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Xデザイン学校 リーダーコース第7回「デザインチームの組織」リフレクション

12月に入り、リーダーコースも7回目になり、大崎先生の授業も3回目となりました。
自分の仕事が稼ぎ時で忙しくなってしまい、復習時間が不足しておりましたが、少し落ち着いてきたのでリフレクションをしていきたいと思います。
※タイムラグがありますが、時間のできた年末に大事な内容なのでじっくりと復習しながら進めています。

今回は、デザインチームの組織。昨今、デザイン経営の文脈で「デザイン組織作り」というのが大手企業を中心に注目を集めています。

しかし、いざCDOやデザインマネージャーに就いて、デザイン組織を作ってくださいと言われた時に果たしてできるだろうか?という時に、今回のテーマは非常にいい内容だと思いました。
デザイン組織の作り方、今回は非常に興味ぶかい内容でした。

デザイン組織の性質を理解し成長させられる人
要点は成果・情報・技術・文化

デザイン組織作り

【デザイン組織作り】
デザイン組織の設計手順として、成果→情報→技術→文化という流れに沿って組織づくりをしていく方法。

デザイン組織を作る上で、まず「どうやってプロセスを構造化しながら、仕組みとして組織に根付かせるか」というのが大切で、そのための型を学べた点は非常に価値があると感じました。

そのためのガイドラインや構造を図式化し、整理していく能力もまたデザイナーの力が発揮される部分だと思います。
その上での実践、そして経験。

1.成果はなんのためにあるか?組織は成果達成のための手段である。

これまでは委託企業からデザインチームを作って欲しい、という依頼がありましたが、そのデザインチームが組織の中でどのように機能させるか、までは設計できていないことを理解しました。

集権的社内サービス型や分権的埋め込み型から集権的パートナーシップ型に
発展・成長させていかなければならないということを学びました。

中小・零細企業においては、社内エージェンシー型をまず作るのが先で、集権的なデザインチームにするには会社としてもデザイン活用について、デザイン思考を全社的に理解したり、成熟していく必要があると思います。

2.情報の流れは組織構造に依存する

情報ルートの確保・5つの社内リレーション
改めてデザイン組織の社内でのリレーションについて触れた、この内容はデザイン経営を理解する上で役にたちました。
デザイン組織の活動がどのように社内に浸透し、成果につながる動きになるかは情報の流れが必須。
継続的で生産的なコミュニケーションが取れるかも大事。

大崎先生は、デザイン組織を作る依頼を受けた時に、先方の人事部とコミュニケーションをしっかりとりながらデザイナーの評価制度やデザイナー採用などにも関わっていく点がなるほど、と思う部分でした。

それは、採用の地点がやはり企業のカルチャーに合うかどうかの部分でかなり重要だと思うからです。

3.技術の蓄積とライフサイクルを設計する

技術の蓄積はしっかりと組織の中で交流がないとできない。そのためには組織の設計段階で気を付ける。
この中で非常に納得した部分が「デザイン技術は数年で陳腐化する」ところです。ここは職業デザイナーとして、市場のニーズや世の価値意識との合致に対して向き合っていく必要があると思います。

CONCENTさんの組織作りの中で出てくる「組織学習」をもとにした組織づくりの視点が新鮮でした。
デザイン会社をこのように区分分けしているのは実に先進的で、デザイナーの優れた各種能力を余すことなく活用できる体系だと感じます。実際にやってみないと分からない部分ではありますが、イメージ的に。
でも、20年の間にもすごく組織図も変化してきたんだなと考えると面白いな、と思いました。

CONCENTさんの技術マトリクスは、非常に細かく優れた図でした。
この図をもとに、組織学習を行い、技術更新・技術のレベルを上げていき、またそれを上長が把握でき本人も何をどうやればレベルアップできるかわかる。
一般企業においてもデザイン経営を推進する中で、このような技術マトリクスを策定していくのも提案の一つになりそう。

組織の知識創造のモデル:SECIモデル
 暗黙知→形式知→形式知の連結化→形式知から暗黙知へ
 対話・メタファー化

4.文化=当たり前の考え方や態度。文化を融合し創造性を育てる。

事例に挙げられたこの規模感の組織作りは経験がないので、
初めての知識ですが、組織内の中の部門間での分断があるというのが課題。
 どのように融合していくのか、デザイン統括部門を作ったり、 
 ワークショップをやったり、難しそうです。

組織文化の融合のための施策→「探索的な組織学習(創造的アジェンダ)」
コンセントの例
ビジョンやパーパスなどの問いを投げかけ、共通のビジョンを持つ・集団の問いなどして文化の融合を図っていく。

今回の講義を総合すると、各プロセスや施策の内容をどういう順番で、かつ適切な施策を適時行っていくマネジメントが必要だと思います。そのあたりも経験の中で身につけていくしかないのかな、とも思います。

組織の中でもクリエイティブを作っている人とUI/UXを作っている人では文化が違い、融合を図っていくのが大事というのは、デザイン界隈でも痛感する部分でした。

参考に挙げられた、「創造的思考及び創造的態度」の図は面白かったです。

まとめ

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この講座で目指すデザイン人材としての姿は、デザイン組織の性質を理解し
成長させられる人。

経産省・特許庁で推進されている「デザイン経営の推進」の中には、高度デザイン人材の育成が必須です。CONCENT社の中には高度デザイン人材の育成やデザイン経営導入のメソッドが蓄積されています。国内トップクラスの知見の一端を学ぶことができ収穫は大きいと思いました。


高度デザイン人材のスキルセットとマインドセットに何が必要かという部分は、なかなか情報化しにくいのですが現時点での最適解を出されている構成力がすごいです。

デザイン組織を作っていく上でも、デザイナーに必要な能力として「編集力・編集デザイン」が重要だと感じました。
あと、それらを体系的に伝えていく力も。

高度デザイン人材育成においては、リーダーシップが大事ながら、全てのデザイナーにリーダーシップがあるわけでもなく外部からCDO・デザインマネージャーを招聘しながらも、内部で育成していくことで持続的な組織になっていく。
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この講義を受けて身につけられた視点として、いちデザイナーが企業経営を理解した上で、広義のデザインを活用し、より活きていく組織を作っていくことの有用性でした。

デザイン組織の成果の出し方がイメージしづらい部分でした。定性・定量的に測定していくのですが、実際に何年かやってみないと掴めない気がしました。実務が必要な部分だと思います。

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