私的読書感想文『海賊と呼ばれた男』

『海賊と呼ばれた男』 百田尚樹

出光佐三をモデルとした経済小説。
すごい人生ですね。
激闘に次ぐ激闘。常に何かと戦っている。
最初は国内同業者。
業界に後乗りしたので、既存同業者に数々の嫌がらせを受ける。
そこは社員一同の突出したマンパワーで突破。
ベスト10入りぐらいの会社になるのだが、他の日本企業は海外企業との間に業務提携という名目で乗っ取られてしまい、出光vs世界石油企業という構造になる。特にセブンシスターズと呼ばれるトップ7の欧米からの嫌がらせは熾烈で、売る力はあるのだが、売る油がないという状況に陥る。
そんな時、イランがイギリスの支配から脱し、石油施設を国有化する。輸出したい意思はあるのだが、これを認めぬイギリスは、イランから石油を運ぶタンカーを武力でもって沈没させるのも辞さないという姿勢を表す。
どこの石油企業もビビってイランの油を買い付けることはできなかったのだが、出光だけが決死の覚悟でイギリス海軍の包囲網をかいくぐり、石油を見事に日本へ持ち帰る。
その油を安価な値段で提供し、爆売れ。
セブンシスターズに牛耳られていた石油統制に大きな風穴を空ける。
まさに痛快。

国内同業者から始まり、国外同業者、通産省、イギリス、アメリカと、闘う相手がどんどん大きくなっていく。
少年ジャンプの格闘マンガのようだ。

⭐︎こんな人にオススメ
週刊少年ジャンプの王道漫画が好きな人
半沢直樹が好きな人(見てないから知らんけど)
魁!!男塾のキャラクターを5人以上言える人


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