#35 コパカバーナ!のビキニとナンパの行方(ブラジルの旅)
【前回までのあらすじ:2013年。35歳ヒモ男がバツ2となりホームレスに。行くあてもなく先輩経営者a.k.aアニキに泣きつくと世界一周の旅に放り出されることに。5ヶ国目ブラジル後半の話】
やっとブラジルに到着してから濃い12時間が経過。
ぶっ飛び過ぎで、危険で、エロさ満点のリオデジャネイロの洗礼を僕は初日で十分過ぎるほど体験した。狭いドミトリーのベッドの上で昨日の出来事を再確認するように思い出していた。
窓から差し込む強い日差しが僕の部屋に忍び込んできたので時計を見ると、まだ9時半。
4時間ぐらいしか寝ていないがコパカバーナのビーチが僕を大きな声で呼んでいた。
とりあえず起きたは良いものの、昨晩のお酒が残って動く気がしない。僕が宿泊したホステルはコパカバーナにあるMisti Roomという宿。本当にオススメで朝食のバイキングがつく。甘いスイカジュースにサンドイッチを放り込みながら、初日の日記を一気に書き上げた。
鮮度が高いうちにキーボードを叩きたかったのだ。
宿の連中がビーチへ繰り出すのを横目で見ていると、プリンス君が起きてきた。すでに11時。
「そろそろビーチには大量に女の子がいるから見にいこう」と誘ってくるので一緒に行くことに。
外はもう痛いほど日差しが強い。
いるいるー!!昨日とは違う!!
子連れのお母さん!カッコいい!
ピントずれスミマセン!これは世界遺産に登録ですな!
後ろ姿ばかりですみません!でもこっち側がインパクトあるんで!
横からは、紐ですよ、紐!もう絵になる!いや紐になる!
男はやっぱり筋ですな、筋!
ご年配の方も当然ビキニ!
僕がパシャパシャ写真を撮っているとさっきまで泳いでいたプリンス君が戻ってきた。
どうやら超カワイイ子に声をかけて仲良くなったので、そこへ椅子を移動させよう!と言うではないか。
僕らはそそくさと移動してパシャ。
うーむ。俺の撮った写真見せたろうか?
まぁ、この子たちめちゃめちゃいい子で会話してて楽しかったです。ただ、1時間後ぐらいに、
「ちょっと他の人達にナンパされに行ってくるー」
と言ってどこかへ消えて行きました。
ごめん、オレで。
3時間ぐらいビーチに居座った後身体を真っ赤なして宿へ戻る。軽くご飯を食べて仮眠。起きてプリンスの部屋に行くとサンパウロから旅行で来たブラジル人の女の子4人がいて、当然プリンス君は飲みに誘っている。
で宿の男ドイツ人、アルゼンチン男(昨日スエーデン人とキスしてた男!)とプリンスと僕でまたクラブへ行くことに。
もう遊びすぎて脳が溶けそうだ。
遊びに行った面々。
まずは道端で演奏している人達の前で皆で踊る。ドイツ人はビールばかり飲んでいる。
それにしてもブラジル人女性のダンスがヤバい!!もう皆ステップが上手すぎる!音楽がなった瞬間に踊りだすからね。笑いの沸点も低いから僕のふざけたダンスで爆笑してくれるし、なんかすんごく良いよね!こういう明るい女性って!!
クラブに移動し踊りまくる!!
楽しいぞ!今夜も!!
因みに左上のドイツ人と隣のブラジル人はすぐに良い雰囲気になる。
いいなぁ。笑
こいつダンスまじで下手なくせにキスをするのだけは上手くて早い。
官能的で美しいキス。
もう友達がキスするの見るのとか慣れた(笑)
相変わらず僕は何にもない。
ひたすら音楽に合わせてノッてるとプリンスが見当たらない!
あいつバカだから迷子になったか??30分ぐらい心配していると
「カツオ!めっちゃ可愛い子見つけた!紹介するからこっち来い!!」
と言うではないか!!歩けばナンパしてるな!!
彼がゲットした女の子がこちら
期待を裏切らない男。それがプリンス!
お前は本当に幸せもんだな!
自分が可愛いと思う子に全力でツッコんでいくプリンス君ほんとすごい。俺とは全くタイプが違うが尊敬に値する。
このクラブ内に僕が可愛いと思う子、冗談抜きで200人はいたと思うが、それを掻き分けて、掻き分けて、彼が見つけ出しての、この子だからね。
そして、ひとつ言えることは、こんだけ皆が盛り上がっているのに、自分のタイプじゃない人とも踊れず1人で身体を揺らし続ける寂しくて痛い男、
それが僕。
とは言いつつ、朝の5時まで遊んでしまった僕。
最終日、、、さすがに最初の二日間遊びすぎた。ビーチと宿とクラブにしか行っていない。
ブラジルに行く前は正直、エロな旅人達からブラジルの出会いBARとかマッサージがエロすぎてヤバすぎるという事で大変興味があったのだが、本気で遊びが忙しくて全く行く暇が無かった。
ブラジルのビザを取るためだけのために欠航なんかも喰らいながらせっかくパラグアイまで行ったのにこのままじゃ、もったいない。
今日は観光だ!まずは、リオにあるあの両手を広げたキリスト像から!!
強盗に遭っておきながらこんな無責任なことは言いたくないがブラジル人は本当に親切でノリが良く、楽しい人ばかりである。
僕が道に迷よっていると、親切に必ず助けてくれる。何人もの人に紙に書いてもらったり道案内を受けながらコルコバードの丘にあるキリスト像へ。
到着して係員にキリスト像まで昇るケーブルカーの時間を聞く。
すると彼は僕に小声で言った。
「今日天気悪いしオススメはしませんよ。街は一望出来ないだろうし、キリスト像すらキレイに見えないかも」
経営者泣かせの従業員と思うが
が、これぞ真の
顧客目線。
顧客志向。
CS向上。
ではないだろうか?難しい言葉はいらないのである。
単純にお客さんにブラジルのベストな状態での景色を見せてあげたい。そういう気持ちがビシバシ伝わる。
僕は、感動した。
南米で幾度と出くわしたボッタクリ。1円でも多く、無知な観光客から頂戴しちゃおうという姿勢には辟易してた。そんな時に、この言葉である。心に染み渡った。
確かに空を見ると所々に雲が出てはいるが、まぁ普通に晴れていたし、僕は言った。
「いや、それでも行くよ!明日にはこの国出るし、どうしてもこの有名なキリスト像は見たいんだ。君の意見には凄く感謝してる!本当に驚いた。ありがとう!!」
すると、彼は「Check it out」というと僕の頭上にあるモニターを指さした。
僕だけに教えてくれた訳じゃなく、皆に表示されていたようだ!
「おい、店長!これじゃ売り上げ落ちるぞ!すぐに消せ!」そんなコトを言いたくなるクリアなモニター!
僕は諦めてトボトボと宿に戻る。
すると、プリンスくんがあの初日に合コンした(詳細はコチラ)エホバの証人と一緒にいるではないか!
彼らは僕を待っていたようですぐに声をかけてくる。話を聞くと、やっぱり彼女のことが凄いタイプなのでデートに誘ったらしい。
相変わらず力の抜けるやつだ!この子はプリンスを勧誘したいだけなのに。。。
日本のキャバクラに連れて行ったら身ぐるみ剥がされて借金までするのがコイツだろう。とにかく心配になる男である。
「そうか、まぁ楽しんでこいよ」
と言うと、プリンスは僕に言ってきた
「かつお、デート代が無いから100レアル(約5000円)貸してくれ!」
おい、俺の予想より随分早めの借金だな!!
つか、お前初日の昼飯代も返してもらってないぞ!しかも僕は明日の早朝5時に出発するので、このお金は戻ってこないと思った。
が、これも何かの縁で知り合ってこいつのお陰でブラジル楽しめたし。フランスに行った時はこいつにパリジェンヌでも紹介させよう。そう思い、僕は100レアルを渡した。
「Thanks, man」
と言うとプリンスは後ろにいた彼女の腰に手をまわし、出て行った。
いやいや、次は彼女に隠れて金借りろよ!
さぁて、僕は何をしようか。。すると、昨日一緒にクラブに行ったアルゼンチンの男が僕のところへ来る。
「カツオ、今日もクラブに行こうぜ」
「えー、オレ良いこと無いんだもん。もー寝てないし、明日早いし今日は辞めておくわ」
するとアルゼンチン男は言う。
「カツオはもっと積極的に行かないと!アルゼンチンの男は、何事にも怖れないんだ!自分の気に入った女がいたら突き進むのみ!」
カッコいいのである。
続けて言う。
「昨日いたオッパイの大きい女の子いたろ?実はあの子と昨晩やったんだぜ」
前列の帽子をかぶってるのがアルゼンチン男、その隣の黒いシャツの子と宿のトイレでヤッたらしい。
お前いつの間に!!!!
「今日はオレが女の落とし方、教えてやるから来いよ」
「わかった!」
即答した。もう寝ないで明日出発しよう。腹ごしらえをして僕らはクラブへと向かう。日曜日。
ガラガラなのであった。
その後3軒ぐらい周ったが、どこも閑古鳥が泣いていた。。。
というわけで、3日目は観光もエロもクラブも全て無くただ僕の横を通り過ぎていったのであった。
飲んで踊って強盗に遭って、ビーチで盗撮して友人のキスシーンをひたすら見て終わったブラジル。
無くなったのは睡眠時間と金だけだった。
観光もナンパも出来なかったけど僕はウンと大きなものを得ることが出来た。そう、それは、ブラジルの夜で得た
皆の爆発的なエネルギー。
生きてる喜び。
人生の楽しみ方。
それは僕の今後の人生に多大な影響をあたえただろう。
これだけで十分過ぎる価値。
オブリガード!!リオデジャネイロ!!
こんな日本の裏側まで来る事は二度と無いと思うけど!!
さようなら!!!
僕は深夜2時にベッドに入る。3時間は寝れるな。ブラジル3日間の合計睡眠時間13時間かな。
それでも全然疲れてないよ!と、その時、部屋のドアが開いた。
「カツオ?カツオ?」
優しく囁く声!!!
おおおーーー!女の子か!!
もちろん違うのだ。パンツ一丁のプリンスだった。
ウルサイから部屋の外に出る。彼は下着の中から100レアルを出して返してきた(汚ねーんだよ!)
そして、僕にお礼を言った後、相談してくる。
「彼女が、オレにブラジルに住んで欲しいと言うんだ。 だから、、おれ、、、こっちに移住しようと思うんだけどどう思う?」
おまえ、どんだけ軽いんだよ!!発想が自由すぎるぞ!!最後まで力の抜けるやつ。世界にバカな話しはあるけど国境は無いんだね。
僕は言う。
「いいか、よく聞けよ?まずは”エ●バの証人”をググれ」
僕の睡眠時間は彼のくだらない相談でさらに2時間ほど削られたのだった。
さぁ、翌日は白い粉とマフィアで有名なコロンビアへ!
そして、ここがチリで出会った麻美との再会の場所となるのだ!!
note更新しています!
目標は週2,3回、、、、テーマは
【旅のこと https://note.com/katsuo81/m/mfbd38c989979】
【読書ノート https://note.com/katsuo81/m/m7f3bc144e287】
などなど。
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