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ファシリテーターが何をデザインしているのかを考えてみる

普段、いくつかの企業の新規事業開発やUXコンサルティングに関わっていまして、その企業内でファシリテーションを行っています。
実際にその場で行っていることは多岐に渡るのですが、一言でまとめてしまうとファシリテーションになるかなと思います。
そのファシリテーションが何をデザインしているのかを考えてみます。

この記事は「ファシリテーター Advent Calendar 2019」の23日目となります。(期日が過ぎてからの登録ですみません)

ファシリテーションは具体的に何をしているのか?

まず現在関わっているプロジェクトの一部を挙げてみます

・CMSサービスを提供している企業の新規サービス開発
・新規ソリューション開発におけるUXコンサルティング、チーム育成
・金融サービス企業の新規サービス開発のCX設計
・人材サービス企業の新規事業開発、メンタリング
・教育系企業のマーケティング支援

どのプロジェクトも週1〜2のペースで、その企業に行き、ミーティングであったり、必要に応じてワークショップを実施しています。
基本的にはミーティングとワークショップを分ける感じではなく、その二つが混ざっている感じかもしれません。(ミーティング内で時間を取ってアイディエーションや短時間のワークを行ったりしています)
その場において、実際に行っている振る舞いとしては以下になります。

・この時間で何をするかを確認、設定する(課題設定)
・課題解決のためのプロセス設計
・場を整える(チェックイン/チェックアウトする)
・話を促す、聴く、問いかける
・必要に応じて可視化する(ホワイトボードに書く)
・必要に応じてワークを設計/実施する
・場を収束させる(話したこと、次の行動を確認する)

事前に設計したワークショップを実施する時は若干異なりますが、基本的にはこのような内容になります。

ファシリテーションのタイムライン

ファシリテーションはどこから始まって、どこで終わるのか。
実際のミーティングやワークショップの場が始まる前、どういった場にするかを考える(設計する)段階から始まり、その時間が終わり、参加者に次の行動を確認/設定するまでがファシリテーションのタイムラインかなと考えています。
場合によっては前準備なく、いきなり始まってしまうこともあると思いますが、その場合も参加者が「次に何をすればいいか」を認識するところまで伴走することで、参加者自身が先に進めるのではないでしょうか。

ファシリテーターのスタイルの違い

私はその場の話を傾聴しつつ、発話された言葉を紡いだり、問いかけをして、あとは場に委ねるスタイルなのですが、ぐいぐい参加者を引っ張り、場をリードするスタイルのファシリテーターもいます。
どちらに善し悪しがあるわけではなく、その人に適したスタイルがあるので、「これがファシリテーターである」とは一概に言えません。
とはいえ、参加者や場に合わせて振る舞いを変えることは求められているでしょう。
参加者が戸惑っていて思考が進んでいなそうな時、何か言いたそうなのに口にできない人がいる時、誰か一人が話し続けている時、等々、自分のファシリテーションのスタイルを認識しつつも、そのスタイルの中で場に合わせた振る舞いを行うことがファシリテーターには求められます。

少し前にミミクリデザインの安斎さんが以下のnoteを書かれていましたので、こちらも参考までにご覧ください。

ファシリテーターがデザインするもの

ファシリテーターが何をデザインしているのか、というと私はミーティングやワークショップの参加者の体験をデザインしていると考えています。
これを具体的な項目で言うと、以下のような感じでしょうか。

ミーティング/ワークショップの、
・環境(空間的な場所)
・場(雰囲気)
・参加者の気持ち
・課題/目的
・プロセス

もちろん、参加者やその場の目的によってデザインするものは変わるかもしれませんが、ここに挙げている項目が主だったものになり、ファシリテーターはこれらをデザインすることで、参加者がその場における目的を達成することに伴走する役割になり得るのではないかと思います。
「ファシリテーターが何をデザインしているのか」については、他のファシリテーターの方々の意見も聞いてみたいところですので、お会いするファシリテーターの方々に聞いてみたいと思います。

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