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晩酌。

 鳥取の蔵元である久米桜酒造が醸す「久米桜 生もと 野生の思考(くめざくら なまもと やせいのしこう)」純米酒 生酛 R3BY。

 久米桜酒造は安政3年(1856年)に創業した、鳥取県屈指の名蔵元。
 昭和60年、醸造場を大山(だいせん)山麓に移転し、昔ながらの酒造りを続けています。
 大山で出来る味わいや、そこでしか感じられない風景を酒の味わいにしたい。
 全ての醸造工程を手作業、鳥取の酒である意味と出雲杜氏流の山陰吟醸造りをリスペクトされています。

 銘柄の「久米桜」は、久米城と呼ばれた米子城城址に咲く桜の華やかさを酒にという思いから。

久米桜のラインナップ。もちろん漢字で書かれた一般的なラベルもある。

 前置きやスペックは大切ですが、日本酒や蔵元との出会いは一期一会。
 昨年秋、大好きな和酒ビストロで開かれた蔵元を呼ぶ会に参加しました。
 その時に並べられた日本酒を見て、心底驚いたし、自身の日本酒に対する無知さを思い知らされました。
 殆どの蔵元では造り違いや季節限定酒のラベルに、色違いやアレンジ違いで特色を出します。
 久米桜はまるっきり違うデザイン、ホントに同じ蔵元なのかは裏張りを読まないと分かりません。

 それだけでも驚くのに、
 ・全量純米造り
 ・全量生酛仕込み
 ・一升瓶でのみ販売
 ・新酒販売無し(必ず一年以上熟成)
 これがどのくらい珍しいのか、有り得ないのか、分かる人には分かる。


野生の思考、の裏張り



 ちなみにこの野生の思考の裏張りを見てみると、精米歩合が90%とある。
 ご飯として食べる飯米の精米歩合は82%であるので、それよりも削っていません。
 飲んでみると米酢かと思うほど酸っぱい、酸っぱい先に旨みがあり、口に含んでいるとどんどんと旨みが膨らんでいく。
 こんなお酒、おかしいだろう。
 おかしいけど、大好きだろ。

 アテはスーパーで買ったイカリング。

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