なるべくしてなる(四行日記)
宗教には、ミラクルなお話が付き物です。
人が空を飛んだり
何か別のものに変身したり
死んだ人が生き返ったり
•••
難解な教えを伝えるための比喩であったり、
道徳心を養うための創作なんだと思います。
仏教にもミラクルなお話がありますが•••
お釈迦さまは因•縁•果を説かれました。
何らかの原因(因)があって
条件(縁)が合致すれば
相応の結果(果)が生まれる
この世は全て因•縁•果の法則に従って
成り立っていると説かれています。
そう言われるとシンプルな世界のように
思えるかもしれませんが•••
ある関係において因であったものが、
違う関係の縁であったり、
ある関係において縁であったものが、
違う関係の果であったりします。
因と縁と果が複雑に絡み合っています。
しかも、1:1の関係とは限りません。
2つ、3つの因がある関係もあれば、
数えきれない数の縁がある関係もあります。
こうしてみると、この世は、
超•超•超複雑な因•縁•果のネットワークです。
仏教的にはこの世はミラクルで摩訶不思議な
世界ではありません。
ただ、複雑すぎて、人の能力では全てを
理解しきれない不可思議な世界だと思います。
前置きが長くなりましたが、これが四行日記の
二行目「気づき・発見」を書く前提です。
二行目を書く時、一行目の「事実・出来事」を
しっかりと観察します。
自分たちは日々刻々、起こる出来事に対して、
通常、深く観察することなく反応します。
結果、様々な感情を生み出し、その感情に、
無自覚に振り回されながら生きています。
しっかりと観察する
そのコツは•••
その事実・出来事を成り立たせている
因・縁・果の関係に目を向けること。
例えば、
◯最高気温が35℃を超えた
という事実を書いたとしましょう。
「暑いなあ」
「汗をかくのがイヤだなあ」
「なんでこんなに暑いんだ」
そんな感情が自動的に生まれてきますが、
ここでしっかりと観察してみましょう。
35℃超という果が成り立っているのは•••
気温は、
太陽から与えられる熱と
地球から放出される熱のバランス
から生み出されいます
昨今話題の温室効果ガスや
都市部のヒートアイランド現象も
少なからず影響しているでしょう
その他にも無数の因・縁が絡みあって•••
成り立っている結果が35℃超です。
こうして、しっかりと観察する中での気付き。
これが四行日記的な「気付き・発見」です。
例えば、
◯世界は陰陽のバランスで営まれている
これが、この日の自分の気付きです。
何に気付くかは、その人次第です。
同じ人でも時々で気付きは違います。
日記ですので、何を書くかは自由です。
二行目ももちろん自由です。
それに加えて、
一期一会の出会いを感じることが大事です。
今日、ここで、自分が、この事実と出会った、
だからこその気付き。
四行日記を書いていると、その事実が、
なるべくしてなっているのを実感できます
そして、
今、ここにある現実を肯定できます
さらに、
今、ここで、生きている自分を実感できる
•••そんな気がします。
ちなみに、こういう気付きを得ても暑いです。
暑いんですが、その暑さに振り回されない、
そんなちょっと違う暑さかもしれません。
三行目、四行目はまたいずれ。
宗慧
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