見出し画像

落語「お玉牛」「愛宕山」を配信します

ライブに行けない方のための配信第五弾、今月の配信落語は「お玉牛」と「愛宕山」。上方落語ならではのハメモノ(噺の中の効果音、三味線や太鼓などの鳴り物を演奏する)が入る陽気な二席です。


一席目は「お玉牛」。芝居や映画、書き物でも通じない、また、聴くだけの落語では伝わりにくく、見て聴く実演の落語でしか表現できない世界だと思います。


先代の三代目桂春団治師の十八番。仕草の華麗さ、美しさも絶品といわれていました。噺の内容はとても美しいとはいえないのに、所作には美しさがある、この二面性も落語ならでは。今の時代のわかりやすさでは「きれいなもの」を「きれいに」みせる、「きたないもの」を「きたなく」みせる、というのが当たり前。
「きたないもの」を「きれいに」みせて、尚且つ「ばかばかしく笑って」もらう。こういう重層的な構造が落語のおもしろいところで、また落語が何度でも繰り返し聴ける所以かと思います。

私も三代目春団治師のもとに稽古に通わせていただきました。その秘密のエピソードは噺の枕でたっぷりと。こちらもお楽しみください。



二席目は「愛宕山」。これも荒唐無稽でばかばかしさの塊、落語ならではの噺です。

あらすじを書くと、「愛宕山に登った話」、以上、です。

これだけのことに色んなエピソードをつけて噺をつらねて、最後の秀逸な下げ(落ち)に持っていく。落語を生業としていながら、これぞ落語やなあ、と感心してしまいます。噺をする方としてはいろんな要素、見せ方もあるので、やりがいのあるところです。

今回の画像はモニター映像で多少見にくいのですが、それぐらいの方が落語を聴いていただくにはいい環境かなと感じています。のんびりと春の景色をお楽しみください。


演目:「お玉牛」(ライブ映像・30分03秒)
出演:桂 まん我
収録:難波サザンシアター「まん我三昧5daysマンスリー」(2021年1月31日)より

演目:「愛宕山」(ライブ映像・35分10秒)
出演:桂 まん我
収録:大阪・TORII HALL「桂まん我ひとり会」(2019年5月25日)より

配信期間:2021年5月5日まで
価格:1000円(下の有料記事をご購入ください。期間中再生し放題、ストリーミング配信のみでダウンロードはありません)


ここから先は

229字

¥ 1,000

声だけの物語『煉獄ホテル』の制作費、生ライブ配信制作費、ライブの継続費に充てさせていただきます。 よろしければサポートお願いします。