり、今後付き合うべき金融機関選びのご参考になるのではないかと思います。
なお、下記の当期純利益は全て2020年3月決算期の数字です。
利益額の確認は、各金融機関の「ディスクロージャー誌」で行えます。
「〇〇銀行 OR 〇〇信用金庫 ディスクロージャー誌」で検索してみていただければと思います。
都市銀行
三井住友銀行 3,173億円
りそな銀行 1,079億円
地方銀行
横浜銀行(神奈川県) 505億円
常陽銀行(茨城県) 246億円
群馬銀行(群馬県) 179億円
きらぼし銀行(東京都) 86億円
第二地方銀行
京葉銀行(千葉県) 55億円
東日本銀行(東京都) ▲78億円(赤字)
信用金庫
城南信用金庫 16億円
西武信用金庫 66億円
さわやか信用金庫 15億円
朝日信用金庫 15億円
信用組合
第一勧業信用組合 4億円
「中企業の財務チャンネル」
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