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2022年ソムリエ協会例会セミナーテーマA 酒母の違いによる日本酒の、味わいを探求する


例会の話。
当日の朝になって、ウェビナーと気付き、ややガッカリ。

講座内容は酒母による味わいの違い、との事でしたが、生酛が一種、あと五種は速醸酛という不思議なラインナップ。

山廃酛も高温糖化酒母もなく、、、

君島さんのテイスティングコメントも、正直言って微妙でした。日本酒の本質はもちろん捉えておられるのでしょうが、ソムリエ協会の副会長として、ソムリエ協会が発信している日本酒のテイスティングコメントをしてほしかったのですが、、、というのは帰り道駅の階段で聞こえてきた、他の受講生(女性お2人)の会話。提供温度も、すべて均一で、もうちょっと温度や、供出順序に気を配っていただけたら、6種のバリエーションをより深く楽しめたのでしょうが。
なかなか思うようにはいかないのでしょう。

講座で供出された飲料の特定に繋がる事は書いたり、写真を載せたりはできないのですが、酒造さんはソムリエ協会の賛助会員さんなので問題ないかと、広報担当も務められる、杜氏さんや会社の役員さんが主だった面々。

①宝酒造 株式会社
②株式会社 佐浦
③八鹿酒造 株式会社
④白鶴酒造 株式会社
⑤櫻正宗 株式会社
⑥株式会社 福光屋  以上敬称略


日本国内では、飲酒人口、日本酒愛好家も減って行く一方、出品の蔵元から、海外市場への展開に向けてと、日本酒造りへの様々な想いを伺う機会となりました。

海外展開へ向けて各蔵元から
① クリーミーなお料理に合うスパークリング日本酒を発信していきたい。
②食材に火を通してソースを合わせた料理に合う日本酒造り
③海外のコンテストで入賞できる酒(例 スパークリング)伝統を守りつつ、海外展開に注力したい。安心安全の見える化
④2025大阪万博と円安は海外に日本酒を広める絶好の機会。ワインの味は70〜80%ぶどうに由来するが、(同じ原料でも)日本酒は製造技術や製造する人により、味わいに大きく差が出る
⑤ワインは合わせる料理を選ぶが、日本酒は豊富にアミノ酸(旨味成分)を含むので、さまざまな料理に合わせやすい。海外の発酵食品とのペアリングも考えていきたい。
またフランス料理はソースが多様だが、日本料理は醤油がベースにある。その点も注目。
⑥国によって好まれる味が違う。改めて日本酒のアイデンティティを再確認して発信したい。
日本国内でも、この100年で食文化、食習慣が大きく変化し、また、日本酒自体も大きく変わってきている。

ソムリエ協会会員へのメッセージ
①日本酒は毎年変化し、酒質も上がってきている。多様な日本酒のあり方を蔵元単位で発信しているので、会員の皆様も、(日本酒の文化)体験をし、発信をお願いしたい。
②コロナ禍で、改めて日本酒は業務市場での消費が多いと感じた。消費者の日本酒離れアルコール離れは昨今言われているが、アルコールは食事に楽しさと美味しさを増し、生活を潤すものだと思っています。
③日本酒は日本人が古くから行ってきた日本の伝統文化。古来から続くおせち料理や成人式に配られる(地方だと未だある習慣)などと一緒に日本酒について学んでほしい。
④自身が子供の頃は酒=日本酒だったが、今、アルコール飲料に多様性が増している。
日本酒造りは米造りから考えると、1年以上かかるもの。日本人が、日本酒の価値を再発見することが、ひいては日本の国力アップにつながっていくと感じている。
⑤昔、一つの蔵元は一年で1〜2種類の酒造りをしていたが、いまは数百の酒蔵ごとに20〜30種類の酒造りを行なっている。原料のおおくは米と水だが、奥深い飲みものだと思う。今後も真摯に酒造りをしていきたい。飲む方は健康第一に、楽しく飲んでほしい。
⑥コロナ禍で日本酒の消費は落ち込んだ。日本酒は古来より、疫病退散を祈り、造られてきたもの。また日本酒は明日を生きる活力を養うものだと思う。協会員にはプロとして日本酒を演出の一環として活用してほしい。

との事でした。

私もですが、コロナ禍は多くの人にとって、ちょっと孤独で、であったからこそ、自身を振り返る時間であったと改めておもいました。



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