見出し画像

4月に降る雪と早起き習慣

4月なのに雪が降った。
”シンッ”とした空気の中、早起きして、窓を開ける。
「寒い!!」と、少しテンションを上げてにやにやしながら、空気の入れ替えだけして窓を閉め、4月から習慣にしようと思い至ったストレッチを始めた。

ここ最近、こんなにもすっきりした目覚めはなかった。
特に意識をしたわけでもないのだけれど「明日から早起きしてストレッチと軽い筋トレでもするか」と思い立ったのがたまたま3月31日。
やるからには早起きしようと自分に課す。

転勤でフランスに来てからは書くことも運動することも手に付かなくて、やらなきゃと思いつつできない自分に無駄な焦燥感だけが積もっていた。「やらなきゃ」でやるはずもなく……
それに、思っていた以上に日々の生活に順応するのにも、精神を費やしていたのだろうと、この半年間を振り返る。

日本を出発する前から渡仏後半年で引っ越しとは決まっていたけれど、だからこそ、落ち着かない半年を過ごしてしまったのだろうとも思う。
引っ越しを終えた3月には、これでやっと落ち着いた日々を過ごせると期待していたけれど、その期待に裏切られたと感じることがいくつかあって、小さなフツフツが心の中で湧しまう。
引っ越し前に比べて改善されたこともあるから、有難いと思おうとしている自分に違和感を感じて、また小さな辛いなぁが積もってしまう。
笑うのも意識半ばとで、注意が散漫としていた。
泥沼にはまったように前に進めず、なんだか息苦しい。


唯一、引っ越し前にバレボールの社会人クラブを紹介してもらったことは心を支えてくれた。
週に1~2回フランス人に囲まれてバレーボールをするのは緊張するし、言葉は通じないしでストレスも抱えるけれど、そもそもが好きなバレーボールをして体を動かしていると、不明瞭な漠然とした不安も一時的にでも頭の中から追い出してくれることが有難かった。

でも、運動を始めた安心感からか、食欲は止まらず、体重も増えてしまった。
それにそろそろブレーキをかけなきゃと、あと、やっぱりバレーするなら体力、筋力、柔軟性は大切でしょ! と、思い至ったのがつい一昨日のことだ。


早起き習慣1日目の昨日の朝は朦朧とした意識の中で、ストレッチを開始した。
まぁ、途中でスッキリするだろうとその間始めたけれど、開始直後に気分が悪くなりそのままの気分で、最後までなんとかやり遂げると言う状況だった。
1日目は苦しいのが当たり前だと、自分に言い聞かせて、1日目のストレッチを終えた。

そこから一転して今日の目覚めはすっきりとして、心地よかった。
雪のおかげかな? なんて考えても見るけれど、そこは良い習慣を身に付ける準備が出来たのだと思いたい。
だって実質、数カ月前にも同じような雪の降る日はあったのに、寒さにかまけて寝ていたじゃないか。
それに、そう言えば昨日の午後は職場をあちこち駆け回っていたけれど、精神的にも肉体的にも辛いと思うことはなかったなと思い出す。

それ以外にも、いい習慣を始めると不思議と小さな幸せ出逢ってしまう。
今日は少し街に出たのだけれど、カフェの店員さが顔を覚えていてくれていたり(違うところで会ったのに声をかけてくれた)、美味しいものを見つけたり、シャワーヘッドを交換したらめちゃくちゃ気持ちよくなったり、久しぶりに話したいなと思っていた人が、その人からコンタクトを取ってくれたり……

2習慣開始2日目にして、ここ最近のフツフツとしたことが急に小さくなってきているように感じている。
2日目なのに大げさなと言われそうだけれど、恐らく環境の変化に、何もせずにダラダラしているだけの自分への嫌気がさしていたのだろう。
なぜもっと早く行動に移さなかったのかと思わなくもないけれど、まぁそれが自分だから仕方がない。

いやでも、本当に習慣で見え方が変わっただけなのか、たまたまいいことも悪いことも重なっただけなのか。
今朝、雪にテンションが上がった自分を思い出すと、今回に限っては見え方が変わったのだろうと、自分で結論付けることにした。
早朝に寒さを嫌がらずに窓まで開けて空気を入れ替えた自分はほんの1週間前の自分ではいなかっただろうと思うから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?