お料理行進曲(2020年4月12日掲載)

いざ進めやキッチン。
目指すはジャガイモではなく、まず私の場合はスーパーと八百屋。
去年結婚して今月奥さんも何とか臨月に入り一安心ですが、このご時世で仕事は全くなくニート状態。
新婚早々捨てられないために必死に家事、料理を担当しています。
コロナで妊婦は抵抗力も落ちてるので外で調達も私の担当。
家の周りはスーパー以外に八百屋が4軒あり、全部回って安い物を毎回選んで探してきます。

ツイッターやSNS見ててもわかりますが結構な落語家は今料理を作っています。
簡単なものから凝ったものはピザまで、バリエーションも豊富。
落語家の修行中に家事全般も務めますので料理を作れる落語家はたくさんいるはずです。

料理は好きなほうである。
奥さんに一生懸命作るのですが、奥さんのご実家が元料理屋を経営していた事もあり、野菜の切り方から味付けまでかなりのこだわりがあります。
私は男の料理。
どんなもんも口に入れば一緒精神の塊で、味付けから野菜の切り方も適当やからほぼ毎回ダメ出しくらってました。

「もう作らん!」と言うところですが料理に関しては闘争心がむくむくっと湧いてきました。
落語で受けんかったらお客さんのせいにして稽古をサボるのとは大違い。

時間もあるので自分で作った事ない料理も作るように。
煮物、きんぴら、煮浸し、酢味噌和え、などなど。
これくらい落語のネタも覚えて稽古せいと自分でも思います。

最近は落語の腕はわかりませんが、料理の腕は上がってるのか、奥さんが「美味しい」と言ってくれる事が増えてます。
そうなるともっと喜んで貰おうとまた新たな料理に手を伸ばします。
落語もうけたら「よし違うネタ稽古してまた爆笑をかっさらうぞ!」とそうはならないのが自分の体たらく。

こうやって書いてみると落語と料理は似てるなと思います。
料理はそれだけで食べても美味しいものもあれば、中には毒が含まれてるものもある。
落語も普通に読んでるだけでおもろいギャグもあれば、お客様が引くような台詞もある。
その素材をどれだけ美味しく提供して、目の前のお客様に満足して頂けるか。
それは料理人や落語家の腕次第。

私は古典落語を中心にやってますが、これはとても良くできた素材が多いのですが、演者によっては不味くしてしまいます。
少しでも落語を美味しく面白くする為にこんな中でも稽古に励まなければと思う次第です。

そんな事を思っていてた時に出した料理を奥さんが、
「今までで一番美味しかった!」
と喜んでくれた料理があります。
本当に嬉しかって、頑張って料理続けた甲斐があったなと思った瞬間でした。
これからも奥さんに美味しいと思ってもらえるよう、また自分で忘れないためにもレシピを載せておきますので皆様もお試し下さい。

山芋とオクラのネバネバ丼
1、ご飯を炊く。
2、山芋をすり、オクラを塩でもみ茹でて切る。
3、ご飯の上にすった山芋とオクラ、好みで醤油とわさびをのせて完成。

素材をかなり活かせたと思います。
落語もこうでありたいと思います。

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