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映画陰陽師0感想「真実はいつもひとつ!…とは限らない!!」

呪いの正体を冷静に分析し、論理的に解明していく名探偵コ〇ンみたいな安倍晴明

安倍晴明×山崎賢人と聞いたとき、てっきり式神やら妖やらを眷属させた山崎賢人が、得体のしれない化物を相手に無双する、ゴリゴリのファンタジックアクション映画だと思っていた。

が実際見たら、良い意味で想像とは少し異なる安倍晴明だった。

現代にも存在する”思い込み”という名の”呪い”

今作では”呪”(呪い)とは、”思い込み”であると語られている。
思い込みは時に正常な判断をできなくさせ、誤った判断を促すこともある。

確かにこれはある意味”呪い”なのかも、と考えさせられた。

一つの”事実”を通してどう感じ、どう受け取るかによって”真実”は無数に生まれる

作中で特に心に残った晴明のセリフがあった。
「真実と事実は違う。事実とは客観的な一つの出来事のこと。真実とは主観性を交えたもので、人の数だけ真実はある」
「真実とはその人間の主観に基づいて導かれた結論。つまり、個人の受け取り方によって変化する理念」

真実と事実もなんとなく同じ意味合いだと思っていた分、このセリフにはハッとさせられた。

真実は問いに関する真の答えであり、ありのままの事実ではない。

人によって真とする軸が異なるため、自分の真実と他人の真実が一緒とは限らない。事実は一つだけど。

目の前に存在する一つの事実を通してどう感じ、どう受け取るかによって、真実は無数に生まれるのだなぁと。



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